明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

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2016

修羅 19 総つく

「あたしね、この香を持ち始めたのは、3年前からなんだよ。その前の香りはもうちょっとエロかった。コレ、総みたいでしょ?」ったく、お前すげぇ告白だな。俺にとっちゃ最高の告白だ。繋ぐ手に力が入る。俺の隣のつくしが、語る。司と別れて、総に出会うまで決して褒められた生活をしてきたわけじゃないと。「あたしは、男達に、身体を与えて夢をみてきたの。愛し愛されるって言うね。」男を愛さなくなったつくしの周りには、つく...

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2016

Tea for Two 17 司つく

天晴れというほどに、素早く支度が整えられていく。いつの間にやら、用意されてた、あたしのワンピース。メイクが施され、髪の毛をセットされたあたしは、「うわっ、可愛い」思わず自分で自分の顔を見て呟いたくらい変わってた。椿お姉さんが、横から斜めからチェックを入れて「ううん、可愛い♪」そう言いながら、美しく整った顔を近づけてくる。毛穴一つ見えない、美しい肌。いい香りのするサラサラの髪の毛。司さんに、なんとな...

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2016

桜の花は夜光る‥

類が妖しく微笑んでいる‥あたしの手をとる。「つくし‥おいで」「あ、あ、あのね‥」「っん?」「あ、あ、あたしね‥」「っん?」そう言いながら、類の手があたしの腰にまわされ、唇があたしの耳許を這う‥「ちょ、ちょ、ちょっとタンマータンマータンマー」あたしは、叫ぶ。「あのね、あのね、あたし‥あたし‥そのぉ‥」「っん?どうしたの?」「あのね、あたし‥ごめんなさい‥しょ、しょ、処女なの‥」類が、破顔する。「なんで、謝るの...

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2016

ひらりひらひら‥桜が舞い降りて

「しゃくりゃ、しゃくりゃ ちれいでしゅね~」「舞ちゃん、しゃくりゃじゃないよ、さ、く、ら」「しゃ、く、りゃ ?」「ううーん、サクラだよ。桜。にぃにのさくに、らをつけるんだよ。」咲が、舞に一生懸命、教えている。「しゃくでしゅ。」舞は、得意気に言い切って、類を見つけて、走っていく。「パパ~ しゃくりゃでしゅぅよー」「まいちゃん、だからサクラだよ。サクラ。」咲が、舞を追いかけながら、言葉を訂正してる。類...

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2016

さ、く、ら 舞い落ちる

「うーーーーーん、良く寝た。良く寝た。」大きく大きく背伸びする。滋さんがくれた、ファーストクラスのチケット。非情に良い寝心地とお食事で。半個室に、部屋着まで出るってどういう事?アメニティまできちんとついていて、もう感謝感謝だよ。速攻寝落ちして、食事をとって、また寝て‥ うーーんと背伸びした。うーーん。幸せと背伸びしたら、通路を挟んだ美しいご婦人と目があった。ニコッと笑って微笑む姿は、どこか類を彷彿...

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2016

空に‥舞い落ちる

空調の良く効いた部屋なのに、寒さを感じ窓の外を見る。雪が降り始めている。どうりで寒い筈だ。冬の朝、牧野が良く言ってたこんな言葉を思い出す「うーん、寒いね~絶対どっかで雪が降ってる寒さだよ。」鼻の頭を真っ赤にしながら、指先に息を吹きかけながら言ってたよね。ねぇ知ってる? この7年。あんたを牧野を思い出さない日はないよ。風に吹かれて降る雪は、あの日みた桜の花びらを思い出す。ひらり、ひらりと舞い降りてい...

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2016

舞い落ちる空の下

大河原の結婚式に呼ばれる。一瞬、躊躇したが田村がそろそろ日本に戻られる時期とも重なるので、顔見せの為に出席して下さい。と五月蝿い‥ とかく、あぁしろこうしろと、昼寝をする時間もとれやしない。胸は痛むかもしれないけれど、牧野に会えるそう思うと、少しだけワクワクする自分がいる。相変わらず女々しい。そう思う。片頬で笑って、窓辺に腰掛けながら、牧野を思う。**「つくし~」相変わらずの勢いで、滋さんが抱きつ...

