Tea for Two 34 司つく
ま、ま、牧野は、俺が好き〜♪ これまた、どっこいしょ
俺様は、牧野を嫁にする。
脳は、そんなことばかり考えて、いささかショート気味だ。
やべっ、これじゃ色ボケも良いとこだ。
男は、渋くなきゃ‥だよな?
あんまニヤついてると、またキモイとか言われんよな‥
ったく、コイツぐれぇだよな。俺様に向ってキモイなんて言う女。
まぁよぉ、そこも引っ括めて、全部イイんだけどな。
カカッ‥ だ、だ、ダメだぁー ニヤつきが止められねぇー
掌で、顔をこする。
ひょいと隣を見ると‥何やらブツブツ言ってる女。
<うん。決めた> オイッ,何を決めたんだ?
その後は、なんだかよく聞き取れねぇ、
<好きな人、仕事、生きる>???
うん?好きな人って俺だよな?うん俺だ。仕事?あぁ一緒の職場だ。生きる?
俺と生きるってことか?
いやぁー、流石にプロポーズってのが、あんだろうよ。
おめぇ、気が早ぇよ。ククッ
ったくよ、プロポーズってのは、男からさせろよ。
なぁ、つくし‥なーんてな‥アハハッ
未だこいつの独り言にしか、過ぎねぇな。
だが牧野、俺は、お前の心の思いを、確(しか)と聞き取ったぞ。
待ってろ牧野。サイコーのシュチエーションってのか、それを整えて、おめぇにプロポーズすっからよ。
牧野を見る。オイオイおめぇ、鼻の穴が広がってんぞ。
気合い入ってんなぁー
ヨッシャー 俺様も気合い入れんぞ。
「‥む、‥‥専務、コホンッ、宜しいでしょか?」
西田が、声をかけて来る。
ヤベッ、遠い国に旅立ってたぜ。ヤベッ
「あぁ、なんだ」
「牧野さんの、表彰式用のドレスを見立てて差し上げてくださいませ。」
おっ、任せとけ。って、気が利くじゃねぇか。
「行くぞ」牧野の首根っこを摘んだ
「ちょ、ちょ、ちょ、もぉー道明寺」
「いいから、早くしろ」
牧野を引き摺って、外に出た。
俺等2人が、社長室を出た後に‥
「西田、あの二人は、何時からですか?」
「いや、調査票では未だとの事ですが」
「あら、なんだか良い感じですけど」
「えぇ‥」
そんな会話になってたのなんて、こん時の俺等は未だしんねぇ。
* **
俺の目の前で、細っこい女がビックリする勢いで飯を食っている。
「おまっ、落ち着け。喉に詰まんぞ」
「ほらっ、そんなに詰め込むな」
「あっ、バカ、袖口に食いもんがつくだろ」
って、俺‥ただの口煩せぇ野郎に成り下がっていやがる。
「うーんまい。道明寺も食べなよ」
って、俺の言う事なんてどこ吹く風のお前は、マイペースに飯を食う。
正しく、色気より食い気の牧野‥
普通、女っつぅ生き物は、きらびやかなのが好きだろうよ?
コイツ、腹が空いてたみたいで、いっちゃん最初に、俺が良いって言ったドレスに、即決して‥
「道明寺、この近くにバイキングがあるんだけど、行かない?」
って、俺を誘って来たんだ。
惚れた女の誘いを断るほどバカじゃねぇ‥
で、付いて来たが、すっかり保護者の気分。
保護者気分の俺は、甲斐甲斐しく牧野の世話をやく‥
すっかり保護者気分満喫中だったのに
牧野の唇の横についたソースが、ヤケに艶かしくて、
思わず指先でソースを掬いとり、舐めていた。
「ど、ど、道明寺」
ゲッ どうする 俺‥
↓ランキングのご協力よろしくお願い致します♥


♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
- 関連記事