明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

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2016

刹那 01 総つく

木蓮の木には妖精が住んでいる。可愛い可愛い妖精が‥そんな馬鹿げた話、笑われてお終いだ。だから、誰にも話した事は無かった‥なのに‥なんでだろうか?目の前のコイツに話しちまったのは‥なんの気の迷いだったんだろう。笑いもせず、バカにもせず、うんうん聞いて、あまつさえも「きっと今頃木蓮で遊んでるね」そう言ったんだ。刹那‥ 俺は、目の前の女に恋をしちまったんだ。妖精の話を笑わず聞いてくれたから、恋をした?ったく...

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2016

刹那 02 総つく

「って、なんでココまで着いてくんの?」「送って行ってやるよ」「いい、いい。また睨まれるし」慌てて逃げようとする、牧野の首根っこを掴まえてメットを渡す。もうだの、いいよ。だの言いながら、ちょこまかついて来る。蹴躓いて転びそうになって、俺の手を掴んで来る。そんなんが嬉しくて堪らなかったりする。大概、イカレポンチだな‥バイクに跨がり、ケツに乗るように顎で指示を出す。熟れた感じで俺の身体に抱きついて来る最...

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2016

刹那 03 総つく

「つくし、ほらっ」「つくし、そっちじゃねぇこっちだ」和尚の前で、つくしを連呼する。和尚は、ニヤリと笑いながら「ほほぉっー若宗匠も、ホホッホホ、誠に結構、結構」和尚は、つくしが大のお気に入りだ。つくしを連れて来るとニコニコ笑ってやがる。和尚、いざと言う時の、力になってくれんだろう。ってか、なってもらうように、毎回つくしを連れてきてんだ。「海雲和尚、それ違いますよ、これはね‥こうやって」今日は、スマホ...

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2016

刹那 04 総つく

チリーン チリーン チリリンと 鈴の音が響くつくしと俺の二人から奏でられる音が何だか気恥ずかしい気分になりやがる。「綺麗な音だねーこの街にぴったり」チリーン  つくしが動く度に微かに音がする。刹那喧騒が止み‥つくしの周りを金粉が舞い踊り、背中に羽根が見える。非現実的な光景な筈なのに‥違和感を感じない。チリーン、チリーン 喧騒が戻り、金粉が消える。背中の羽根‥この前より幾分育ってた気がすんなぁーなんて...

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2016

刹那 05 総つく

俺の指を掴みながら,真剣に叱るつくしを見ていたら‥木蓮の木の下で、昼寝をしていた妖精を思い出した。木蓮の妖精‥小さな頃に見た妖精。小さな妖精は、寂しかった俺の唯一の友達だった。アイツ等に会うまでの、ただ一人の友達。俺は思い出す。あの日の風景を‥西門の木蓮の木の下で、うとうとと、眠っていたルタのことを。**いつでも兄貴が一番の中で生きてきた。優しくて大好きだった兄貴。だけど‥俺にとって憎しみの対象でもあ...

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2016

刹那 06 総つく

「総、こっちこっち、もう類が着いちゃうよ」嬉しそうに満面な笑いながら、俺を手招きする。「あぁ」あきらと滋、桜子、つくしと共に、類を待つ。片手を上げながら、類が近づいて来る。ふわりっ、類がつくしを抱き締める。「牧野—元気だった」「うん。類は元気そうだね」相変わらずつくししか、見ていない、いいや、見えない類が居る。「類君、あたし達も居るんですけど」「滋さん、花沢さんにそんな事おしゃっても無理ですわ」あ...

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2016

刹那 07 総つく

チリーン木蓮の木の下で、ルタが言った言葉を不意に思い出す「そうとはね、またいつかあえるんだよ」小さかった俺は、この言葉が不思議だった。毎日会ってんのになぁーって。木蓮の花が落ちたあの日、この言葉の意味を理解したんだったけな。ルタは、寂しかった俺が作った幻だったんだろうか?時折、そんな風に考える‥チリーン「総、もうまたボォーっとしてるよ。あっ,若宗匠だった」つくしが、ペロッと舌を出している。「牧野さ...

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2016

刹那 08 総つく

チリーン 「そうが、だいしゅき」笑顔のルタと共に、そんな言葉を思い出す。そうだ、ルタは幻なんかじゃねぇ。ルタは、確かに居たんだ。チリーン「‥若‥‥若宗匠、どうなさいましたかな?」「あっ、大変失礼致しました」「いやいや」目尻を下げて、ご機嫌に東雲会長が笑う。「つくしちゃんは、着物が似合うね。まさしくですね」そう言って笑う。「ありがとうございます。だけど、正しくとはどういうことでしょうか?」つくしが、会...

