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2016
小っこいの おーたんのうまれたひ 司つく
あーたん、あしゃからいちょがちぃ なんでだろう? いしょがちぃのに、ニコニコニコニコ。おーたんも、ニコニコニコニコ。ちゅられて、つばしゃも あたちも ニコニコニコニコ。タマしゃんしぇんぱいも ニコニコニコニコ。バァバもジィジもあちょびにくりゅんだって。なんかね、なんかね、あたちのおたんじょうびのときみたいだよ。たのちぃね♪ ワクワクしちゃうね♪つばしゃも あさからごきげんだよ。「あーたん、あーたん、...
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2016
ラブストーリー 後編 司つく
出会いは16才だった。まったくもって、いけ好かない奴だった。傲慢で俺様で‥って、ここは変わってないか。俺様なのに‥ クッキー一つで大喜びする。俺様なのに‥ あたしに首ったけ。俺様なのに‥ あたしの為に、殴られても手一つ出さない。色々あった。反対もされた。別れもした。だけど行き着く先には、いつもいつも道明寺がいた。あっ、記憶もなくしたんだよね?あん時は、最悪だった。これ思い出すと、ついつい司の向こう脛蹴っ...
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2016
ラブストーリー 前編 司つく
出会いは、17だった。お前いわく、最悪な出会い。そっから色々色々あったよな。だけどよ、俺の気持ちは、お前に恋したあの日から、一度も色褪せることがねぇ 不思議だよな‥ 一度もお前を嫌いになれねぇ、ってか、日々好きになんだぞ。俺様がだぞ。「何言ってんの?あたしの事忘れたじゃん」半分笑って、半分怒って、牧野が言う。「けっ、思い出しただろうが」「あのさ‥」「あっ?」「思い出さなかったらどうしてた?」つくしが、...
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2016
ずっとずっと 104
「司、喜んで。赤ちゃんが出来た」俺の子供がようやっと出来たと、満面な顔でグレンダが笑う。愛おしそうに、腹を撫でる。実感が湧かねぇが、生物学的にガキが生まれる。道明寺の跡取りって奴だ。ババァも、ボズウェルも、重役連中も、グレンダの妊娠を喜んでる。でもよ、ボズウェルの親父殿、あんたの娘の腹の中の子は、俺のガキだが、あんたの娘のガキじゃねぇぞ。まぁっ、グレンダが生むんだから、グレンダの子じゃねぇなんて疑...
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2016
30
2016
ずっとずっと 103
アレンとグレンダを邸に泊めた日から、つくしは大きく変わった。僕を僕だけを、見つめてくれるようになったのだ。僕は2人に感謝をし、アレンとグレンダと交際する事を容認する。僕とつくし、2人の間に穏やかな時が過ぎていく。 週末になると、僕等の仲間が尋ねて来る。つくしは笑い、僕は幸せを感じる。夜、彼女を抱く。彼女の心も抱きしめられる幸せに僕は酔いしれる。 甘美な思い。僕の世界に、燦々と光が降り注ぐ。つくしと共...
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2016
29
2016
ずっとずっと 102
あたしの表情が強張る。「つくし、あなたは、もう後戻りは出来ないのよ。司を愛するように愛せなくても、薫と幸せになる努力はして」グレンダが、ニッコリ微笑んであたしに囁いた。あたしは扉を開け、玄関ホールに向う。 真っ直ぐ前を向き、薫を出迎えるために。*「薫様‥‥」慌てた声で片倉から連絡が入る。お婆様が、アレンの演奏会を筒井の邸で催す事に決定し、既にグレンダ始めゲストのものが見えてると言う。フッ、お婆様も酔...
28
2016
28
2016
ずっとずっと 101
肩を震わせ泣くしぃちゃんを抱きしめ、思いを馳せる。私達は貴女が、ただただ大好きなだけ。なのに私達は、あなたをこんなにも傷つけている。ねぇしぃちゃん、私達はあなたを手放なさなきゃいけない?手放してあげる事が、あなたに対する愛なのかもしれない。だけどごめんなさい。一旦、動きだしてしまった流れを、変えることなんて、無理なこと。薫が、雪乃ちゃんが、いいえ筒井に宝珠に関わる全ての人間が、そんな事を許す訳がな...
27
2016
天使ちゃん プリプリプリン 類つく
お尻フリフリ? っん? お尻プリプリかな?ご機嫌に、ご機嫌に、超ご機嫌に 現れる2人。じゃじゃーーん じゃじゃーーんじゃぁあーん じゅあぁじゃあーん 絢と目を見合わせ、いざ!Happyプッチンプリン♪♪ お皿に開ける。 どどーん「うわっうわっ」うーーん幸せ。「マモン、あーちゃん ちあわしゃでしゅ。」「あーちゃん、マモンも幸せよ。」「「ねぇ~」」ククッ、俺の天使ちゃん達は、小さな幸せを集める天才だね。ではで...
