明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

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2016

No.004 恋が生まれる 総つく

夢を見た。 不埒な男を恋する夢を見た。キュンッ 胸の鼓動が早くなる。キュンッとしてドクドクドキドキして__もう一度眠った。えっ?なんで眠ったかって?あんまりにも鼓動が早くって__あぁこりゃダメだと思って、もう一度眠ってみた。ジリジリジリ ジリジリジリ 目覚ましの音が鳴る。パチンッと止めて伸びをする「ふぅわぁーー ヨシッ」しっかり目覚めても___ドクンッドキドキ  ドクンッドキドキ沈まれあたし 沈ま...

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2016

No.009 ひょんな出会いで 総つく

「あんた最低」バッシーンッ平手打ちが飛んで来た。頬はジンジン 頭の中は??????が飛び交って目を瞬かせれば「色男気取ってるつもりかもしれないけどさ、きちんと責任くらいとんなよね!」「はっ?どういうことだ?」「どういう事もこういうこと、あんた最低って言ってるの。大体さぁ色男気取るんなら……」ここまで目の前のひょろっこい女が言い放った時…… 「つ、つ、つくし……その人じゃない__」後ろから息せき切って追い...

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2016

No.014 天気雨 総つく

コーン コーン  お狐コンコン鳴いている。狐の嫁入り隠すため……晴れているのに雨が降る。コーン コーン お狐コンコン鳴いている。嬉し楽しい嫁入りだと鳴いている。明るい陽射しの中雨が降り空に虹がかかる……「まっこと、縁起がよいことじゃ」大老の言葉を合図のように……雅楽の音が鳴り響き綿帽子の花嫁さんと紋付袴の花婿さんが神主さんと巫女さんに導かれ本殿に向かう。皆の顔に心からの笑顔が浮かんでいる。コーン コーン...

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2016

No.019 茶ノ木花 総つく

溢れんばかりの雄蕊を白い花びらが包み込む様に咲いている。花を愛でればあの日を思い出す。/*/*/*/*/*/*/「もぉ、やだっ、やだったら やだ!」「なんで?なんで?なんで?」「なんでも。やだから嫌なの!」牧野の前で手を合わせ「そんなツレナイ事言わずにお願いだ。なっ!もう一回だけでいいから」「はぁっーーーー前回も同じ事言ってたよね?あのさぁ、もういい加減にしない?」「これで絶対最後にする。約束する。だから な...

03

2016

No.023 一直線に 総つく

♪♬♬♬♪♪♬ Happy Birth Day to youHappy Birth Day to you Happy Birth Day dear Soujiro Happy Birth Day to you  ♪♬♬♬♪♪♬軽快に誕生日の唄が流れ出しお祝いの拍手を貰いながら思わず笑みが零れ出す。自分の誕生日を再び嬉しいと思ったのはいつからだろうか?隣りを見ればにこやかに晴れやかに笑ってる女が一人。全てコイツのお陰なんだよな。/*/*/*/*/*/*/*/*/「西門さんは逃げてるんだと思うよ」「逃げてるって……なんだよ...

09

2016

No.029 櫂 総つく 

ボーン ボーン ボーン 柱時計が三時丁度を告げている。中途半端に眠ってしまって夜中に目が覚める。そっと隣りを覗けば、大きなお腹を抱えて眠るつくしが目に飛び込んで来る。「うーーん 総、どうしたの?」「悪い、起こしちゃったか?」つくしはゆっくりと首を振り「夜中よく目が覚めちゃうのよ」「大丈夫か?」そう聞けばふわぁっ~と欠伸を一つしながら「その代わり昼間よく寝てるから大丈夫だよ」ニッコリと笑う。俺はつく...

14

2016

No.034 運命のキス 総つく

「ねぇねぇ知ってる?運命のキスって?」「運命の......キス?」聞けば運命のキスって言うのは、神様が決めた運命の相手とのキスの事らしくって、それは、どこか懐かしくってどこかエロティックでビックリする程に蕩けるキスなんだってと教えてくれた。「でね、でね、そんな相手とは、どんな反対があっても一緒になれるんだって」そんな事を教えてくれた。*/*/*/*/*/*ガチガチッ ガチガチ悪寒で身体が震えて目を覚ます。熱が出る...

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2016

No.039 あいつとアイツ 総つく

カラカラ コロンッ カラカラ コロンッ俺の蹴った空き缶がカラカラと音を立てながら転がって行く。喧噪が大通りから聞こえくる。たった一本路地裏に入っただけなのにここは、静けさに満ちていてまるで暗闇を漂っているような気分になる。暗闇に自分の吐いた白い息が広がっていく。かじかむ手に息を吐きかけながら鼻の頭を真っ赤にしてたあいつの顔を唐突に思い出す。「フッ」思わず笑いが零れた。凍えそうに寒い暗闇の中でさえあ...

24

2016

No.044 神様の仕掛けた運命 総つく

俺の背中でいつもの如くいつもの様に管を巻いている。「うぃ~ヒック、ヒック、ったくさぁ、バカ野郎ってぇのよね」「ワカッタ!ワカッタ!」「うぃ、ヒック、西門、エロかどーーー」「エロエロ言ってんじゃねぇよ。背負われてる時くらい静かにおぶされてろ。ほらっ、着いたぞ」牧野の家の鍵を取り出して……なんで俺が持ってるかって? 俺等は飲み仲間。アイツが酔っ払った時は、こうやって送って来るのが慣例化している。まぁ、な...