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2016

刹那 09 総つく

チリーン木蓮には妖精が住むと、総が話した時にびっくりした。あたしも、妖精に会ったことがあるから。進が肺炎にかかり、お婆ちゃんの家に預けられ時だった。あたしは、妖精に会ったんだ。美しい男の子の妖精に。お婆ちゃんの家は嫌じゃなかったけど、まだ幼いあたしには、ママがいない生活が、寂しくて寂しくてたまらなかった。お婆ちゃんのお家には、大きな大きな木蓮の木があった。木蓮の木の下は、あたしのお昼寝の定位置だっ...

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2016

刹那 10 総つく

木蓮には、妖精が住んでいる。真顔で話して聞かせてくれた総に、ルタを思い出した。サラサラ髪の総に、何度ルタを感じた事だろう。そして、惹かれ始めた‥最初は、自分の気持ちに気付きもしなかった。いつしか、目で総を追う事が増えていた。お茶に向き合う時の、総の真摯な眼差しを知った刹那‥あたしは、総に恋をした。誰にも内緒なあたしの思い。だけど、少しでも側にいたくって‥事務局長が、あたしに西門で働かないかと聞いてく...

09

2016

刹那 11 総つく

「‥ルタ‥またね‥」つくしの口から、ルタの名前が聞こえた気がした。な、わけねぇか‥‥つくしの身体の温もりを感じながら、俺も目を瞑る。人肌の温もりに身を任せ、眠る。チリーン 夢のなかで鈴の音がする。ルタが笑っている。いつの間に、熟睡していたのだろう「総、総、着いたよ起きて」つくしに揺さぶられ、目が覚める。夢現の状態で、つくしの声を聞く‥あまりにも気持ちがよくて、思わず寝惚けたふりをして抱き締めていた「ちょ...

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2016

刹那 12 総つく

チリーンどこかで鈴がなる。「いいのかなぁ」困った顔で、つくしが聞いてくる。「いいも悪りぃも、東雲夫人に、突っ返したら大変な事になんぞ」「あっ、う、うん‥そ、そうだよね‥宜しくお願いします」「おぉ」東雲夫人に感謝する。多分‥こうなる事を予想して、送ってきたんだな。しかも‥東雲の家紋入りときたもんだ。そりゃ、家元夫人も母屋に置けと言うだろうよ。母屋に入る機会が増えれば‥周りは、俺とつくしの仲を勘ぐり、誤解...

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2016

刹那 13 総つく

「総、ニンジン残しちゃダメだよ」いつもの癖で、ダメだししてやがる。「総、お醤油とって」「総、明日はどうする?」つくしは、てんで気が付かずに総のオンパレード。親父もお袋も、素知らぬ振りしながら、聞き耳立ててやがる。仕舞には「もう、総、ちゃんと聞いてる?」と、来たもんだ。「あぁ、聞いてんぞ」ついでに親父もお袋もな。「うーん、美味しいね。あっ、美味しいと言えば、先週行った、中華も美味しかったよね」「だな...

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2016

刹那 14 総つく

「牧野さん、今日は遅くなったから泊まって行きなさい」親父の鶴の一声で、突如泊まる事になった牧野‥最初、着替えがどうだ、パジャマがどうだ やいのやいの言っていたが‥お泊まりセットって言うのか? お袋が、牧野に手渡していた。俺のうちは、こんなにもオープンだったけか?で、ただ今‥‥‥ なぜか‥酒盛り中しかも‥東雲夫人に、墨田夫人、和田夫人まで混じって酒盛り中しかも‥つくし‥酔っぱらい中「つくし‥お前そろそろ辞めと...

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2016

刹那 15 総つく

チリーン夢を見る。幸せな幸せな夢を見る。「つくち、げんきだった?」「ルタ‥うん。元気だったよ。ルタは元気だった?」「うん」ルタに出会えたのが嬉しくて、ルタをギュゥッーと抱きしめる。「ルタ‥会いたかった‥」ルタがニコニコと笑う。サラサラの黒髪をなびかせて。小首を傾げる度に、ルタの髪の毛が、サラサラと揺れる。そっかぁ、ルタは総に似てるんだ。そっかぁ、総は、木蓮の妖精なんだ。美しい男は、美しい花から生まれ...

