明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

01

2016

修羅 Fin 総つく

「なぁ、お前さぁ、司に言ったらしいじゃん。地獄が果てても俺を追いかけるって」「いいの?」「いいのも何も、いつの間にか、俺はオメェにしか、反応しねぇ身体になっちまってやがる。」「スキャンダラスな過去持ちだよ。」「そりゃお互い様だ。」「でも、あたし女だし‥」「やり手の女社長だろうよ。桜子だって、滋だって、他の奴らも充分やる事やってんだろうよ。逆に箔がつくんじゃねぇの?フェロモンぷんぷんの女社長なんて、...

31

2016

修羅 19 総つく

「あたしね、この香を持ち始めたのは、3年前からなんだよ。その前の香りはもうちょっとエロかった。コレ、総みたいでしょ?」ったく、お前すげぇ告白だな。俺にとっちゃ最高の告白だ。繋ぐ手に力が入る。俺の隣のつくしが、語る。司と別れて、総に出会うまで決して褒められた生活をしてきたわけじゃないと。「あたしは、男達に、身体を与えて夢をみてきたの。愛し愛されるって言うね。」男を愛さなくなったつくしの周りには、つく...

28

2016

修羅 18 総つく

目の前の女が微笑んでやがる。この微笑みは、全部聞くなの微笑みだ。ったく、こいつを抱いた男は、いったいどれ位いるんだろうか?いいや、こいつを抱いたんじゃねぇな、こいつに抱かれた男だな。女の過去なんて、気にした事なんて無かった俺が、身悶える程に、こいつの昔の男が気になるんだかんな。ったく‥よぉ‥だが、ちぃっと待てよ。鈴也様の柊って‥ こいつ、俺とあの男を天秤にかけてたのかよ。はぁっー 大した女だよな。柊...

27

2016

修羅 17 総つく

目の前に居るのは、俺の愛する女‥ って、お前何してんだ?目の前に現れたのは、あたしの愛する男‥ って、御見合い相手って総?あたし達2人は、無視されて‥どんどん話しが進んでく。百瀬会長が嬉しそうに、あたしと総の顔を見て、「まぁっ、そう言うワケだから。先ずは食事でも‥」って、どういうワケ?の説明はない。お仲人さんとういのだろうか? 滋さんパパが、あたしの紹介を始める。「牧野つくしと申します。どうぞ宜しくお...

26

2016

修羅 16 総つく

美しい笑顔を浮かべた二人は、右を桜子 左を滋さん 腕を組まれ、連れて行かれた先はSunny Spot が新しく出した トータルビューティーサロン。 頭の先から、爪先までをモットーに美しく磨き上げ、着飾る店。全身エステから始まり、ネイル、ヘアー、メイク、香りのお洒落からトータルファッションまで各々の専門家が磨きあげてくれるのだ。ビル1棟丸々 美の競演。店に着く、待ち構えていたように,サロンの総責任者洋子さんが出...

25

2016

修羅 15 総つく

「おはよう」「おはよう」2人、交わすおはようの言葉が幸せでたまらない。総の寝起きの顔を見つめて、吐息を一つ吐く。「ふぅっ〜」「なんだよ。」「うーん。かるく嫉妬。」「なんにだよ」「総の寝起きの顔に。いったい何人の女に見せた。白状しろだよ。」朝からヤキモチも大概にしろって言われるかと思ったら「なぁ、お前それ俺のセリフだぞ。いったい何人の男に朝の顔を見せた。白状しろ」二人で顔を見合わせて、笑い合う。 啄...

24

2016

修羅 14 総つく

「つくしーーータオルとってー」「つくしーーーーパジャマー」「つくしーーーつくしーーーー」つくし、つくし、つくし 一体一日何回呼べば気が済むのだろうと言うくらい、つくしのオンパレードだ。タオルもパジャマも目の前にあるのに関わらず。ジロッと睨む。「つくし♪」節までつけながら、睨みなんてなんのそのだ。で、次はなに?と見れば‥ 小鳥のように口をあーんと開けて、ご飯を食べさせて貰うのを待っている‥「もぉっ、総...

