明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

21

2022

愛なんていらないから05 つかつく

確かあたしは、横手物産の福山係長とアポを取ったはずだ。福山係長は真っ直ぐな髪の小柄な人だったよ……な?うんっ そうだ。小学生のあの夏休み。メモリースポーツ大会を目指して日夜訓練に励んでいたあたしの脳が、コノオトコハ、フクヤマカカリチョウ デハナイ。と言っている。まぁブームはあの夏休みの日々で終わったが、そのお陰でえありしと物覚えはいいはず。第一に福山係長は女性だ。じゃあ なぜ、あの受付嬢はこの部屋に...

09

2022

09

2022

愛なんていらないから03 つかつく

くしゅんっ くしゅんっ くしゅんっ小さなくしゃみが3回出て、あら?誰かがあたしに惚れた?なんて暢気に笑ったら「やだぁ、牧野先輩風邪ですか? うつさないでくださいよ。先輩仕事いっぱい残ってますよね?」いやいやいや、今田さんあなたの仕事の間に合わない分だよね?「ってか、鼻水飛んでません? 美香、もう食べる気失せちゃったんですけどぉ。もう牧野先輩の奢りですよ」えっ、もうあと残りって、一口だよね? その一...

15

2021

愛なんていらないから02 つかつく

久しぶりにぐっすりと眠った朝。ベッドサイドに置かれた金を見た。なんだこれは?もう一度見ても、変わらずにそれはそこに置いてある。まぁそれはそうだ。あるものがないという方が物理的に可笑しいのだから。それにしてもだ_____なんだこれは?そう考えてから、ベッドから立ち上がり部屋の中を見回した。目頭を押さえて昨夜の事を思い出す。________いつものように眠れずに、眠剤を酒で飲んでから、秘書の沖田に命じ...

14

2021

愛なんていらないから01 つかつく

おめでとうーーーおめでとうーーーー歓声と拍手と花が舞う。色とりどりの花びらが舞う。あぁ、綺麗 人生最良の日だ!!そう思いながら、あたしは笑みを浮かべ手を振る...

15

2019

ネクタール 08 つかつく

「……多分、そう……だな」俺の返事に、牧野の瞳は更見開かれ、大袈裟でも何でもなくて、今にもおこっちそうだった。人間の目ってこんなにデカくなんだなって変なトコに感心した。いやっ 待てよ。こいつ若しや 妖怪 蔵ボッコ改め、一つ目タヌキか?いやいや、目が二つあるから、一つ目って事はねぇよな。「……司さん、司さん、なんか全く違うこと考えてません?」大きく見開かれていた筈の瞳が、スゥーっと細められ俺をジロリと見てい...

07

2019

ネクタール 07 つかつく

目的の場所についても眠る牧野を見つめていたくて、エンジンをつけたまま停車していた。眠る牧野は、俺の願望がそう見せるのか……なんだかとっても幸せそうで満ち足りた顔をしていた。その顔を見つめれば、心の奥底からなんとも言えない気持ちが湧いてくる。フワフワとして甘く蕩けそうで、なのに……なんだか、涙が出そうで……って「……ったぁ、俺、まったくもってイカれてんな」恥ずかしくなって……ハンドルにうっぷした途端プーーーク...

14

2018

ネクタール 06

俺、なんか変なこと言ったか?っん?牧野を見れば真ん丸の目をしながら真っ赤になって「あたし、あたし……本当に、本当に司さんが理性失っちゃうくらい可愛いですか?」どうやら俺、盛大な独り言を呟いていたらしいカァッーと、頬が、いや全身が火照り、あまりの恥ずかしさで口籠る俺。「ははっ 思い上がりも大概にしろですよね」心なしか、肩を落として俯く牧野。好きな女を俯かせんな。恥ずかしついでに……俺、素直になれ「し、死...

29

2018

ネクタール 05 つかつく

「おっ! 久しぶりだな」「忙しいとこ、悪いな」「かまわねぇそれにしても、三人揃って頼みごとって何だ?」ソファーに腰掛けながら三人の顔を交互に見た。なんとなく普段と違って見えるのは気のせいか?マドラーと氷の触れ合う音がカランとなって、俺の前に水割りが差し出された。琥珀色のその液体をグイッと飲もうとした瞬間……一枚の紙が俺の前に置かれた「なんだ、コレ?」まじまじと見れば、それは牧野の履歴書だった。コレが...

19

2018

ネクタール 04 つかつく

牧野は、困った顔をして「妹じゃないのは知ってるよ」その言葉に俺の胸は、ズキンと痛くなる。恋は、ワクワクや幸せと共に、こんな胸の痛さまでも連れてくんだって……初めて知った。「大切な幼なじみ……だよトウもハナヤンもミマくんもそれは向こうも一緒だよ」胸の痛さが俺を打ち、言わなくてもいい言葉が、押し込めてた思いが、口から出て行きやがる「向こうは、向こうは、お前を特別な女として見てる」黒い思いは止まらない。「お...

