明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

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2019

baroque93

沈みゆく太陽が空を黄金色から緋色に染め上げていく。「見て見て 総くん。このデザート、2匹のウサギの絵が描かれてる」はしゃぐように雛子に言われ、総二郎は寄り添うように、雛子の前の緋色に縁取られた皿をのぞき込む。美しい二人が仲睦まじく寄り添うその姿は、窓から見える緋色の空と相まって、どこか幻想的だ。そんな二人の姿を見て篠田は嬉しそうに微笑んだ「……そう言えば、西門の後援会に、克昭さんも入ったのよね?」「...

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2019

愛と欲望の果て ~能登でちゃぷん~ 第九話

慌てて食った能登牡蠣がつくしの口の中にスルリと吸い込まれて、咀嚼音と共に喉が上下する。そんななんでもない事なのに……やべっマジ色っぺい。先ずは、しっかり腹ごしらえさせてからなんて思っていたが、食べる行為はどこかエロティックで、俺の欲を擽りやがる。「っん?総、どうしたの?ソレ見せてよ」「あっ、っん」そうだ先ずは、コレの存在だ。透明のボトルの中には、金箔が浮遊した黄金色の液体。つくしがボトルに手を伸ばす...

02

2019

愛と欲望の果て ~能登でちゃぷん~ 第五話

珠洲岬に降り立てば「綺麗だね」「あぁ 綺麗だな」そんなありふれた言葉しか出なくなるほどに圧倒される。目の前に広がったのは、碧い碧いどこまでも碧い海だった。ビュービューと煩いほどに風が吹く。どちらからともなく、手を伸ばし繋いでいた。繋いだ手が凄く温かく感じた瞬間「幸せだなぁ」風の音に紛れてしまいそうな、つくしの小さな呟き。その小さな呟きに、この手の温もりの本当の正体を知る。喜びは二倍に、悲しいことは...

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2019

まだ気づかない08 類つく

現在、牧野は非常に困っている。原因はいくつかあるのだが、一番の困りポイントが、雪之丞がオランダに行ってこの方、ゆっくり話しが出来ていないことだ。牧野にとって雪之丞は、ある意味〝特別〟だ。困ったときは、雪之丞。何かあったら雪之丞。いや、何がなくとも雪之丞。出会ってから十年の間に培わされた関係だ。学生の頃は、ほぼ毎日。社会人になってからだって、少なくとも週に二回は会っていたのだ。そこまで考えて、はたと...

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2019

楽し嬉しのお知らせ

今年も総ちゃんのお誕生日がやってきましたーっ♥総誕の代名詞(?)となったちゃぷんリレー、今年もやっちゃいます~!タイトルは……『 愛と欲望の果て ~能登でちゃぷん~ 』何ともまた……な、タイトルですね(笑)えぇ、中身はご想像にお任せします♡そして、今年は新メンバーにIRIS* ♥ Aria様を引き摺り込みお迎えしました~!(るいか様、海の向こうで読んでくれるかな?+.(*'v`*)+)それでは公開日時とチーム総ちゃんずのご...

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2019

まだ気づかない07 類つく

「ハァッー」 突然の牧野の溜息に、類が顔をあげた。牧野が何か言いたげに類を見る。類は牧野から視線を逸らした。「ふぅっーーーー」牧野は類に一歩近付いて、ため息を吐く。類は、その溜息を振り払うかのように、「コホンッ」咳払いを一つしてから「決まったこと。牧野も了承したろ?」「だって……」「だっては、ない」「でも……」「でももない」「専務……意地悪ですよね」「あんた随分とハッキリ口にすんね」「それは そうですよ...

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2019

まだ気づかない06 類つく

「早く、くっついちゃえばいいのに」雪之丞は、パソコンのデスクトップ画面に映る牧野に呟いた。本音を言えば、今だって雪之丞は、牧野が欲しくて欲しくてたまらない。十年の恋心に終止符を打つなんて、そんなに生易しいものじゃないのだから。十年間……一番そばにいた……だからこそわかる。「なーんで、気がついちゃったのかな。なーんで、類さんいい男だったのかな」本当は、最後の最後までもがきたかった。憐憫でも、同情でも、な...

17

2019

まだ気づかない05 類つく

「ズビッ……ズビビっ 雪ちゃん気をつけて行ってきてね 元気でね」「うんっ つくしちゃんも元気でね」「雪ちゃん、Bedankt tot nu toe(これまでありがとう)」「Graag gedan(どういたしまして) ……って、つくしちゃん、オランダ語、練習してくれたの?」「……まだ挨拶くらいしか出来ないから……帰ってきたら雪ちゃん教えてね」牧野は、大きな瞳に涙を溜めながら雪之丞を見上げる。「そうだね……でも……類さんにオランダ語習って、遊びに...

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2019

まだ気づかない04 類つく

「専務って本当に笑い上戸ですよね」「牧野が変なことばっかりするからだろう」「えぇーーー人のせいですか?専務だって随分と変なことしてますけど……」牧野の言葉に類は、手身近にあった書類を丸めるとポカンっと叩きながら「牧野のフォローしてるとだろう」「あぁーーーーーー 暴力上司ですわぁー コンプライアンス委員会の登場ですよね」「何が、ですわだよ。それより朝頼んどいた書類は?」「いまお手許に丸められているかと...

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2019

まだ気づかない03 類つく

「ふぅーーっ」一拍置いて、周りを見回せば……タラリと冷や汗が出る。どうやら牧野……乗ってはいけないエレベーターに乗ってしまったようだ。なるべく目立たないように小さくなってみたけれど、閉まる直前に乗ってきた人間が目立たないわけもなく……トホホ状態だ。それでも、目立たないように精一杯小さくなってうつむいた。そんな中《たしか君、牧野……つくしさんだったよね?》とても綺麗なスワヒリ語で話しかけられた。だ、だ、誰、...

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2019

まだ気づかない02 類つく

六度目の出会いは、気に入らない見合い相手を撒くために紛れ込んだ仮装パーティー。余興で出て来たキャラクターマスコットがダンスするのを見て、後ろの女が嬉しそうに声をあげた《 おぉーーー懐かしい! 私も着ぐるみ着てバイトしてた事あるんだよね! でねでね、頑張ったって言って金一封貰ったのが花沢。それまで色々バイトしてたけど、外部の業者にも親切で頑張りを認めてくれるなんてウチの会社くらいだったんだよ。もう一発...

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2019

まだ気づかない01 類つく 

「うわっ 虹 虹ですよ専務!しかもダブルレインボーですよ。ダブルレインボーって幸運の象徴なんですよ。専務、今日は間違いなくついてますよ!ラッキーデイです。一緒に宝くじ買いましょう。宝くじえっ? いらないんですかぁ。 えぇー残念! 買う時半分。当たれば一儲け出来るかと思ったんですけどねチッ 残念あっ、冗談ですって、冗談。それより、虹って言えばですね、小さな頃、繰り返し繰り返し同じ虹の夢を見てたんですよ。...