23

2016

修羅 13 総つく

総を愛してると認めてしまったあたしは…ビックリするくらい、嫉妬深い…総が、モテモテだとは、解っていたんだけど…まさかここまでとは思ってなかった。ハァッなんだか、アイドル並みなのよ。出待ちはいるわ。追っかけはいるわ。バレンタインのチョコなんて‥大変な数だったとかハァッー編集者の人なんて、桜子と総のWなんて、もう大変な売上げですよぉー。なんて、発刊前からウハウハしてる。もう、こちとら、西門邸に乗り込むのに...

22

2016

修羅 12 総つく

カコーン鹿威しの音が静寂の中、響き渡る‥「あっ、は、はい‥ それはどのような‥」ポーカーフェイスで生きて来たあたしに、衝撃がやってくる。こ、この人は一体全体何が言いたいのだろうか?「あら、お答えになってなくてよ。」鉄の女がクスリッと笑った。ひょぉーーー あたしの中を冷たい風が吹き抜ける。こ、こ、怖っ「牧野さん、質問のお答えは?」「あっ、はい。すみません‥ 何分プライペートの質問でしたので、驚いておりま...

08

2016

修羅 11 総つく

太陽が黄色く見える‥なのに、あたしの隣には、やけにご機嫌な男が一人。ニコニコ笑いながら、カウンターに腰掛けながら、着物姿で、あたしを見てる。総って、こんなに可愛い顔するんだね。それにしても、綺麗な顔。女よりも綺麗ってどう言う事よ。総の綺麗なほっぺを両方の手でつねる。「痛っ、突然、なにすんだよ。」「だって、総、綺麗なんだもん」「意味わかんねぇ」そう言いながら、あたしを抱きしめて、髪の毛をクシャクシャ...

23

2016

修羅 10 総つく

総に抱かれるのは、初めてじゃないのに‥何度も何度も抱かれたのに、あたしは喜びに震える。「総、愛してる」 初めて呟く、愛してるの言葉。総が、あたしを強く強く抱きしめる。「つくし、愛してる」総が、あたしの耳許で囁く。甘い愛の言葉。その言葉を聞いただけで、あたしの身体は熱く熱く火照る。総の優しく、力強い口づけが降り注ぐ。あたしの全身を総の唇が這う。頭の芯が溶けそうに身悶える。つくしを抱くのは、初めてじゃ...

07

2016

修羅 9 総つく

「総二郎、ちょっと付き合えや」司に言われ、メープルのBarで酒を酌み交わす‥…猪突猛進の男が思案にくれている。先手必勝だと言わんばかりに俺は話し始める事にした。「俺、つくしが好きだわ」「なっ‥お前等、付き合ってんのか?」「どうなんだろうな」「フッ、お前等が付き合ってようが付き合ってまいが、俺には関係ねぇけどな‥ なぁ総二郎、俺もつくしが忘れられねぇ、なんせアイツの初めての男は俺だかんな」男の獰猛な目が光...

26

2015

修羅 8 総つく

「つくし美味しいね~」目覚めたあたしは、滋さんのマンションで、ニンマリ顔の2人に囲まれながら...何故かウサギ耳を付けて、朝ご飯を食べている。「あのさぁ、滋さん。このウサギ耳は何?」「可愛いウサちゃん」うーん。相変わらずの返答に困ってしまって桜子を見ると‥…何事もない顔をして、ホットスムージを優雅に飲んでいる。「先輩、ホットスムージスープも商品化したんでしたっけ?」「先週から店頭には出してる筈。」気...

