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2017
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2017
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2016
反則負け、反則勝ち 04 byたろさ様
「うん、いいけ………ふええええ?」いったい身体のどこから出てくるのかわからないような不思議な叫び声に、思わず吹き出しそうになったけど。そんなことしたらぜんぶぶち壊しになる気がして、黙ってじっとこらえた。「ダメ?」「ダメっていうか。お揃いって。それ………。」とりあえずすぐにダメって言われなかったことにほっとする。……と、目の前でみるみる朱に染まる牧野の頬を見て心のどこかがぴょんっと跳ねた。もぎたてのトマトみ...
27
2016
反則負け、反則勝ち 03 byたろさ様
類のために選んだ黒い塗り箸。本当はね。本当の本当は、夫婦箸なんだ。食器棚の引き出しの奥にこっそり隠してあるけれど。おそろいの箸があるんだよ。だから余計に、「それ、類のだよ」って言うときはドキドキだった。震えないよう必死に何でもないふりをして、声を絞り出して。ほんのちょっとでいいから、喜んでくれるといいなって思ってた。でもホントは少し怖くもあったんだ。「……え?ナニコレ」なんて、引かれたらどうしよう。...
26
2016
反則負け、反則勝ち 02 byたろさ様
「あっ、お箸はそこ。」「あい。………え?」いつも通り食器棚の引出しから客用箸を取り出そうとした俺に、なにげない口調で牧野は言った。そこ、と言って指さしたのは食器棚に置かれたガラスコップ。牧野はそこに、取り出しやすいよう自分の箸を立てている。でも今日はそのコップに、牧野のソレよりひと回り大きな黒い塗り箸がいっしょに入っていた。「これって………。」塗り箸を手に取って、確かめるように握ってみる。この手に妙にし...
25
2016
反則負け、反則勝ち 01 byたろさ様
「ねえ、類。お昼どうする?」明日締切の課題をようやく片付けてそう聞くと、ちゃぶ台に頬杖をついてくすくす笑いながらテレビを見ていた類がこっちを向いた。「俺、牧野ごはんが食べたいな。」ニコッとしながらそう答える澄んだ眼差しは何だか妙にキラキラと輝いていて。瞬間、どくんと胸が高鳴る。「いいけど、あたしの作るものなんてたかがしれてるのに。」少しぶっきらぼうに返したのは、なんだかとっても照れくさかったせい。...
28
2016
星の中の君 類つく 凪子さま
サワサワ サワサワ 川のせせらぎの音 もうすぐ夜の帳が降りる頃 俺達は二人 ここ 養老渓谷までやって来た ――― ねぇ花沢類、蛍って見たことある? あの牧野の一言が無かったら 俺 知らなかったよ 虫達の鳴き声 生き物達のざわめき... 大自然の中って 結構いろんな音があるんだな 「凄いね~!空気が美味しいってホントなんだぁ~! 」 ...プッ! 中でも一番にぎやかなのは、あんただった ヒラヒラと 楽しそうに動き回って 闇の中に...
11
2016
LOVE PHANTOM 星香さまより
何故、こんなことになったのだろう?司とつくしが破局して数年後。類はつくしと結婚した。幸せだった。傍につくしがいる。それだけで。色を持たない世界が、色づいて見えてくる。それが永遠に続くものだと思っていたのに………社交的なつくしは笑顔を向ける。類以外の者にも。そこに恋愛感情は無い。判っている。判っているのに…許せない。他の誰かと踊るなど以ての外。挨拶の握手を交わしただけで、否、何かの折、僅かに触れただけで...
14
2016
アゲハ蝶 つくしver by 星香さま
隣に眠る顔を見つめる。 何時も他人に見せる、不機嫌そうな顔ではなく、 無防備な、少年のような柔らかい寝顔。 つくしだけが知る、類の顔。 その頬に触れたくて手を伸ばし、それを止める。 思い切るようにそっと起き出し、足音を立てないようバスルームへ向かう。 シャワーを浴びる。 温かいシャワーを浴びているというのに、心は冷えていくのが判る。 バスルームから出て、鏡に映る自分の姿を見る。 首筋、手足、胸元。 類が触れ...