16

2016

刹那 16 総つく

目が覚めて、好きな男がいる幸せと、好きな男が、自分を女として見ていないと知る不幸せと‥2つを同時に噛み締める。溢れ出てしまわないように‥あたしは、立ち上がり、障子を開ける。朝陽が木蓮の木を照らしている。「木蓮‥?」「あぁ、違う部屋からじゃ見えないもんな」そう言いながら、窓を開ける。開け放した窓からは、朝の、ほんのり冷たい風が吹いてくる。「木蓮の花が一斉に散るさまを見た事あるか?」一斉に音を立て散る白...

17

2016

刹那 17 総つく

「うーーん、もう本当に偶然だったんだよ」つくしが話し始める‥お袋との出会いを* *「いらっしゃいませ」「こんにちは」美しい女性が、ニコリと笑う。同じ曜日、同じ時間に来る女性に、心惹かれたのは、何がきかっけだったんだろう?ロングストレートの黒髪と、切れ長な瞳を持つ女性だった。何故か懐かしくて‥昔から知っている人で。簡単な挨拶を交わすようになったのは、何度目だっただろう?お天気がいいですね。。今日は、熱...

18

2016

刹那 18 総つく

「み、み、見返り?」素っ頓狂な声あげて、つくしが聞き返す。「あぁ、見返り」「あっ、そうだよね。総、忙しいのにこんな雑事を頼むんだもんね。うん。そうだよね」一人ぶつぶつ呟いて「何がいいかな?あっ、来月はお給料が丸々入るんだ。ちょっとリッチだから、あんまり高くないところなら奢れるよ」なぁつくし、お前が欲しいって言ったら、お前どうするよ?なんて事を思いながら、一人であぁじゃないこうじゃない話すつくしを眺...

19

2016

刹那 19 総つく

茶人 西門総二郎は‥神々しいまでに美しい。この人の力になりたいと、自然に感じさせてくれる。等身大の 総は‥あたしの好きな人‥少し意地悪で、我がままで‥なのに、優しくて‥,お茶の世界に身を置けば置く程に、あたしでは身分違いも甚だしいのだと実感する。彼を支えていけるのは、きちんとしたお家のお嬢様なんだと思う。「あたし‥耐えられるかな?」小さく小さく呟いた。「っん?どうした?」「ううん‥なんでもないよ‥」あたし...

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2016

刹那 20 総つく

総の手が伸びる‥美しい指先があたしの背にふれる。心臓の音が、ドックンドックン音を立てる‥ビクンッあまりにも驚いて、身体を離す。「あっ、悪りぃ‥‥」総の美しい指先が、空を舞う。美しい美しい指先が、空を舞う。この指先を掴みたい。あたしのものにしたい。そう思う。チリーン 鈴の音がどこかで鳴っている。思わず触れたつくしの背中‥抱きしめたい‥そう思った。刹那‥つくしの身体が俺の指先から逃げて行く。この手で掴まえて...

21

2016

刹那 21 総つく

ただ本を選んでいるだけなのに‥総は、女性の視線を集める‥美しい容姿に、美しい所作、溢れ出る色気ときた日には、周りが放っておかないのは解るけれど‥見るな、触るな、息するな だ‥って、息するはな、行き過ぎか‥うーーん あたしって、こんな嫉妬深かったんだ。大層立派な決意を、胸にしていた気がするんだけど‥己の妬心に、驚愕する。総は、新しいあたしを引き出して行く‥‥優しい気持ちも、醜い気持ちも‥引き出して行く。なん...

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2016

刹那 22 総つく

「うわぁっ」よろけて転けそうになるつくしを、抱きとめる。で、何故か‥‥俺が負傷。「‥痛っ‥」「えっ‥総、だ、大丈夫?」負傷と言っても、ほんの少し捻ったくらいだ。つくしが平謝りに謝ってくるのを見ていたらムクムクと、とある企みが頭に浮かんでくる。ククッ、このチャンス逃してなるものか‥大袈裟に痛がって、つくしに車を呼んで貰う。「総、本当にごめんね‥」「あぁ大丈夫だから、気にすんな‥ 痛っ」あぁー大丈夫‥そう言い...

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2016

刹那 23 総つく

チリチリチリーン鈴の音が響き渡る。「総、おはよう」つくしが、俺を起こにやってくる。朝が待ち遠しいほどに、嬉しい瞬間だ。1週間の約束もあと1日。この6日間‥西門は、一家団欒の毎日だ‥お袋はもちろんの事、親父も光三郎も夕飯時に間に合わせて、早く帰宅する。何故か‥朝飯も、つくしに会わせるかの様にみんなが起きてくる。笑いが絶えない‥‥明るい家庭って奴にいつの間にやらなっている。だけど‥今朝はちょっと朝から騒がし...