15

2018

ネクタール 03 つかつく

結果牧野はスゲェ可愛かった。そして俺は、夏が終わる頃には身悶えする程に牧野に恋をしている自分に気が付いた。何故か相変わらず、スーツになると地味で冴えない牧野になる。生地は上等だ。着心地も良さそうだ。だが、垢抜けねぇんだ。「なぁ、牧野のスーツ……どこで買ったんだ?」心臓バクバクさせながら聞いてみた。「うんっ? あっ、コレは幼なじみ達からの就活応援プレゼントなんですよ」ニッコリ笑って牧野が言った。その言...

13

2018

12

2018

ネクタール 01 つかつく

どこで買ったんだ?みんな同じような没個性のリクルートスーツの中で、黒のスーツの女だけが際立って冴えなく感じてテレビモニターを凝視した。人事部長が「牧野さんは、インターン生の中でみとても優秀なようですが、我が社を受けられた志望動機をお教え下さい」ルーチンワークのように、用意された質問の一つを目の前の女に聞いている。四角四面の面白くもなんともない定型文のような答えが返ってくる筈だった。「二十歳の誕生日...

10

2017

悲しみの味は蜜の味? つかつく

花束を君に〜21の翼〜 ありがとう企画第一弾。...

20

2017

イノセント Fin 司つく 

つくしは、司にピタリと身体をくっ付けて目を閉じる。 そんなつくしが愛おしくて愛おしくて__司はつくしをギュッと抱き締め目を閉じる。 もう暗闇は怖くない。 つくしには司が、司にはつくしがいるから。 二人の身体に、心に、穏やかな眠りが訪れる。 真っ白なお月さまが、二人の幸せそうに眠る顔を照らしている。 軽やかな二人の寝息が微かに聞こえる。 *-*-*-*-* 燦々と輝く朝陽の中、二人同時に目を覚ま...

19

2017

イノセント 78R 司つく

「……ま、ま、牧野?」 「牧野じゃない……つくし」 耳元でピチャピチャと耳孔を舐める音と、つくしの艶かしい声がする。  堕ちていく 堕ちていく  快楽に堕ちていく 「つ、く…し」 つくしは全てを包みこむように、妖しく笑いながら愛を囁く。 「司を愛してる…...」 愛してるの声が甘い麻薬のように司の耳に響く。 「つくし……」 首元をつくしの舌が蛇のように這う。 「ねぇ、司、愛して…る…愛してる…愛...

18

2017

イノセント 77 司つく

着いた先は__色とりどりの下着が並ぶランジェリーショップ 2時間後___沢山のランジェリーとナイトウェアをそれぞれが抱えていた。 「さぁ、あんま遅くなると司がヤキモチ妬くからね~」 邸に戻れば……滋の言う通り司がピキピキしながら待っていた。 「滋、遅いぞ! 周防がさっきからソワソワしてるぞ」 周防が隣りで眉間に皺を寄せながら首を振る。滋もホンファも笑いを噛み殺しながら 「まぁ...

17

2017

イノセント 76 司つく

天井のファンがカタカタと音を立てながら回っている。窓越しにはアスファルトからゆらゆらとした陽炎が上がっているのが見える。 つくしは、ぼんやりとその光景を眺めながら、外は今日も、うだるような暑さなんだろうな……そんなどうでもい事を考えていた。 黙り混むつくしはお構い無しとばかりに 「でもさぁ、皆の話しを追憶してあの日の純粋な気持ちを取り戻したんだから、ある意味凄いよね」 「あらっ、追憶...

16

2017

イノセント 75 司つく

「つくし?大丈夫?気分悪くなった?」 ホンファが心配そうにつくしの顔を覗き込む。 「ううん。大丈夫__あたし、雅哉さんの事、道明寺を吹っ切るために中途半端に受け入れてたんじゃないかって……結果的にそんな気持ちが雅哉さんを追い詰めたんだって、申し訳なくて仕方なかったの」 「つくし___」 「……ホンファさん、千里さんに会ったら__ありがとうって伝えておいてくれないかな」...

15

2017

イノセント 74 司つく

「で、で、で、司の事で相談ってなに?」 バナナの皮に盛られたブリヤニライスにフィッシュ・ヘッド・カレーをかけながら、滋がつくしに聞いて来る。 「うーーん。ま、ま、先ずはカレーを食べてから。あっ、ホンファさんあたしに何か話しがあるって言ってたけど」 「ぁあ、うーーん、それこそ私の話しは、カレーを食べてからがいいかな」 「あらあらっ、二人とも歯切れが悪いんだ。 あっ、コレ美味しいね~」 「あ...

13

2017

イノセント 73 司つく

「つくし~」 滋とホンファの声がして司が軽く眉を顰める。その様が可笑しいと後から来た周防が笑う。 つくしが目覚めてからよく見られる光景だ。 「ドウミョウジ、心配しないで__ラブラブな二人の邪魔をするほど飢えてないから」 ウィンクをしながらホンファがイタズラ気に笑う。 「……でも、つくしがその気なら私は何時でもつくしを受け入れてよ」 ホンファがつくしに向き直り優しく...