03

2017

No.054 はらはらと雪が降る 総つく

触れたかった……あの日、あなたにはらはらとあなたの髪に降る雪がまるで白い花びらのように綺麗で。ほんの少しだけ……そうほんの少しだけ、手を伸ばせば触れられる距離にいた筈なのに、あの日あたしは、あなたの髪に触れられなかった。「雪凄いね。風邪引いちゃうから拭いときなよ」そう言ってハンカチを手渡した。「先生、どうされました?」看護士の吉岡さんに声を掛けられて、ハッと我に返った。「あぁ、また雪が降って来たなって...

08

2017

No.059 夕焼け空 総つく

鴉がカァーカァーと鳴きながら山に帰って行く。赤い夕陽と共に山に帰って行く。二人で鴉を、夕陽を眺めてた……「西門さん、人生には何が一番大切だと思う?」ポツリと牧野が俺に聞いて来る。今までの人生__何が一番大切だなんて考えてもみた事が無かった俺は「まぁ、なんだそりゃ、色事だな。色事」俺に相応しい答えを返した。「ふぅ~ん。そうなんだ」「ふぅ~ん そうなんだって。じゃぁ、牧野の一番大切なもんて何だよ」俺の問...

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2017

No.064 かわいくって...... 総つく

「かわいくて ごめんなしゃい」思わず笑っちまった__菫の謝罪。菫が立ち上がって「ととさま だーいしゅき」そう言いながらボスンッと抱きついて来る。こうなったらもう俺の負け。ははっ、全くもって親父の威厳なんてありゃしない。でもなぁーー 菫は可愛いんだ。マジ可愛いんだ。可愛い菫が 〝可愛くてごめんなしゃい〟なんて言ってみろ__もうなんでも許しちゃうだろ?なっ、仕方ないよな?と櫂を見れば__エスパー櫂は、...

18

2017

No.069  いいよね 総つく

「なっ、なっ」あたしは、さっきからずっと口説かれている。目の前の黒髪サラサラ軽妙洒脱男に。っん?軽妙洒脱じゃないか__充分に俗っぽいもんなぁー。いやいや、俗っぽいのに俗っぽくみえないあたり軽妙洒脱?「なぁ、さっきからすげぇ、ブツブツ言ってるけどお前ちゃんと聞いてるか?」サラリと前髪なんて掻き上げながら流し目をしてくる。何故にあたしに流し目なんて思ったら、その流し目の先はお婆さんと小ちゃな女の子。あ...

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2017

No.074 幸せ 総つく

「ゲホッ ゲホッ……」ゾクゾクとした寒さが突如背中を襲う。「大丈夫?」俺の顔を覗き込む様につくしの瞳が俺を見る。〝大丈夫だ〟そう答える前にガタガタと寒気が襲って来る。「——っずぅぅーー かなり寒い」「これから熱が出て来るのかしら?あとの準備はやっておくから__」「あぁ、悪いが宜しく頼む」日の高いうちからベッドに潜り込み目を瞑る。熱が上がる前なのだろう。身体の芯が寒くて寒くてたまらない。身体中が燃えるよ...

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2017

No.079 居候 総つく

ツゥゥッーーーーと秘色色*ひそくいろの着物から出る白い手首に指を這わせる。「ウグッ、ウグッ、ダ、ダ、ダメ、__こ、こ、降参」そう叫んだあとゲラゲラ笑ってる女__俺の許嫁の牧野つくし17才。はっきり言おう。目の前の女は品も美貌もない。ついでに言うとお茶のおの字も良くわかってないような奴だ。俺のうちは所謂由緒正しい家柄って奴だ。まぁなんだ家柄が服着て歩いてるみたいなもんだ。加えて俺は、次期家元で自分で言...

02

2017

No.084 暁 総つく

魑魅魍魎の世界__夜叉が蠢く。眠れぬ夜、心を落ち着けるために茶を点てる。茶筅を回せば……ざわついていた心が己の中の夜叉が凪いでいく。和蠟燭の灯りの元で夜明けを待つ様に茶を点てていくゆっくりと茶を点てれば、闇は光をつれて来る。闇の先に光があるように、光の先に闇がある。メビウスの輪のように光と闇は境目がなく混ざり合っている。総二郎の頬がほんの少し弛み「お入りなさい」障子の向こうの人影に声を掛ける。スゥッ...

07

2017

No.089 おさな妻 総つく 

ちょこまかちょこまか 前を歩いたり後ろを歩いたり__本当に目が離せない。「総ちゃん、総ちゃん、見て見て雪割草だよ。可愛いね」紫に咲く小さな花を見つけて嬉しそうに見つめている。手を伸ばし手折ろうとすれば「見てるだけで充分だよ」クルリと振り向いて笑って言う。なぁ、つくし貪欲になれよ。そんな言葉が口を吐いて出そうになる。「あっ、総ちゃん 総ちゃん 焼き芋屋さんだって」たったか駆け出して焼き芋屋の親父を呼...

12

2017

No.094 満を持して 総つく

「だ、だ、ダメーー」 「何でダメだ?」 「ダメだから」 「夫婦は隠し事しちゃいけないって言ったのつくしだぞ?」 「そ、そ、そうだけど__ダメはダメ」 そう言いながら必死に俺から何かを隠そうとしている 「あっ、横田」 「えっ」 つくしは、慌てて佇まいを正してペコリとお辞儀を一つした。 シュッ その隙につくしの手から小さな袋を奪い取る。 「あぁーーーーーーーー...

16

2017

No.098 愛し~うつくし~ 総つく

「つくし様、ここはもう宜しゅうございますので」 「私達の仕事もなくなりますしそろそろ」 「平気、平気。ホラッ、仕事がなくなったら皆でお三時にしましょうよ。あっ、なんなら後で井川屋さんで鯛焼き買って来るけど」 「ありがとうございます……でも、そろそろお稽古に戻らないと……横田さんがお怒りになられるかと……それに若宗匠もそろそろお帰りになりますし」 「...