Tea for Two 16 司つく
道明寺姉弟が二人同時に聞いて来る。
「あっ、はい。」
あたしが答えると、2人揃って嬉しそうに笑う。
あたしは一つ気が付いた。
道明寺姉弟と、司さんがとても似ている事に。
はっ、もしかして‥司さんって、影武者?
イヤイヤ流石に現代‥影武者なんてあり得ない。
じゃぁ、隠密行動は?そりゃぁあるに決まってる。
人目を忍んで働く事なんて、沢山あるだろう。
司さん‥だから、いつもあんな人気のない屋上にいたんだね。
うんうん。大変だよね。
ランランが知らなかったのも、これで納得だ。
いい男にかけては鼻が効くランランが知らないって事ないもんね。
うんうん。誰に聞いても解んない訳よねぇー。
あっ、でもでも内緒、内緒。内緒なんだからね。注意しなきゃね。
って、内緒でなんか言われたな〜? アレッなんだっけ?
なんか、ビックリする事を専務がおしゃってたんだよねぇー。
うーーーん なんだっけ?
「オイッ」
うーーーーん なんだっけなぁー?
「オイッ」
「あっ、はい。」
「ップ、おまえ、タコのひょっとこみたいになってんぞ」
「専務‥お言葉を返すようなんですが、タコはタコで、ひょっとこはひょっとこで大丈夫かと思います。」
専務は、頭を掻きながら
「ったくよぉー お前は教師か。」
「いえいえ。道明寺HD専務秘書課勤務牧野つくしです。」
って、答えたら‥椿お姉さんが、目をパチクリした後に、手を叩いて喜んでいる。
うふふっ、司もお手上げねぇーとか、なんとか言いながら。
「つくしちゃんって、専務秘書課なのね。とっても優秀なのね。そぉぅ。」
ニコニコ美しく笑う。うーんお美しい。ボンキュッパ軍団でも勝てる女性はいないのでは?なんて感じるほどにお美しい。
女の私も、思わず見惚れるほどに。
「今度遊びに行こうっと♪遊んでね」
横から専務が
「あっ、姉ちゃん、コイツ月曜から俺の専属秘書。」
そうだ、そうだった‥
うわっ、うわっ そうだった。
司さんの事は、思い出してたのに‥
はっ、あたしたっら、あたしたっら、飛んだ色惚けも良い所だ。
「そうなの?へぇ〜 あんたが女性秘書を専属にね〜 へぇーー あらそう。まぁだったら逆に好都合ってもんよね?」
「姉ちゃん、会社は仕事するもんだ。遊ぶとこじゃねぇよ。」
「うーん。仕事って言うのは色々あるからね。そうそう、パーティーに参加するのだって、秘書さんの重要なお仕事でしょ?」
「まぁ、そりゃそうだけどよ。」
「うふふっ、そうでしょ。そうでしょ。で、で、天下の道明寺HDの秘書さんのドレス選びやら、なんやらもあるでしょ?」
嬉しそうに、椿お姉さんが道明寺専務と会話をされている。
って、パーティー? って、ドレス? それって何?何?なぁに?
「さて、つくしちゃん‥それ食べたらお出かけよ、お出かけ。あっ、その前にお風呂とメイクに着替えね」
テキパキと、そうテキパキと指示を出され、テキパキした指示には、
どうにも逆らえない、体育系気質のあたしだった。
うーーん いつ帰れる? あたし。
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