27
2016
ずっとずっと 100
薫と子供達が、楽しそうに、朝からキッチンで格闘している。光が、あたしを呼んでいる。「ママァ− 見て見て~」「うふふっ、もう見ちゃって良かったの?」「ママ、まだダメ~」「ひぃ君ダメでしょ」琉那に怒られて、シュンとしている光に「ひぃ君、ママはまだ見てないから大丈夫だよ。」薫が優しく慰めている。「ママ~ ママは、ご本でも読んでいらしゃって」「はーい。了解。」琉那の大きな声が邸の中に響き渡る。しっかりもの...
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2016
いつかあなたと陽だまりで 4 司つく
ダーツが命中したのは ”フランス” だった。「フランスかぁ」類に会ってしまったらどうしよう?と考え、もう一度ダーツを投げた。2度目もフランス。フランスに行けって事だと腹を括ったんだった。花沢物産の支社があるフランス‥‥無謀?と何度か考えたが、幸いこの8年会わずに済んでいる。ふふっまさか、類もお膝元のフランスに居るとは、それも静さんの元で働いてるなんて、考えつかないかな。だけど‥ 視線をマリアに移す。この...
26
2016
25
2016
回る まわる F4
「用意はいい?」「ラジャー」牧野の後に、俺らは付いていく。期待で胸が高鳴る‥足取りが軽くなる。「なぁ、すげぇ楽しみだな」「そ、そ、そう?」あたしは、どっちかってーと、いいやどっちかって言わなくてもさぁ〜金さんとこの方が嬉しいんだけどなぁ「ねぇ、牧野ーー フルーツグラタンある?」いやいや、そんなんある訳ないでしょ。「うーん。ないかな?」「お袋に少し話したら、すげぇ行きたがってだぞ。」えっ‥やめてよねぇ...
25
2016
24
2016
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2016
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2016
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2016
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2016
Yes, I know 類つく
「だから、言ってるよね?」はい、はい‥ その言葉は、昨日も聞きました。「ねぇ、ちゃんと聞いてる?」はい、はい‥ 耳にタコが出来るほど、聞いておりますが。これ以上どうしろと?「もう、田村には伝えてあるから」へっ?それってどういう事?「明日から昼間は、佳代に来て貰うからね。」ニコッと笑う、旦那さま‥‥ってか、田村さんに伝えてある?佳代さんに来て貰う?えっ、えっ、えぇーーーー「ちょっ、ちょっ、ちょっとタンマ...
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2016
21
2016
20
2016
ちび おにぎりころりん 総つく
夜咄(よばなし)の茶事が行われる‥父様や、母様は勿論の事、邸中が夜咄の茶事の支度で大わらわだ。それもその筈、今日の夜咄の茶事のお客様は、西門の中の重鎮5人衆なのだ。日が暮れると、露地行灯が濡れた露地を照らし出す。幻想的な雰囲気に包まれる。茶道を生業にする家に生まれた事に感謝をする瞬間だ。夜咄の茶事に、出る事を許される日を、僕は夢見る。手燭や竹檠の灯りだけの夜咄の茶事‥「にぃにぃ、にぃにぃ」すぅちゃん...
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2016
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2016
いつかあなたと陽だまりで 3 司つく
プッープー 車のクラクションが鳴っているあたしは、ハッとしてお腹を庇う。つくし‥しっかりしろ。この子を守れるのは、あんただけなんだから。あたしは、あたしに発破をかける。あたしの、宝物。全てを、司さえも捨てる決心をしたあたしの宝物。司と再び結ばれてから、ううん。そんな綺麗な言葉じゃない‥愛人、そう愛人になってから、ピルで避妊をしてきた。司の愛人になった時に、最低限のルールとして、子供は作らないと、あた...
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2016
18
2016
曇天 11 あきつく
真っ青な空の朝に、ヨーイどんをした、あたし達の恋。あきらは、底抜けに優しくて、そしてどこに居ても違和感がなくて‥時折、あきらとあたしは、同じ世界に住む人間じゃないのかと、錯覚してしまいそうになる。あきらが好き。大好き。でもあたしの恋は、この恋は、愛にはしない。愛してしまったら離れられなくなるから。愛してしまったら、未来を望んでしまうから。沢山沢山、キスをして、沢山沢山、話しをして、どんどんどんどん...
18
2016
17
2016
妻は何かを隠してる 類つく
気が付いたのは、ベットの上...いつもなら、スヤスヤ夢の中のつくし。いったん眠ると、朝までぐっすり寝てしまうのに窓の外を見ながら、物思いに耽っている。物思いに耽る姿が、あまりにも艶めかしくて...何だか見てはいけないものを見てしまったようで、俺は慌てて目を閉じる。朝、目覚めると...アレ? 俺夢でも見たかな? そんな事を思うほど、いつも通りのつくしがいる。ねぇ、つくし。あんたが物思いに耽るのは、何が原因?...