明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

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2016

Tea for Two1 司つく

世間様はバレンタインディーやらで浮かれている‥あたしの前にあるのは、堆(うずたか)く堆く積み上げられた書類の山。現実逃避とばかりに、人気のない屋上に上がって、ベンチに腰掛ける。空には、真っ赤な夕暮れが広がっている。終わんないよね?うん。絶対に今日も、午前様決定だよね?「はぁっーー」溜め息つくあたしのおでこに何かがあたる。「よっ」そう言って、缶ジュースを手渡してくれる。屋上でたまに会うようになって、...

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2016

Tea for Two 2 司つく

うーーーん 大きく伸びをして首を回すと、コキコキ音が言う。「ふぅっー疲れた。」小さなチョコを一つ口に放り込む。雅美がくるんとチェアを回して、あたしの方を向く「それにしては、ご機嫌じゃん。」あたしは、小さく笑って、小さくVマークをする。雅美が「えっ、じゃぁ進展したの?」嬉しそうに笑って聞いてくる。「へへっ、名前がわかったよ。」「おっ、進歩じゃん。で?」「司さんって言うんだって。」雅美が、司、司、司ね...

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2016

Tea for Two 3 司つく

ハァッー綺麗です。綺麗です。皆さんお綺麗です。思わず白旗あげたくなるような、ボンッキュッパッのお姉様方に囲まれた。あたし、ニュキュッパ しかしらないよ。て言いたくなる程に、なんだか場違いの場所に来た感満載。だからと言って、エリート臭満載の男性陣にも気後れしてしまう。しかも、中々皆さん見目麗しい。ってか、ここの秘書課‥ 顔面偏差値高くないですか?目をパチクリしながら、周りを見回してしまった。相田君と...

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2016

Tea for Two 4 司つく

俺は、浮き足立ってる。っん? 足はもともと立ってんかぁ?まぁそんな事は、どうでも構わねぇ。何しろ,ワクワクしてるって事だ。くくっ、だってよぉ、だってよぉ、週明けから牧野は俺の秘書だ。これがワクワクしねぇでどうするよ?なっ、そうだろうよ。屋上での密会っつーのか? 何だかいい感じだからよぉ、それが無くなっちまうのも惜しい気がすんけどよぉ、あんな華奢な女がよ、午前様で一人で家に帰るなんてありえねぇだろう...

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2016

Tea for Two 5 司つく

新しい職場にもすっかり慣れた今日この頃。専務秘書課‥エリート集団が解ってきた今日この頃。秘書課だけど、道明寺HDの中枢となっているのだ。成る程、成る程、エリートが集められるわけだ。派閥が起きないように、頭角を表している優秀な人材は、全てココ、専務秘書課に集められるのだ。良く出来たシステムだ。このシステムを作ったのが、弱冠26歳の道明寺専務。この人を一目見たいがため、入社してくる優秀な人材が後 をたたな...

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2016

Tea for Two 6 司つく

殺人的に可愛い女が笑ってた。俺は、それだけで幸せな気分になっている。幸せな気分って、いやぁー、秘書課の女同士がやけに仲良くなりやがった‥気が‥す‥る?何があったんだ?「なぁ吉野、なんかよぉ、この頃秘書課の奴らえらく良い感じじゃねぇか?」「専務も感じられてましたか?不思議ですよね、あんなに張り合ってた感じでしたのに。」ってかよぉー 俺も幸せ気分に浸りてぇよなぁークルっと椅子を回して、立ち上がって、空を...

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2016

Tea for Two 7  司つく

そうか、そうかそうなんか? 俺を焦らす作戦なのか?そうだよな、あのピンク色した唇だもんな。がははっ そりゃそうだ。俺の顔はにやける。そうそう、なんの為に、専務秘書課に移動だよ。ケケッケコホンッ「吉野、牧野に、珈琲入れさせてくれ。」「畏まりました。」牧野の珈琲を待つ間、俺の心は踊り出す。ってか、心が踊るってどんなんだよなぁー あははっ、こんなんか?くくっ、愉快♪ 愉快♪ ってか、牧野早く来ねぇかなぁ〜...

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2016

Tea for Two 8  司つく

あぁーあーー 折角会えたのに、ゴードン会長の電話が入るとはハァッーーー ゴードン会長めぇ~ ご飯のお誘いじゃないっつーの。ハァッーーー 司さん‥気を悪くしなかったかな?折角、今日こそは、連絡先を!って思えたのになぁ~今日の収穫‥ 空以外のお話が出来た‥‥以上‥‥終了。 チーーーン とほほっだから、女子力低いとか、飽きられちゃうんだよね。いやいや、あたしだって、玲子ちゃんやミユキさんみたいに、ボンキュッパ...