14
2016
アゲハ蝶 類ver by 星香さま
隣に横たわる気配が動く。 そっと起き、足音を立てないように歩くのはいつものこと。 眠る類を気遣っての行動なのだが、 側にある温もりが離れた時点で目が覚めることを、彼女は知らない。 聞こえて来る水音に、類が僅かに目を開ける。 それも止みしばらくした後、出て来たつくしは、来た時と同じ姿をしていた。 服は勿論、ストッキング、髪型、すべて同じ。 何事も無かったかのように、情事の跡を消す。 「…じゃあ…行くね」 「……...
03
2016
スマホデビュー りおりお様よりの頂き物♪
土曜日の昼下がり、、、 つくしと類は、仲良く手を繋いで、つくしのボロアパートへ帰宅した ドアを開けると、ムアッとした空気が二人を出迎える つ 「暑いねぇ、、、まだ6月だというのに、、」 類 「今年も暑くなりそうだな。 あっ、、窓開けるから」 つ 「うん、、麦茶用意するね」 類 「あい、、」 つくしは、手にしていた袋を、ちゃぶ台に置き、早速麦茶を入れ始めた そして、それを持ち類の横に座る つ 「とうとう買っ...
29
2016
見つけた 後編 類つく みかんさま
つくしがその道を行こうとすると、ふんわりとした巻き毛に柔らかな美貌が眩しい優男風の男が引き止めてきた。 「お前、本当にその道でいいのか?」 「え?」 「明日咲く花をさがしているんだろう?だったら、この先に進んでごらん。」 そう言うと、その人は線の細い柔らかな顔で優しく微笑み、静かに語り出した。 「この先の道は薔薇の庭に続いているんだぜ。そこの薔薇の匂いを嗅いでいると、懐かしい思い出が蘇って来るかもしれ...
29
2016
見つけた 前編 類つく みかんさま
つくしが目を覚ますと、とても不思議な場所にいた。 「あ、あれ?ここ何処だっけ?」 薄暗い広場には濃厚な沈丁花の香りが漂い、壁の様に鬱蒼と草木が生い茂った先に4本の道が延びているのが見えた。 「…」 そうだ、、私は明日咲くという花を探している。 その蕾は、すでに綻び始めていて、朝の光を浴びると同時に開くのだというが・・ 一体いつ花が咲くのか、どんな種類の花が咲くのか、まだ、誰も知らない。 ただ、その花はとて...
29
2016
かくれんぼ 後編 類つく 青空心愛
突然の牧野つくしからの「かくれんぼしてあたしを見つけて?」作戦に渋々F4が参戦する事になり各自銘々色々考えている模様だ。 つくは時計をチラッと見ながら 「今からあたし隠れて来るね。。貴方達はう、、、んと あと30分は此処で待機してくれる」 「おい 30分は長げぞー 牧野 お前自身ねーんだ?」 司が笑い始めると、つくしがムキになりながら 「もう 仕方ないわねーー 間を取って 15分は此処に大人しく待っててね 貴...
29
2016
かくれんぼ 前編 類つく 青空心愛さま
ある晴れた昼下がりーーー 今日は我らの姫君からのお誘いを受けてとある場所に集まる 「全く なんで俺達がこんな偏屈な処に居るんだー ? 」 かなりご一腹の道明寺司。 「そっか あのじゃじゃ馬の事だから 何か仕掛けてくるんじゃねーの」 これから何が起きるのか大いに楽しみにしているに西門総二郎 「絶対に無理だ こんな処 早く 帰りたいぜ 俺は。。」 辺りを見回し、、今の状況がかなり自分には耐えきれない ...