被虐の花 06 あきつく
つくしが寝ている間に、先ずは借金の精算をした。
有り体に言えば、全額など返す謂れはないのだろう‥
だけど、そんな綺麗事が通用しない世界だって言うこと位は、嫌って程に骨身に沁みている。
闇の世界には闇の世界のルールがある。
全てを清算した後に、爺様を頼り、
ここら辺を仕切っている男を呼び出してもらった。
若い衆に、部屋を見張らせて、爺様に付き添ってもらい、俺は男と話を付けた。
つくしを陥れようとした男の名前を聞きだしたあと…
今後一切、牧野家には手を出さない事を約束させた。
男は、平身低頭で去って行く。
つくしを陥れようとした奴は、とある財閥の御曹司だった。
執拗に迫っても堕ちないつくしに、痺れをきらして、この辺りを取り仕切る男に話をもっていったようだ。
財閥のスキャンダルを徹底的に調べあげ、男を追い詰めた。
祖父様には、2つ借りを作った。
カカッカカッ、カカッカカッ 笑って喜んだあとに
「つくしさんとやらに、会える日を楽しみに待っとるぞ」
そう言った。
つくしが目覚める前に、つくしの隣に潜り込む。
どれだけ、見つめても見飽きない‥
放したくない。そう強く強く願っていた。
悪魔が囁いた‥このまま、お前のものにしてしまえと。
悪魔の声に従った。
一度触れてしまった温もりを、手放す事など‥
到底無理な話だったから。
地獄に堕ちるその日まで、一緒に入れるのならば、
地獄に堕ちてもいいと思った。
身体を支配すればするほど、虚しさがこみ上げてくるとは、思いもしなかった。
虚しい?
そんな事は、はじめから覚悟していた事じゃないか‥‥
それでもいいと願ったのは、自分だろ。
ククッ‥ 渇いた笑いがこみ上げる。
つくしを手放したくないのならば、良心など消し去れ‥
愛されたいなどと考えるな。
車窓から、空を見る。三日月が浮かんでいる。
つくしに、淡い恋心を抱いたあの日のように‥美しく。
満月になれなくとも、太陽がなければ、三日月だって光りはしない‥‥
俺は目を瞑り、愛おしい女の白く輝く肌を、よがる声を思い出していた。
* **
「美作専務、おはようございます」
俺の渡した服を着て、美しい所作でつくしが俺に挨拶をしてくる。
ポケットに入れてあるローターのスイッチを入れる。
つくしの顔が艶かしく上気する
「牧野さん、顔が赤いようだけどどうしたの?」
スイッチを止め、声をかける。
「‥大丈夫です」
そう言った瞬間に、スイッチを強にする。
ビクンッ つくしの身体がほんの少しだけ揺れている。
つくしの秘所で、動いているのだろう。
ビクンッ もう一度、つくしの身体が揺れる。
つくしの瞳が、もう止めてと懇願している。
この瞳を見る度に、加虐の心が燃え上がる。
「大丈夫?」
優しげに、もう一度声をかける。
「‥はい‥」
スイッチを止める。
表情が緩んでいくのが解る。
つくしに声をかける
「じゃぁ牧野さん、申し訳ないんだけど、紅茶持ってきて貰えるかな?」
「はい」
時折、足を引き摺りながら…
給湯室に、つくしが去って行く。
途中、同僚に声を掛けられている。
笑顔で何やら話している。
どこに居ても、座の中心になっていく女を、愛おしく、誇らしく、
そして同時に‥
憎らしく思う。
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♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
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だけど、そんな綺麗事が通用しない世界だって言うこと位は、嫌って程に骨身に沁みている。
闇の世界には闇の世界のルールがある。
全てを清算した後に、爺様を頼り、
ここら辺を仕切っている男を呼び出してもらった。
若い衆に、部屋を見張らせて、爺様に付き添ってもらい、俺は男と話を付けた。
つくしを陥れようとした男の名前を聞きだしたあと…
今後一切、牧野家には手を出さない事を約束させた。
男は、平身低頭で去って行く。
つくしを陥れようとした奴は、とある財閥の御曹司だった。
執拗に迫っても堕ちないつくしに、痺れをきらして、この辺りを取り仕切る男に話をもっていったようだ。
財閥のスキャンダルを徹底的に調べあげ、男を追い詰めた。
祖父様には、2つ借りを作った。
カカッカカッ、カカッカカッ 笑って喜んだあとに
「つくしさんとやらに、会える日を楽しみに待っとるぞ」
そう言った。
つくしが目覚める前に、つくしの隣に潜り込む。
どれだけ、見つめても見飽きない‥
放したくない。そう強く強く願っていた。
悪魔が囁いた‥このまま、お前のものにしてしまえと。
悪魔の声に従った。
一度触れてしまった温もりを、手放す事など‥
到底無理な話だったから。
地獄に堕ちるその日まで、一緒に入れるのならば、
地獄に堕ちてもいいと思った。
身体を支配すればするほど、虚しさがこみ上げてくるとは、思いもしなかった。
虚しい?
そんな事は、はじめから覚悟していた事じゃないか‥‥
それでもいいと願ったのは、自分だろ。
ククッ‥ 渇いた笑いがこみ上げる。
つくしを手放したくないのならば、良心など消し去れ‥
愛されたいなどと考えるな。
車窓から、空を見る。三日月が浮かんでいる。
つくしに、淡い恋心を抱いたあの日のように‥美しく。
満月になれなくとも、太陽がなければ、三日月だって光りはしない‥‥
俺は目を瞑り、愛おしい女の白く輝く肌を、よがる声を思い出していた。
* **
「美作専務、おはようございます」
俺の渡した服を着て、美しい所作でつくしが俺に挨拶をしてくる。
ポケットに入れてあるローターのスイッチを入れる。
つくしの顔が艶かしく上気する
「牧野さん、顔が赤いようだけどどうしたの?」
スイッチを止め、声をかける。
「‥大丈夫です」
そう言った瞬間に、スイッチを強にする。
ビクンッ つくしの身体がほんの少しだけ揺れている。
つくしの秘所で、動いているのだろう。
ビクンッ もう一度、つくしの身体が揺れる。
つくしの瞳が、もう止めてと懇願している。
この瞳を見る度に、加虐の心が燃え上がる。
「大丈夫?」
優しげに、もう一度声をかける。
「‥はい‥」
スイッチを止める。
表情が緩んでいくのが解る。
つくしに声をかける
「じゃぁ牧野さん、申し訳ないんだけど、紅茶持ってきて貰えるかな?」
「はい」
時折、足を引き摺りながら…
給湯室に、つくしが去って行く。
途中、同僚に声を掛けられている。
笑顔で何やら話している。
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そして同時に‥
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