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2016

Tea for Two 9  司つく

うっ、眩しい‥ そう思えるほどの光を纏って、専務がエレベーターを降りて来る。ふーん、これが後光って奴か。と思わず感心してしまったあたし。ぼぉっ~と突っ立っていたら、ホラホラいつもの目、そうそうその目‥ こ、こ、怖い。あたしは、失礼にならないように、そぉっと視線を外す。粗相のないようにこの一言も忘れない。「専務、お疲れさまでございます。」大仰に「あぁ」なんて、呟いてるけど‥…あんた何しに来たの?が、あた...

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2016

Tea for Two 10  司つく

殺人的に可愛い女が、俺の隣で寝息をたてている。うーーーん。可愛い。触れたい。そう思う。触れちゃうか俺?なんて思うけど、イヤイヤそりゃフェアじゃねぇだろうよ。と我慢する。牧野の寝顔を見ながら、今日の事を反芻する。楽しい一日だったなぁなんて事を柄にもなく思う。ゴードンとの会食‥ククッ、まさかのラーメンとはなぁーぜってぇーに、他の奴らじゃそんな話しになんねぇよな。だけんどよぉー あの【 金さん 】とか言...

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2016

Tea for Two 11  司つく

ふっふんっ ふっふんっうーん いい匂い〜 ふっ ふふんっ  幸せな幸せな夢を見る。お腹いっぱーい、美味しいものを食べるの。ふっふんっ ふっふんっっっん? ホントにいい匂い‥パチッ ひゃっ ココどこ???睫毛がパサパサ音がするんじゃないの?ってくらい瞬きを繰り返す。で、で、でギャッ! 目の前にいた人の顔が‥ あまりもあまりにも、近くって‥思わず突き飛ばす。「痛っ」 聞き覚えのある声がして、マジマジと顔...

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2016

Tea for Two 12  司つく

ドクンッ ドクンッ ドクドク ドクンッ と、あたしの胸が高鳴る?何に?アレ?アレレ? 何に高鳴ってるの?どうぞと、美味しそうなデザートと、香しい薫りの珈琲が運ばれて来る。あぁ、これかこれこれ。これにドキドキしたんだ。えへへ そうだよね。そうそうそうだよね。だって、道明寺専務? ない。ない。うんないない。あたしの好きなのは,司さん。うん司さん。道明寺専務の いつもと違う 優し気な眼差しは、ちょっぴり...

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2016

Tea for Two 13  司つく

「専務は、司さんのことご存知なんですか?」でっけぇ瞳で、俺を見上げながら、目の前の女が聞いてくる。殺人的に可愛い女が。男心を煽る仕草で聞いてくる。こりゃなんだ? ブルドーザー級の可愛さってやつか?いやいや、もっとだな。いやいや、そこじゃない。今考えるのはそこじゃないぞ。なのに、なのに、俺はバカだ。大バカだ。「あぁ。」なんて返事をしてたんだ。「そうなんですかっ」 クラクラして倒れちまいそうになるよう...

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2016

Tea for Two 14  司つく

管巻きながら、寝ちまった女。普通だったらよぉー そんな女願い下げだろ?それがよぉーそれがよぉー すげぇ可愛いんだわ。マジか。俺‥ やべぇな。もしかして まどか?あれ窓? イヤイヤ、マゾか?うーーーん。それなりに、俺モテル筈だ。巷じゃイケメン専務だの、カリスマ専務だの言われてる筈だ。‥‥よ‥な???うーーん。それすらも自身がなくなってくらぁ。ったく、マイッタ。うーんマイッタ。に、しても‥隠密行動って?な...

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2016

Tea for Two 15  司つく

あたしの脳の中で小人さん達が、駆け巡る。”了解です。デザートのあとの記憶をみてきます。””じゃぁ、あたしは、あっちをみてきます””じゃぁ、あたしは、こっちをみてきます”たくさんの小人さんが駆け巡る。みんなあたしのミニチュア小人。ぷっ そりゃそうだ。あたしの脳みその中なんだから♪ルン♪いやいや、つくし ルン♪ じゃない。ルン♪じゃ。先ずは、と衣服を見る。ブラウスにスカート。皺は寄っているけれど、着衣の乱れはな...