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2016

桜、サクラ、さ、く、ら‥

牧野から、真っ青な空の絵葉書が届く。” 元気だよ ” そう言葉が添えられいる。文字を指でそっと撫でて、目を瞑りあの日を思い出す**牧野が手を伸ばしている。目一杯手を伸ばし花びらを掴もうとしている。「ね、ね、見て見て、ほらぁー 綺麗だね」綺麗なのは、桜の花びらよりも、牧野あんただよ。そう何度も口をついて出そうになる。言葉を呑み込む為に、俺も手を伸ばし、牧野の頭上で桜の花びらを掴む。「はい。」牧野に渡す...

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2016

さ、く、ら、サクラ、桜 1

桜が舞い降りる‥一枚、二枚‥ひらひらと青い空を舞い降りる。あたしは、目を瞑る‥**「ね、ね、見て見て、ほらぁー 綺麗だね」あたしは、手を伸ばす。天に向けて手を伸ばす。舞い落ちる桜の花びらを掴む為に手を伸ばす。掴めそうで、掴めない。桜の花びらに手を伸ばす。「はい。」類が、あたしの頭上で花びらをキャッチする。そして、あたしに手渡してくれる。小さな小さな桜の花びら。薄い薄いピンクの花びら。一瞬白く見えるの...

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2016

ひらり、ふわり 空色さま 類誕

ひらり、ふわりひらり、ふわりと舞い散る桜の花びらに、小さな手を伸ばして、「あー。」 「うー。」と、ご機嫌にお話ししてる我が子に瞳を細める。ママの姿が見えなくなると、途端にぐずり出す我が子を抱き上げて、ママも大好きな桜の木の下に出た。ねえ、つくし。覚えてるかな?「風の無い日に散る桜が好きなの。」って、教えてくれた日。あれから、何年経ったかな?あの日、二人で幾つ花びらを受け止められるか競争したよね。どっちが...

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2016

エゴイスト  こ茶子さまより頂き物

目を覚ますと、彼がいなかった。 昨晩はことさら寒く、雪が降り始めていたから、おそらく今頃外は白銀の世界へと様変わりしていることだろう。。 琉那がここコネチカット州ニューヘイブンは、イエール大学に留学して2度目の冬…日本によく似たこの気候の地での生活にもあっという間に慣れた。 まだ薄暗い時間帯、いつも快適に整えられた空調の部屋で寒さなど感じることもないはずだというのに、素肌に触れる空気が冷たい気がし...

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2016

小っこいの 見つけたよ 未来のお話 司つく

目を瞑ると懐かしい声が聞こえる。俺の宝物の声がする。「おーーたん あさでしゅよ。おきるでしゅ」ダッシュして、ベッドの上にドッスン、良く飛んで来たよなぁ〜その内、翼も一緒に飛んできて、不覚にも鳩尾にあたった時は、悶絶しそうになったよなぁ。親父としての威厳で我慢したけどな。小っこい 結。 俺の宝もん。 大事な大事な宝もんだ。形(なり)が大きくなりやがっても、幾つになろうとも、俺にとっちゃ小っこいまんま...

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2016

おそろいのパジャマ オマケ 空色さま

♪~♪♪ ♪~♪♪我が家の陽たありの良い特等席に、どーんと置かれている牧野のお気に入りのチューリップの寄せ植えの鉢。彼女が引っ越して来た次の日、あきらからの引っ越し祝いだと言う、それが届いた。それから毎日、鼻歌を歌いながらの水やりに勤しむ彼女。♪~~♪~~次の歌詞は?全色、揃って無いよ?あかぁ~ あかぁ~ ぴんくぅ~…………………ぷっ。「ねえねえ、類。来て来て。」はいはい。何ですか、お姫様。「ん?何?」「ねえ、見て...

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2016

見つけた 後編 類つく  みかんさま

つくしがその道を行こうとすると、ふんわりとした巻き毛に柔らかな美貌が眩しい優男風の男が引き止めてきた。 「お前、本当にその道でいいのか?」 「え?」 「明日咲く花をさがしているんだろう?だったら、この先に進んでごらん。」 そう言うと、その人は線の細い柔らかな顔で優しく微笑み、静かに語り出した。 「この先の道は薔薇の庭に続いているんだぜ。そこの薔薇の匂いを嗅いでいると、懐かしい思い出が蘇って来るかもしれ...

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2016

見つけた 前編  類つく みかんさま

つくしが目を覚ますと、とても不思議な場所にいた。 「あ、あれ?ここ何処だっけ?」 薄暗い広場には濃厚な沈丁花の香りが漂い、壁の様に鬱蒼と草木が生い茂った先に4本の道が延びているのが見えた。 「…」 そうだ、、私は明日咲くという花を探している。 その蕾は、すでに綻び始めていて、朝の光を浴びると同時に開くのだというが・・ 一体いつ花が咲くのか、どんな種類の花が咲くのか、まだ、誰も知らない。 ただ、その花はとて...

