明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

08

2015

ちび 総つく

「若宗匠〜 若奥様〜〜 た、た、大変でございます。」黒子の宮地と言われるくらい、普段、音も無く忍び寄る男が大きな声をあげ、血相を変えて走ってくる。邸の中に緊張が走る。「か、か、櫂様と、菫様が‥‥ 行方不明でございます。」「宮地、落ち着いて説明してくれ。」「はい‥…」聞けば、初等部と幼稚舎から戻った2人は、つくしが用意しておいたオヤツを食べ終わると、お稽古に使う花を摘むために、内弟子2人と共に庭に出たら...

17

2015

ちび  なぁ菫   総つく

「菫様、廊下は走ってはなりません。」「菫様、足を崩してはいけません。」「菫様‥‥」毎回毎回繰り返される志摩から菫へのお小言。櫂は、志摩に小言なんて言われた事一度もなかったなあーなんてぼんやり考えて、志摩のお小言を聞いていた。で、菫はどうよ?と、見てみれば‥… ぷっ ありゃー絶ってぇー 違う事考えてんだろうの表情。ホント、こいつ飽きねぇーなぁ。「菫様、志摩のお話は聞いていらっしゃいますか?」「っん? シ...

03

2016

ちび ラジオ体操 総つく

ピッピッ、ピッピッ耳を澄まさないと解らない、小さい電子音が何度も何度も聞こえる‥…何度目かの電子音の後、大きな大きな溜め息「ハァッーアッー」「志摩、この体温計壊れてるよ。」「櫂様、残念な事にこの体温計は壊れてはおりません。」「でもでも、何度計っても38度だよ。」「えぇ、ですから何度もお伝えしております様に、櫂様にはお熱がおありなんですよ。」「志摩、母様を呼んで‥…」 「櫂様、大変申し訳ございませんが、...

20

2016

ちび おにぎりころりん 総つく

夜咄(よばなし)の茶事が行われる‥父様や、母様は勿論の事、邸中が夜咄の茶事の支度で大わらわだ。それもその筈、今日の夜咄の茶事のお客様は、西門の中の重鎮5人衆なのだ。日が暮れると、露地行灯が濡れた露地を照らし出す。幻想的な雰囲気に包まれる。茶道を生業にする家に生まれた事に感謝をする瞬間だ。夜咄の茶事に、出る事を許される日を、僕は夢見る。手燭や竹檠の灯りだけの夜咄の茶事‥「にぃにぃ、にぃにぃ」すぅちゃん...

12

2016

ちび 愛を叫ぶ 総つく

父様、すぅちゃんが、居るだけでね、お邸がパァッ〜と明るくなるんだよ。母様が、居る時と一緒なの。不思議だよね。菫が生まれた時から、事あるごとに櫂が言う言葉。邸の中が、パァッ〜と明るくなる。うんうん。解る解るぞ。俺が、つくしに惚れたのも、それを感じた瞬間だったんだからな。ってか、西門の重鎮の奴らも、同じ事感じてやがるんだな。これが。西門の邸の中で、家元夫人の次に、つくしの魅力に気が付いたのは、宮地と志...

03

2016

ちび ひな祭り 総つく

「ととさまー」菫の声がする。庭を見やると、大野を従えて棒を振り回しながら歌を唄っている。でっけぇ声で歌を唄ってやがる。ふっ、何の歌だ?しばし聞き入る‥おっ、流石に季節がらだな。ちったぁー情緒が育ってきたか?上手に唄うようになったもんだなぁ なんて聞き入る。♪♬ あかりをつけましょぼんぼりに、おはなをあげましょ もものはな♬♪♪♬5にんばやしの ふえたいこきょうは たのしい おちゃかいだ♬♪いやいや、茶事が...

07

2016

七夕の夜に  総つく

父様が、短冊を眺めている。それは、それは幸せそうに‥眺めている。「なぁ、櫂‥」父様が、嬉しそうに話す。僕が生まれる前の七夕様の事を‥***ヨシッ、いい天気だ‥天気予報も晴れだった。夜まで天気も持つだろう。今日こそ、今日こそ‥「若宗匠、本日も宜しくお願い致します」七夕にちなんだ梶の葉が、描かれた着物を着ている。最初の頃は、着物一つ満足に着れなかったのに‥美しく着るようになったなぁーと目を細める。「‥若宗匠...