new beginning 6 類つく
昨晩は遅くまで‥…つくしを堪能した。
迎え酒‥いやいや、迎えつくしで‥もう一度‥と隣を見る。
「にゃーおーん」ビーたんだけ??
ビーたんがまだ早いよぉーとでも言いたげに、目を閉じる。
釣られて、俺もまた目を閉じて夢の中。
***
「つくし様ーーここは、私どもで致しますから‥」
「えぇー‥…松木さん‥…意地悪ぅーー」
「意地悪だなんて、クスクスっ。 類様に後で私どもが怒られても宜しいのですか?」
「大丈夫、大丈夫。あの2人まだ寝てるから〜ねっ、松木さんいいでしょう?」
「本当につくし様は‥…でしたら朝食のご準備をお手伝い頂けますか?」
「いいんですか?うふっ松木さん大すき♡」
本当に飾り気のないお嬢様でいらっしゃる。
花沢にお仕えして、20数年‥…
こんなに邸の中が華やいだのは、類様がお生まれになった年だけだ。
再び、この邸の中にこんなに賑やかな笑い声が響き渡るなんて‥…
「松木さーん 早く早く〜」
***
「っん?」
誰かが鼻を摘んでる。
「類、類,おはよっ 朝ご飯出来たよ〜、一緒に食べよう」
「王子様は姫の口づけで‥…」
「うふっ、姫の口づけはちゃんと起きた人にしかありません。」
飛び起きる類。 うふふっその瞬間に部屋を出るあたし。
くくっ、この勝負あたしの勝ち〜
ちょっぴり悔しそうな類の顔。
むふっ いい気分♪
ドアの外で類を待ち、2人で手を繋いで食堂まで行く。
手を繋ぐなんて恥ずかしいのだけど、こうすると朝からご機嫌な類。
小さな少年のようでとっても可愛い。
「今日はね、つくし特製スープだよ。ちゃんと食べてね」
「あい。」
まだどこかけだるげに返事をする類。
松木さんに言わせると、これでも最上級の寝起きらしい。
敏腕専務、氷の貴公子‥… 家では、ただの寝坊助天使ちゃんだね。
「つくし‥… 今日は何する?」
「っん? 今日は滋さんと桜子が来るよ?あっ、ついでに美作さんと西門さんも来るって」
「えぇーーー また来るの?あいつら‥…」
「プ太郎とクレア連れて来るって。ビーたん喜ぶよね〜」
「......」
むふっ、この頃のあたしのとっておきの切り札 ” ビーたん喜ぶよ〜 ” 大概の事は、このフレーズでクリアー出来るのだ。むふふっ ビーたん様様だわ。
「でも、ビーたんとさぁ、総二郎とあきらは関係ないよなぁー」
隣でまだぶちぶち言ってる寝坊助天使。いやいや寝坊助男で十分か。
この寝坊助男と一緒にベットの中で一日過ごしていたら、あたしは足腰立たなくなって明日会社に行けなくなっちゃうからね。
この寝坊助男‥… いつもけだるげにしているのにも関わらず、ベットの中では凄いのよねぇーー。
はぁっー あたしは身体が持たないっつーの。
「類様、つくし様、皆様が、お出でになりましたが‥…」
「うーーーーん。帰ってもらってよぉー」
「類! もうー 松木さん、すみませんが、あたし達の居間の方へお通ししてくれますか?お願いします」
「くすっ、畏まりました。」
不服そうな類を尻目に、食堂を出る。
「類、ビーたんを迎えに行って来てね。」
「つくしぃーーーー」いつものように抱きついて来ようとする滋さん。
「し、し、滋さん プ太郎が潰れちゃうよ。」
ピタッと止まる滋さんの動き。
プ太郎最強~ ありがとうねプ太郎♡
「プ太郎〜 クレア 元気でちゅたか?」
うーん プ太郎もクレアも可愛い♡
2匹をしばし堪能していると...
「おいおい。俺達には挨拶もなしかよ?」
「あっ、ゴメンゴメン。いらっしゃい。西門さん、美作さん」
そして...いつの間にか、後ろに立っていた類。
「ビーたん。お友達がきて嬉ちぃでしゅねぇー」
類の赤ちゃん言葉に、何となく場の空気が凍り付く???
本人も流石に恥ずかしくなったのか‥…
カウチに腰掛け、ビーたんを抱っこしながら寝たふり‥ ぐふっ
「す、すっげーな。今の聞いたか?」
「あぁー聞いた。聞いた。嬉ちぃ だってよ」
あはっは ははは 大声で笑い出した お祭りコンビ
類君の報復怖いよぉーー と言わんばかりの滋さん。
自分は関係ないとばかりの 桜子。
楽しく、賑やかに 時は流れる
花沢邸の nee beginng
翌日から、3ヶ月死ぬ程忙しい日々を送る事になるなんて事は、まだ知らない。あきらと総二郎
後日‥… Get Back 日曜日〜 2人はこう叫んでた。
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