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2016

おそろいのパジャマ 後編 類つく空色様

冷たくなった身体を温めて、出た先に準備されてたのは一目で上質のコットンだと判る生成り色のパジャマ。何だか、幸恵さんみたいに優しくて柔らかくて、泣きそうになったっけ。同じく、別のシャワー室から出たらしい花沢 類とばったり出会し、二人して、赤面したっけね。色も形も、全く同じ…。おそろいのパジャマだった。あの時のパジャマを準備して、お気に入りのソファーの上で眠たそうにしている彼を、お風呂場に押し込んだ。バ...

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2016

おそろいのパジャマ 前編 類つく 空色さま

花沢 類と、一緒に暮らす事になった数日後、「早く、早くっ!」と、急かされる様に、今日はお引っ越しだ。待ってましたと云わんばかりの晴天を見上げて、「どんだけよ。」と、呟いてしまった。雨より晴れの方が、嬉しいけどね。大型トラックにちんまりと積まれた荷物は私物のみ。「ね、ね、牧野は身体だけ来てくれれば良いんだよ。」なーんて、云ってくれちゃって…。…………………ふふふ。あっ!と、言う間にマンションに到着して、エントラン...

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2016

かくれんぼ   後編  類つく 青空心愛

突然の牧野つくしからの「かくれんぼしてあたしを見つけて?」作戦に渋々F4が参戦する事になり各自銘々色々考えている模様だ。 つくは時計をチラッと見ながら 「今からあたし隠れて来るね。。貴方達はう、、、んと あと30分は此処で待機してくれる」 「おい 30分は長げぞー 牧野 お前自身ねーんだ?」 司が笑い始めると、つくしがムキになりながら 「もう 仕方ないわねーー 間を取って 15分は此処に大人しく待っててね  貴...

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2016

かくれんぼ 前編 類つく 青空心愛さま

ある晴れた昼下がりーーー 今日は我らの姫君からのお誘いを受けてとある場所に集まる 「全く なんで俺達がこんな偏屈な処に居るんだー ? 」  かなりご一腹の道明寺司。 「そっか あのじゃじゃ馬の事だから 何か仕掛けてくるんじゃねーの」  これから何が起きるのか大いに楽しみにしているに西門総二郎 「絶対に無理だ こんな処 早く 帰りたいぜ 俺は。。」 辺りを見回し、、今の状況がかなり自分には耐えきれない ...

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2016

見つけた  総つく miumiuさま

・・・最近パパは、私が顔を出す時には必ず病院の屋上にいる。 黙って何かをジーっと見つめている。 一体何を考えているのだろう? その表情に私の知らないパパの姿が見えた気がした。 ************* 世間一般には、西門流を継承したまだ30代の後半という この世界では若いと言われる16代目。 学生時代からの付き合いの妻と、 結婚してすぐ生まれた娘。 その後3年して、跡取りがそろそろかと思われたころ 周りの願い...

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2016

Heartを重ねて 総つく aoiさま

「あれ?西門さんってこんな所にハートの黒子があるのね」俺の胸に唇を這わせていた牧野が、そこをツンと指で突きながら上目遣いで見上げてくる。やめろよ。そんなうっすら赤く染まった顔して、潤んだ瞳で見上げるな。優しくしたいのに出来なくなるだろう?ここまで来るのは長かった。最初の頃は部屋の明かりをすべて消して。それでも『恥ずかしいから見ないで』と言われて手探りで抱いた。ま、見えそうで見えないってシチュエーシ...

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2016

修羅 18 総つく

目の前の女が微笑んでやがる。この微笑みは、全部聞くなの微笑みだ。ったく、こいつを抱いた男は、いったいどれ位いるんだろうか?いいや、こいつを抱いたんじゃねぇな、こいつに抱かれた男だな。女の過去なんて、気にした事なんて無かった俺が、身悶える程に、こいつの昔の男が気になるんだかんな。ったく‥よぉ‥だが、ちぃっと待てよ。鈴也様の柊って‥ こいつ、俺とあの男を天秤にかけてたのかよ。はぁっー 大した女だよな。柊...