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2016

Tea for Two 16  司つく

「ウメェか?」「美味しい?」道明寺姉弟が二人同時に聞いて来る。「あっ、はい。」あたしが答えると、2人揃って嬉しそうに笑う。あたしは一つ気が付いた。道明寺姉弟と、司さんがとても似ている事に。はっ、もしかして‥司さんって、影武者?イヤイヤ流石に現代‥影武者なんてあり得ない。じゃぁ、隠密行動は?そりゃぁあるに決まってる。人目を忍んで働く事なんて、沢山あるだろう。司さん‥だから、いつもあんな人気のない屋上にい...

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2016

Tea for Two 17 司つく

天晴れというほどに、素早く支度が整えられていく。いつの間にやら、用意されてた、あたしのワンピース。メイクが施され、髪の毛をセットされたあたしは、「うわっ、可愛い」思わず自分で自分の顔を見て呟いたくらい変わってた。椿お姉さんが、横から斜めからチェックを入れて「ううん、可愛い♪」そう言いながら、美しく整った顔を近づけてくる。毛穴一つ見えない、美しい肌。いい香りのするサラサラの髪の毛。司さんに、なんとな...

01

2016

Tea for Two 18 司つく

あたしの一日は、道明寺専務と共に始まり、共に終わる‥‥って、ってそうなんだ、そうなんだ、‥‥月曜日、出勤後から、連日連夜のパーティー会食三昧なのだ。で、で、いつの間にやら、専務専属秘書になっったあたしは‥‥ 道明寺邸の一員みたいに、なってるんだ。うぅーーん。自宅マンション?なにそれ状態だ。いや、帰った所で寝る所がないのだ。それは何故? Why? はーい。それは、椿お姉さんのプレゼントして下さった、スーツやら...

02

2016

Tea for Two 19 司つく

小っけぇ女が、笑いながら手を振っている。道明寺の前じゃ見せねぇ、甘い甘い恋する笑顔だ。この笑顔を見る度に、俺様の心は、パラドックスに陥りやがる。ドックって言ったって、犬じゃねぇぞ。ジレンマ、矛盾、逆説って奴だ。ハァッー、これぞ正しくパラドックス‥こいつは、間違いなく“司さん”に、恋してる。だってよぉ、すげぇ可愛いんだぞ。全身で、好きっていってやがる。唇だって、ピンクで艶々してやがるんだ。だけど‥司さん...

03

2016

Tea for Two 20 司つく

「へぇっ?湯?って、道明寺専務、温泉に行くんですか?ヘェ〜お土産買って来て下さいね」小っけぇ女は、一人で勘違いしながら暴走を始めてる。「温泉なん行かねぇよ」「あら〜そうなんですか。残念!」あんまり残念そうじゃなく、そんなことを言う。「お前、温泉好きなのか?」「好きですよぉ〜 ってか、温泉嫌いの日本人あんまり居ないんじゃないですかね?」ふぅーん そう言うもんか。好きですよぉ〜 か、 好きって響きは、...

04

2016

Tea for Two 21  司つく

うーーーーーん 良く寝た〜 「ギャッ」隣にいたのは、道明寺‥寝顔が、何だか可愛らしくてドキドキする。えっ? ド‥キ‥ドキ?えっ?えっ?えっ? 誰が誰に? えっ?えっ?いやいやいや、その前に‥‥しばしシンキングタイム‥ なぜここにいる?うんと、うんと、突如‥温泉の下見だとかなんとか言って、八ヶ岳に連れてこられた。うん。そうだ。で?で?ご飯を食べた。美味しかった。満足、満点で、満天の星を見た。凄いの、凄いの...

05

2016

Tea for Two 22  司つく

どっきんドクドク、あたし‥どうしちゃったんだろう?もしかして、食中毒?えっ、えっ、でもでも‥普段のあたし賞味期限切れた卵食べても、牛乳飲んでもぴんぴんしてるよね? うーーん。ドクドクどっくんあたしの鼓動が音を立てている。ぅうーーん。困ったなぁ‥これから朝ご飯なのに‥グッスン‥‥なんだか、涙がポツリと頬を伝って。ちょっぴり泣いたら、なんだかスッキリしたから、ビィ−ビイーエーンエーン泣いた。いやいや、あたし‥...

06

2016

Tea for Two 23  司つく

マジ可愛い。ダメだ、押し倒す‥そう思った瞬間‥牧野が、「ねぇ道明寺は、お腹大丈夫?」なんて聞いてくる。「っん?腹?腹は大丈夫だ」「じゃぁさぁ、胸は?」胸???? 牧野の胸をじっと見る。「あっ、何見てんの」バコンッといい音が響き渡る。「痛っ」俺が言うと、「自業自得」と言い返して来る。この女、ゼッテェーその手に持ったマジックペンの存在を忘れてやがる。こいつの脳みそは、マジ半端ねぇーなと感心する。イヤイヤ...

