明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

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2016

はじまちゃった 後編 類つく はじめてみよう番外編

ニャン ニャ~あははっ  ネコ耳つけてニャーと鳴いて__あははっクルッと回ってるあたしって、あたしって「つくし、滅茶苦茶可愛い。うん。可愛い。あー可愛い」尻尾のある天使は、かなりのおだて上手だ。ってか、あたしも調子に乗って何やってんだか__うーーん 素面じゃやってらんないぞーで、で、で、「はいっ」「ありがとう。類気が利くね」大概、類が気が利く時は__下心大有りだ。渡されたのは、ルシアン___所謂な...

23

2016

はじまちゃった 前編 類つく はじめてみよう番外編

永遠の恋のお相手は、うんとハンサムでうんとやり手で__でも、でも、でも___うんと策士だ。「つくしーーーつくしーーー大変、大変!」ホラッ、また何か叫んでる。今度は、一体どうしたの?氏原さんが怖ず怖ずと「牧野さん、牧野さん、あのぉ花沢社長のお守り……あっ、いえ、お手伝いをお願い致します」「あははっ……」あたしは、顔を引き攣らせて返事する。もぉ、ったく。仕事が出来やしないっつーの。「花沢社長、どうされまし...

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2016

はじめてみよう 16

「うん‥牧野のせい‥」悪魔があたしに近づいて‥くるジワリジワリと近づいてきて‥ガバッと抱き寄せられて「もう、降参しなよ‥」うん。と素直に頷きそうになって‥あたしは、慌てて首を振る。「あんたが、降参しないと、俺困るんだけど」「困るって言われても‥」「あんたも困ると思うんだけど?」「へえっ」「だって俺、あんたが うん って返事するまで、あんた帰さないつもりだから」ニッコリニッコリ笑う‥「な、な、なんで?」「っ...

19

2016

はじめてみよう 15

にっくき、腹の虫め‥そう思った所で、鳴ったものはしょうがない。生姜はあるけど、しょうがない‥ あははっ‥くだらない親父ギャグを言ってる場合じゃなかった、今あたしが対処しなきゃいけないのは、目の前の現実だ。そうそう、現実だ。丹田に力を込めて「類、手痛い‥放して」「嫌だ」えっ? い、い、嫌って‥「あんた、逃げるでしょ?」「に、に、逃げないよ‥」「ふーん」「放してくれるかな?」「っん?だめ」ニッコリ笑って、恋...

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2016

はじめてみよう 14

ブルッ寒くない筈なのに‥背中に悪寒が流れる。ここ数日で見慣れた筈のHANAなのに‥なんだか、とっても大きく感じる。まぁ、実際問題‥大きな会社に間違いは無いのだけど‥ふぅー、そうなんだよね。類は、ここの社長さん‥で、もっと大きな花沢物産の跡取り息子なんだよね‥なんで、あたしに執着をするのだろう? なんでも持っている、あんなにも美しい人が‥初恋コンプレックスなのかな? 類の顔を見る度に、ドキドキしてしまう。匠だ...

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2016

はじめてみよう 13

渡しはしないそんな言葉を残して、類は帰って行った。一度なりとも、類のものになったつもりは無い。なのに、渡しはしないと類は言う。「どんだけ、自信家よ‥世の中の女がみんな自分に首ったけとでも思ってる?」あたしは、そう嘯(うそぶ)くあたしは、傷つきたくなくて、自分の心に蓋をした。そう‥類を好きって気持ちに、蓋をしたんだ。時折、溢れ出そうになる思いに、蓋をして生きてきた。進めない‥そんなことは、解ってる。自...

16

2016

はじめてみよう 12

目を丸くするあたしに、追い打ちをかけるように「ねぇあんた、北村専務と付き合ってんの?」類が、責め立てるように、聞いてくる。                                                                       どこをどうしたら、その問いが出てくるのか‥理解しかねて、類の顔を見る。理解の範疇を超えた質問に「類に、何か関係ある?」「はっ?」「んっ?...

12

2016

はじめてみよう 11

偉そうに、おみ足組んでソファーに腰掛けている類の前に、正座のあたし。何故に正座?っん?っん?‥足を崩そうとしたら‥「きちんと座って」類の叱責が飛んで、慌てて座り直す。ヒィッー 怖っ 座り直しながら、チラッと顔を盗み見る。相変わらずの美しい顔に、ちょっぴり見とれる。ハッ あたし‥見惚れてる場合じゃないぞ。小さく小さく首を振り、意識を戻す。パブロフの犬状態で、類の顔=見惚れる この図式‥いい加減どうにかな...

10

2016

はじめてみよう 10

はじめてみよう。口に出して言ってから、はたとあたしは考える‥何をはじめる? っん?自分の心に聞いてみる‥“ つくし、あんたは何をはじめたい? ”“ つくし、あんたは何を怖がってるの? ”逃げても逃げても、どうせ逃げられないのなら‥どーんと立ち向かえ‥か‥含蓄のある言葉だ。己の心から逃げ続けてきた、茜キタカップルだけある‥なんて、変な所で感心してしまった。ってか?あの二人も実は逃げてない?うん。そうだ。そうだ...