24

2016

刹那 24 総つく

「ねぇ、ねぇ、ここはどう?」「っん?白い虎?いいんじゃねぇの」「だよね、和尚とか喜びそうだよね〜」すげぇ真剣に、旅行雑誌を見てる。ククッ お前が一番見たいんだろうよ‥つくしが居る生活が、早いもんで1ヶ月過ぎた。先週は、東雲夫人に頂いた、揃いの着物を着て茶事に出た。つくしの着た着物の、東雲の家紋は、話題を誘い‥真しやかに、俺とつくしの婚約の噂が流れている。誰に何を聞かれても、親父もお袋も光でさえ、否定...

26

2016

刹那 25 総つく

「‥ゴメン」口づけを、謝られて‥  あたしの思いは、宙に舞う。悲しい‥哀しい‥愛(かな)しい   と宙に舞う。謝らないで‥そう言いたいのに‥「えへへっ、流石の西門総二郎も足痛めてから夜遊びしてないから、女日照り?」カナシイのに、あたしは笑顔を作る。気がついて‥そう思いながら笑顔を作る。総が、あたしの目も見ずに部屋を出て行く‥あたしは、項垂れる。悲しくて、哀しく...

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2016

刹那 26 総つく

抱きしめて口づけを落とした。首筋に舌を這わせ、耳を舐る‥胸元から手を差し入れた瞬間‥つくしの身体が強張る。コイツを抱くのは、まだだ…そっから先は、我慢してつくしをギュっと抱きしめる。名残惜しくて、もう一度口づけ落とした。俺の胸の中に、すっぽりと収まる愛おしい女。まるで‥俺のために誂えられた様な‥いいや‥俺がつくしの為に誂えられたのか?のように、俺にちょうど良い。足音が聞こえて、つくしがスルリと俺の胸から...

28

2016

刹那 27 総つく

Withつくしのメンバーは、何故か膨れ上がり‥重鎮メンバーが勢揃いになっちまった。ククッ‥どうやら、親父と和尚が相談して‥俺らの事をそれとなく報告しようって事になったらしい。知らぬは、つくしばかりなり‥な状態になっている。秘密裏で、つくしにの卒業後のスケージュルも組み立てているらしく‥卒業迄には、正式な昼の茶事での半東を努めさせ、東雲夫妻の後見人のもと、婚約の流れになっているらしい。それとなく‥皆が俺ら‥い...

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2016

刹那 28 総つく

木蓮の葉が風に揺れている。新緑の木蓮の葉からは実が見えている。「ハァッーー? 言うに事欠いて、バカ女? バカ女って何?バカ女って」目の前のつくしは、頭で湯が沸かせる程に怒っている‥「バカ女だからバカ女って言って、何が悪い」「はぁぁっ?総、何言っちゃってるの?あたしが総に何したって言うの?」頬が怒りで上気して、ほんのり桜色に染まっている。色っぽい‥突然沸き上がった劣情で、思わず頬に触れていた。つくしの...

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2016

刹那 29 総つく

唇を全身に這わせる。熱い花芯に唇を這わせる。熱く膨らんだ花芯を攻め立てるように、舌で執拗に弄ぶ。「くっ あぁっ...だめ‥汚い‥やっ」恥ずかしげにつくしが言う「お前のここは、どんなもんより綺麗だ‥」羞恥と快楽が混ざり合い、蜜壷から蜜が溢れ出す。卑猥な音が辺りに響く。淫らな淫らな音がして、たまらず口にしていた。「つくしの音がする‥」恥ずかしさで俯くお前が、愛おしくて愛おしくて堪らない。舌で指で唇で、お前...

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2016

刹那 30 総つく

「うわっ、うわっ、白いよ。白いよ。総見て見て」引率者のしっかり者の顔は、どこにやら‥‥白い虎を見て、大興奮のつくし。俺の裾を引っ張りながら、あぁじゃないこうじゃないと話してる。温かく見守ってくれる‥withつくしのメンバーを、有り難いと、心底思えるのは、つくしのお陰だ。俺の返せるものは、茶の湯での精進‥‥これに尽きるだろう「つくしちゃーん、ちょっとちょっと、コッチコッチ」「はーーい」俺の前を小走りに走るつ...