07

2016

Tea for Two 24  司つく

「なぁ牧野、もしもよぉーもしもよぉ司さんがさぁー」「うーーん?」確かに、この辺りまでは返事があったんだ。なのに、なのにだ俺が意を決して言った次のセリフ「司さんが、俺だったらお前どうする?」の質問には返事がなかった。マジか?嫌いになられたか?怒ってるのか?戦々恐々しながら後ろを見ると、俺の背中にもたれかかりながら、スゥースゥー寝る牧野‥こいつ‥一体どんだけ寝るんだよ?そう思いながら、デコピン一つする。...

08

2016

Tea for Two 25  司つく

いつの間にか、寝ていたあたし‥目を覚ましたら、至近距離?ううんオデコとオデコをくっつけて、道明寺と二人で眠ってた。ドッキン。まただ‥道明寺の無防備な顔を見るとあたしの鼓動は高鳴るんだ。反則だよ道明寺。彫刻の様に綺麗な顔しているのに、こんなにあどけない顔して眠ってるんだもん。吐息と吐息が触れ合う距離。あたしは、道明寺を見つめる。ドッキンドクドク 胸の鼓動は鳴り止まない。そうか、あたし‥‥道明寺に恋をしち...

09

2016

Tea for Two 26  司つく

牧野が変だ‥なんか落ちてるもん食ったんじゃねぇか?なんて一瞬考えちまったぐれぇー変だ。仕事でもねぇのに、「道明寺専務、おはようございます」なんて丁寧に挨拶しやがる。道明寺って、偉そうに呼ばねぇんだ。絶対に、可笑しい‥俺、何かしちまったか?確かに、妄想の中の俺は、コイツを押し倒し、キスなんてもんしちまった。でもでもだ。それは、妄想だ、妄想。本当にはやってねぇー 天地神明に誓って、何も手は出してねぇ。確...

10

2016

Tea for Two 27  司つく

「ダメだ」「はっ?どう言う事でしょうか?」「どう言う事もない。ダメだ」ダメだ、どういう事だの攻防戦の後、取りあえず‥専務権限ってやつで、俺の意見が通った。だけど‥だんまり無視を決め込んでやがる‥息がつけねぇ、気分が重い‥いつもだったら車の中は、牧野の笑い声で満ちている。クダラネぇ、でも何だか心が浮き立つような会話で満ちている。なのに、なのに‥今日の牧野は、頑に俺をこばむ。車は、無言の俺らを乗せて屋敷に...

11

2016

Tea for Two 28  司つく

「道明寺専務、少し休憩を頂きます」俺は、大仰に頷く。牧野が部屋を出て行く。俺は、隠し扉から外へ出て、階段を駆け上がる。眼鏡をかけて髪を崩す。息せき切って、階段を昇る。「司さん‥こんにちは」牧野の声がして、俺は振り向く。ちょっぴり目の赤い牧野が立っている。って?お前どうした?なんで目が赤いんだ?なんか嫌な事でもあったか?なぁ、腹いてぇのか?なぁ、どうした??「目‥どうした?」「あっ、花粉症で‥」そんな...

12

2016

Tea for Two 29  司つく

雲一つない空を見上げる。「相談は、乗ってやる。その男がどんな奴か教えろよ」目を真っ赤にした牧野が、ポツリポツリ答える。聞けば聞く程、ロクデモナイ男だ。‥‥いや、嫌味な奴だ。いつも良い香りを漂わせて、オーダーメイドのパリッとしたスーツや靴を身に付けて、小物は、日替わり。バリトンの声は、女の心を鷲掴みにするらしい。きめの細かい肌に、ギリシャ神話に出て来るように整った容姿‥極めつけは、三白眼の鋭い眼光が、...

13

2016

Tea for Two 30  司つく

星をみた翌日から続く気まずさを、残したまま俺等はNYに飛び立った。突然のババァの呼び出しで、狂ちまったスケジュール‥機内の中でも目が回る忙しさだ。隣に座っている牧野も、次から次へと仕事をこなして行っている。「お前、ホント優秀だな」ポツリと呟いた俺に、珍しくそう珍しく、飛び切りの笑顔で微笑む牧野。やっぱり、お前は笑ってた方がいい。「なぁ、牧野‥」「はいっ」「あっ、いや何でもねぇ」首を捻りながら、ハァッー...