12

2017

イノセント 72 司つく

「道明寺__?」 つくしが司の顔を心配そうに覗き込み 「どうした?なんかあった?」 司は柔らかく笑い 「お前と一緒に居れて、すげぇー幸せだなって」 「えっ」 つくしの頬が赤らみ__司の胸にそっと顔を埋める。司がギュッとつくしを抱き締める。 「風呂入るか?」 「うん」 司は、つくしを抱き上げてバスルームに連れて行く。最初は恥ずかしがっていたつくしだが、司がつくしの事を人任せにするの...

11

2017

イノセント 71 司つく

つくしは、再び目を覚ます。 暖かい吐息を、人の温もりを感じながら目を覚ます。 目を開ければ愛おしい人が自分を優しく抱きしめている。心がふんわりと優しく包まれる。つくしの顔に笑顔が広がっていく。 司が目を覚まし、つくしと視線が重なった。 「牧野、牧野、牧野か?」 慌てる司の声音が可笑しくて、つくしは思わずクスリと笑って 「き、こ…てる」 「あっ、ごめんっ」 司は、ゆっくりと起き上がっ...

10

2017

イノセント 70 司つく

パタンッ静かにドアが閉められて滋が部屋を出て行く音がする。開け放たれた窓から風が吹き、パタパタとシフォンのカーテンを揺らしている。椅子を引き楓は、つくしの隣りに腰掛ける。「こんな姿であなたに会うなんて……皮肉よね。ねぇ、牧野さん、私に啖呵を切った貴方はどうなさったの?もう一度あの勇姿をお見せなさい」そんな言葉を皮切りに「ずっと、お待ちしていたのよ__いつ私の前にもう一度来て下さるかって。私ね、嘘つき...

09

2017

イノセント 69 司つく

天上の調べが聞こえる。 甘く蕩けそうな声が唄を奏でている。 暖かな温もりがつくしを包む。 幸せな温もり。 いつまでもこの温もりに抱かれていたい。 深く深くつくしは、眠る。 眠りを揺り動かすように柔らかな風が頬にあたる。 「おっ、きょ…は、かおい…がい…な」 バリトンの声がしてふわりと優しく包まれる。 誰だろう?  もしかして__道明寺? うふふっ、...

08

2017

イノセント 68 司つく

つくしが目覚めずにひと月ほどたった。 柔らかな時間が過ぎていく。 どうしてもつくしの隣りで行えない会議の時以外は、司は側に居る。 その会議とて同じ邸の中に作らせたミーティングルームで行っている。会議の時は、滋がつくしを見守る。 あの日__いつも通り周防にくっ付いてやってきた滋がつくしが目覚めるまで自分も近くにいさせて欲しいと懇願したのだ。 「あのさぁ、司が会議の時だけでもつくしと一緒に居...

07

2017

イノセント 67 司つく

司は、つくしの記憶を失ってから避け続けていた親友達に連絡を取った。 「牧野に、俺に……会いにきてくれないかな?」 司とつくしの元を訪れた類の第一声は 「へぇっーーー やっぱり記憶が無くても惹かれちゃうんだ。やっぱり司だね」 類に総二郎、あきらが語ってくれた17の道明寺司は、純粋で好きだけが詰め込まれいた。 「俺__すげぇ幸せだな」 力づくで手に入れてしまったつくしを思い司の瞳から涙が零れ後悔が...

06

2017

イノセント 66 司つく

ブランケットを幾重にも巻かれたつくしが司の胸に抱かれている。 まるで鼓動を感じていなければ不安でしょうがないと言う様に司は、つくしを無言で抱き締めつづけている。 ヘリの音だけが……バタバタバタと耳につく。 緊急搬送されたつくしの意識が戻らないまま手術が行われた。 手術室の赤く灯るランプを、血の気のない表情で両手を強く組み合わせただただ真っ直ぐに見つめている。 ランプが消えた瞬間 ...

04

2017

イノセント 65 司つく

司の目にクルーザーが見えてくる。あの船につくしが乗っている。司の心は逸りながら船を待つ。物陰に隠れながらつくしを待つ。大粒の雨が司の身体を激しく濡らして行く。心がつくしを愛おしい、愛おしいと叫んでいる。滑稽な程につくしを愛し求めている。雅哉が出て行った部屋でつくしは、足枷を取ろうと必死にもがいている。ジャラジャラと音が鳴る。つくしの足許にキラリッ 銀色の金属が光り輝く雅哉は、つくしとの未来を思い浮...

02

2017

イノセント 64 司つく

吹き始めた風が雨を連れて来る。ポツン ポツンとクルーザーの丸窓を濡らし、風浪が船を揺らす。 「雅哉…さ…ん、いつから、知ってったの?」 「最初から知ってたよ。いつつくしちゃんが言ってくれるのかって思ってたんだ__でも、人には言いたくない事ってあるからね」 カラカラと喉が渇き、つくしの顔はえも言われぬ気味悪さで引き攣っている。 「君は、勇敢で美しかった。二度目に出会った君...