22

2015

修羅 7 総つく

「先輩、先輩、牧野先輩」「っん?桜子なぁに?」「なぁにじゃなくてさぁー」滋さんが焦れ焦れしているのが良く解るあたし達は3人で、チェックとは名ばかりのディナーを楽しんでいる。チェック目的を忘れられたら、そこの店舗は合格なので、仕事と言えば仕事なのだけど‥…Sunny Spotで、新しく出したビューティーフード&オーガニックワインを扱った Beauty Spot 三条桜子セレクトとあってか、女性に話題のお店だ。「だからさぁー...

11

2015

修羅 6 総つく

夜が明けぬうちに、あたしは夢の中から現実に戻る。夜が明けてしまったら、後戻り出来なくなってしまうから。総と2人で朝を迎えたのは、最初の一回だけ。あたしは、総と2人で朝を迎え幸せを感じた。だから、もう2度と総と朝を一緒に迎えないと心に決めた。これ以上、この男を愛さないように、心に決めた。だから会うのは、日曜の夜。月曜のあたしには、仕事がある。総の元を離れてもあたしは大丈夫と思う為に。あたしは、男の腕の...

03

2015

修羅 5R 総つく

「俺の部屋…」女は俺の後をついてくる。黙って後をついてくる。迎えに来た車に女を押し込める。乱暴にキスをする。ありったけの欲望を女にぶつける。激しく深いキスをする。舌と舌を絡め合わせ、舌で歯茎をなで回す。唾液が絡み合う。女の吐息が漏れる…一瞬女が正気に戻り、「総…ここじゃダメ」意識を一生懸命に保とうとする。そんな女の恥ずかしげな仕草に、俺の欲望は益々燃え上がる。女の指をとり、指を一本一本絡ませる‥…指の...

30

2015

修羅 4 総つく

久しぶりに聞いたあいつの声。久しぶりに嗅いだあいつの匂い。何年ぶりの会話だろう?大学2年の冬にあいつと別れ、気が付けばもう8年か中途半端に終わった恋は、あたしの何かを奪っていった。あんなに激しく愛した筈なのに、恋の終わりはあっけなくて‥なのに、残したものは大きな哀しみで‥…必死にもがけばもがくほど、あたしの心は行き場を失い彷徨い続けた。失った恋は、あたしの中でずっと燻り続け、見えない刃となってあたし...

27

2015

修羅 3 総つく

女と会えない日曜の夜‥…メープルのバーで俺はあきらと会った。「よっ 元気だったか?」「あぁー あきらは元気そうだな。いつこっちに帰って来たんだ?」「先週だ。司も帰って来てんぞ」「司‥…いつ帰って来てる」「っん? 水曜だったかな?日本支社長になる準備らしいぜ‥‥」「‥そうか。」「類もそろそろ帰ってくる頃だろうよ‥…」「久しぶりに、今度4人で飲もうぜ」「司が来るか?来ないんじゃねぇのか?」「まっ、声かけてみる...

25

2015

修羅 2 総つく

お互いに目があった瞬間‥女は慌てた様に、走って店を後にした。俺は、慌てて女を追いかけた。外はいつの間にか、土砂降りの雨が降っていた。さっきまであんなに晴れていたのに‥…「牧野ー」俺は女の名前を強く叫び腕を掴む。女は立ち止まり振り向く‥…雨に濡れながら「あはっ、変な所見られちゃったね」雨に濡れた女の顔は泣いているのか?笑っているのか解らない。刹那俺は女を抱きしめていた。強く深く抱きしめていた。あの時、俺...

23

2015

修羅 1 総つく

日曜日の夜中、俺は一人の女の元に通い続ける‥…3回ルールの俺が、一体何度この女を抱いたのだろう。抱けば抱く程、俺はこの女に溺れていく‥…この女は俺の事をどう思っているのだろう?決して俺を嫌ってはいない筈。で、なければ潔癖なこの女が俺などに抱かれるワケもないだったら 俺を愛してる?ふっ、青空のもとで、俺と会う事を拒むこの女が、俺を愛してるなんて虫のいい幻想だよな‥…この女 牧野つくし と再会したのは‥… や...