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2016

Tea for Two 16  司つく

「ウメェか?」「美味しい?」道明寺姉弟が二人同時に聞いて来る。「あっ、はい。」あたしが答えると、2人揃って嬉しそうに笑う。あたしは一つ気が付いた。道明寺姉弟と、司さんがとても似ている事に。はっ、もしかして‥司さんって、影武者?イヤイヤ流石に現代‥影武者なんてあり得ない。じゃぁ、隠密行動は?そりゃぁあるに決まってる。人目を忍んで働く事なんて、沢山あるだろう。司さん‥だから、いつもあんな人気のない屋上にい...

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2016

修羅 17 総つく

目の前に居るのは、俺の愛する女‥ って、お前何してんだ?目の前に現れたのは、あたしの愛する男‥ って、御見合い相手って総?あたし達2人は、無視されて‥どんどん話しが進んでく。百瀬会長が嬉しそうに、あたしと総の顔を見て、「まぁっ、そう言うワケだから。先ずは食事でも‥」って、どういうワケ?の説明はない。お仲人さんとういのだろうか? 滋さんパパが、あたしの紹介を始める。「牧野つくしと申します。どうぞ宜しくお...

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2016

Tea for Two 15  司つく

あたしの脳の中で小人さん達が、駆け巡る。”了解です。デザートのあとの記憶をみてきます。””じゃぁ、あたしは、あっちをみてきます””じゃぁ、あたしは、こっちをみてきます”たくさんの小人さんが駆け巡る。みんなあたしのミニチュア小人。ぷっ そりゃそうだ。あたしの脳みその中なんだから♪ルン♪いやいや、つくし ルン♪ じゃない。ルン♪じゃ。先ずは、と衣服を見る。ブラウスにスカート。皺は寄っているけれど、着衣の乱れはな...

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2016

修羅 16 総つく

美しい笑顔を浮かべた二人は、右を桜子 左を滋さん 腕を組まれ、連れて行かれた先はSunny Spot が新しく出した トータルビューティーサロン。 頭の先から、爪先までをモットーに美しく磨き上げ、着飾る店。全身エステから始まり、ネイル、ヘアー、メイク、香りのお洒落からトータルファッションまで各々の専門家が磨きあげてくれるのだ。ビル1棟丸々 美の競演。店に着く、待ち構えていたように,サロンの総責任者洋子さんが出...

26

2016

Tea for Two 14  司つく

管巻きながら、寝ちまった女。普通だったらよぉー そんな女願い下げだろ?それがよぉーそれがよぉー すげぇ可愛いんだわ。マジか。俺‥ やべぇな。もしかして まどか?あれ窓? イヤイヤ、マゾか?うーーーん。それなりに、俺モテル筈だ。巷じゃイケメン専務だの、カリスマ専務だの言われてる筈だ。‥‥よ‥な???うーーん。それすらも自身がなくなってくらぁ。ったく、マイッタ。うーんマイッタ。に、しても‥隠密行動って?な...

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2016

修羅 15 総つく

「おはよう」「おはよう」2人、交わすおはようの言葉が幸せでたまらない。総の寝起きの顔を見つめて、吐息を一つ吐く。「ふぅっ〜」「なんだよ。」「うーん。かるく嫉妬。」「なんにだよ」「総の寝起きの顔に。いったい何人の女に見せた。白状しろだよ。」朝からヤキモチも大概にしろって言われるかと思ったら「なぁ、お前それ俺のセリフだぞ。いったい何人の男に朝の顔を見せた。白状しろ」二人で顔を見合わせて、笑い合う。 啄...

25

2016

Tea for Two 13  司つく

「専務は、司さんのことご存知なんですか?」でっけぇ瞳で、俺を見上げながら、目の前の女が聞いてくる。殺人的に可愛い女が。男心を煽る仕草で聞いてくる。こりゃなんだ? ブルドーザー級の可愛さってやつか?いやいや、もっとだな。いやいや、そこじゃない。今考えるのはそこじゃないぞ。なのに、なのに、俺はバカだ。大バカだ。「あぁ。」なんて返事をしてたんだ。「そうなんですかっ」 クラクラして倒れちまいそうになるよう...

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2016

修羅 14 総つく

「つくしーーータオルとってー」「つくしーーーーパジャマー」「つくしーーーつくしーーーー」つくし、つくし、つくし 一体一日何回呼べば気が済むのだろうと言うくらい、つくしのオンパレードだ。タオルもパジャマも目の前にあるのに関わらず。ジロッと睨む。「つくし♪」節までつけながら、睨みなんてなんのそのだ。で、次はなに?と見れば‥ 小鳥のように口をあーんと開けて、ご飯を食べさせて貰うのを待っている‥「もぉっ、総...