09

2016

はじめてみよう 9

茜さんに見つめられ‥なんて言葉を返していいか解らなくなって‥グラスを一気に煽った。「ちょっ、牧野、それテキーラ」そんな言葉を頭の隅で聞いた。うぅーーーーーん いい気持ちで、バカ騒ぎした。アズルのママも巻き込んで、ズンバまでご披露したようだ。まぁ、そんな事はどうでも良い。いやいや、どうでも良くないけど、まぁどうでも良い‥はぁっーーー 道明寺から始まって、類との事、匠の事、一切合切洗いざらい喋っていたら...

08

2016

はじめてみよう 8

アルズのドアを開ける‥ロックと煙草の匂いに包まれている。「おっ、アローンの出世頭!」「こっちこっち」茜さんの隣で手招きしているのは、茜さんの恋人で、アローンの北村専務。2人の関係を知ったのは、偶然だった‥口止め料代わりに、たまにアルズでご馳走になる。「なんか、ご機嫌ななめ?」酔っぱらいの茜さんが暢気に聞いてくる‥いやいや、全ては‥茜さん‥「うふふっ、牧野~、アズルでは仕事の話禁止だからね~」ガハガハ笑...

07

2016

はじめてみよう 7

沈黙を破ったのは、ビー玉色した瞳をもった、ナメクジラ‥いやいや、類。「へぇー匠、宣誓布告?じゃ、やっぱり付き合ってないって事だね」クククッと楽し気に笑ったあとに、掴まれた腕を、グイッと引かれ、抱き締められて、口づけを‥‥されって、って?「って‥な、な、なに?」「ククッ、匠とお揃い」妖しく光る綺麗な瞳‥‥昔、この瞳に恋をした。いやいや、今はそんな事じゃなくって‥えっ えっ えっ  匠が、あたしんの手を掴み...

06

2016

はじめてみよう 6

匠のバカは、てんで頼りにならない‥あたしは匠の脛を蹴り、じろりと睨む。「痛っ」そう声を発した後に、あたしの視線とあった匠は‥「あっ、類さん‥そう言うわけで俺達そろそと帰ってもいいですか?」「っん?そういワケって、どういうワケ?」「あっ、えーと‥そういうワケです」あっちゃー こりゃ、突っ込み所満載じゃん。ダメだな匠。これじゃ貸しは、減らないよ。「なに?匠、眠くなちゃったの?ははっ、なら帰っていいよ」おっ...

05

2016

はじめてみよう 5

「牧野、早くして」「あっ、はい。ただいま」慌てて、類の後に付いていく。女性秘書やら、受け付けの美しい方々の冷たい視線を浴びながら、類の後を付いていく。ったく、だから嫌なんだよね。あたしは何にも悪くないのに‥‥ハァッー 車に乗込む。類と2人切りの空間は、居たたまれなさマックスだ。フゥッーー「あのさ、牧野」「あっ、はい」「盛大な溜め息はやめてくれない。それと、はいの前に、【あっ】は、つけないで、仮にも秘...

28

2016

はじめてみよう 4  類つく

心が動くから、会いたくなかった。心が動いたら、類が欲しくなるから。お願いだから‥もうこれ以上、あたしの心にずかずか入り込まないで‥この4年、あたしは、必死にあなたを追い出してきたんだから。「牧野さん、牧野さん」氏原さんが、あたしの名を呼ぶ。「あっ、はい。すみません。」「いえいえ。あのですね、花沢社長からコレを見て、纏めておくようにと」「あっ、はい。」資料を見ながら、書き込みをしていく。中々面白い‥引...

28

2016

はじめてみよう 3  類つく

コポコポコポッ?????が飛び交いながらも、氏原さんの申し訳ない顔に何だか居たたまれなくなって、こうしてお茶を淹れている。うーーーん。 出向だから、HANAの社員同様に働かなきゃいけないって言うの迄は理解出来た。だけど、だけど‥ 社長秘書って何言ってるの?ってか、秘書室の子達の視線が痛いんですけど‥ あぁ、どうせなら淹れてくんないかな‥ったく、面倒だなぁ。 はぁっーーー  に、しても‥さすが、役員秘書の給...

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2016

はじめてみよう 2  類つく

薄ら笑いを浮かべるあたしを遮るように‥「あらっ、そうだったんですね〜 牧野が、まぁ、そうでしたかぁー」なんだか、嬉し気に言葉を返す茜代表。「あらあら」なんて言いながら、鼻歌を唄いそうな雰囲気だ。あははっ、これで本契約一本取れたとか、思ってんだろうなぁー茜代表抜かり無いもんね‥ トホホ「えぇ、とても勇敢な女性で、英徳のジャンヌダルクなんて呼ばれてたんですよ」「あらぁ、まぁ、アローンでも牧野は優秀なんで...

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2016

はじめてみよう 1  類つく

一、二、三、四、二、二、三、四...ふぅっーー いい汗かいたぁ~「牧ちゃーん お茶してくぅ?」「お茶より、ビールでグイッとがいいなぁ~」「おっ、いいねぇ~カーコ達も誘っちゃおうか?」「カーコ、ダイエット中とか言ってなかった?」「まぁまぁ、それはそれ。今日はいい汗かいたし大丈夫っしょ。」更衣室で着替えながら、片手をクイッとさせて、千ちゃんが「どうよ?」カーコと友ちゃんに声を掛けた。「行く行く~、ぐふっ...