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2016
No.020 夢かもしれない あきつく
鼻唄まじりで昼食休憩から戻ってみれば___「つ”くじぜんぱーい__データークラッシュしちゃいましたーー」怖い事を言い出す由加里ちゃん「牧野先輩、戸田物産からクレームあったんすけど、どうしたらいいっすか?」舐めた口聞きながらふざけた事を抜かす松下君二つ続けてトラブル発生?と目の前が真っ暗になる。ブルンと首を一振りしてから気持ちを入れ替えて「OK OK 由加里ちゃんはもう一度入力して、松下君は由加里ちゃん...
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2016
イノセント 20 司つく
倫子が話すのを上の空で聞きながら___そんなそぶりも見せていなかった司の事を考えていた。「とは言え__持ち物というだけでお見かけした事はないのだけどね。あら、長々とお話しちゃったわね。牧野さんこれからお仕事だったわよね」倫子が最後に放った言葉で資産活用の一環で持っているマンションだと合点がいきホッと息を吐きながら「あっ、はい。またお会い出来るのを楽しみにしております」会釈をしながら席を立てば倫子が...
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2016
No.019 茶ノ木花 総つく
溢れんばかりの雄蕊を白い花びらが包み込む様に咲いている。花を愛でればあの日を思い出す。/*/*/*/*/*/*/「もぉ、やだっ、やだったら やだ!」「なんで?なんで?なんで?」「なんでも。やだから嫌なの!」牧野の前で手を合わせ「そんなツレナイ事言わずにお願いだ。なっ!もう一回だけでいいから」「はぁっーーーー前回も同じ事言ってたよね?あのさぁ、もういい加減にしない?」「これで絶対最後にする。約束する。だから な...
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2016
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2016
No.018 オデトと王子さま 類つく
自分の中に閉じこもってしまった少年は、ちょっぴりお姉さんの女の子に連れられ外の世界に出れたと思っていた。周りは勿論少年自身でさえそう思っていた。でも本当は違う___小さな彼は、小さな彼女に出会って笑う事を思い出してたんだ。/*/*/*/*/*/*/*「ねぇ、あなたって 王子さま?」「………………」「まほうにかかってる王子さまだから おはなしできないの? うんとねあたし、あたしのおなまえは オデト」何を聞いても男の子の...
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2016
イノセント 19 司つく
寝息を立てて眠るつくしの頬を指先でなぞる。赤い唇に触れれば司の中に陶酔感が襲ってくる。睫毛に舌を這わせながら耳朶を弄ぶ。眠ったままのつくしは、まるで大きなマリオネットのようだ。つくしの身体にかかった布団をはぎ取りパジャマのボタンを一つずつ外していく。司の指先が微かに震えている。ボタンを外した瞬間、つくしの乳房が露になる。女など性欲を処理するための道具でしか無かった筈なのに……白い肌が上下する度に狂お...
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2016
No.017 宝物 司つく
お尻フリフリ〜♪ あんよフリフリ〜♪あらあら ははぁっん♪すっかり母ちゃんって奴になった小っこいのが、杏のオムツを替えながら歌ってやがる。こんなとこまでつくしにそっくりだから笑っちまう。に、してもだ__あらあら ははぁっん♪は、無いんじゃねぇのか?あんま、へんな歌ばっか唄ってると桐人に捨てられんぞ。いやっ、捨てられるのも一計か?結も杏も二人してココにずっといる。中々いいなぁいやっ、良くねぇか。娘の可哀...
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2016
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2016
No.016 Another Story byロキさま
Specia Thanks ロキさま 楽しい思い出と共にちょっぴりほろ苦い思い出が漂って来る そんな柔らかな時間___...
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2016
イノセント 18 司つく
ギリギリとした心の痛みは、堪え難い程の頭痛を呼び起こす。司が眉を顰めこめかみを押さえた「どうされました?」「………」無言の答えが返って来る。「__あの、説明させて頂く前に化粧室に行ってきても宜しいですか?」大迫に声をかけた。つくしは、化粧室には向わず給湯室に向った。お湯を沸かてして丁寧にコーヒーを淹れ盆に乗せた。かつて司のために淹れた事のあるコーヒーを。コンコンッ社長室の扉がノックされ盆を持ったつく...
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2016
No.015 コアラって あきつく
「美作さーーん、見て見て」充分過ぎる程大人の女なのにも関わらず___大声あげて嬉しそうにはしゃいでる。「うんっ?」「空、空、空」空を見上げれば、オランウータンがスカイウォークをしている。オランウータンの空中散歩よりも……俺にとってお前を見てる方が楽しいかもしれない。そんな言葉を呑み込んで「おっ、凄いな」「ねっ!次は何見る?コアラ見ちゃう?」顔をクシャクシャに綻ばせて俺の目を覗いてくる。その顔があんま...
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2016
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2016
No.014 天気雨 総つく
コーン コーン お狐コンコン鳴いている。狐の嫁入り隠すため……晴れているのに雨が降る。コーン コーン お狐コンコン鳴いている。嬉し楽しい嫁入りだと鳴いている。明るい陽射しの中雨が降り空に虹がかかる……「まっこと、縁起がよいことじゃ」大老の言葉を合図のように……雅楽の音が鳴り響き綿帽子の花嫁さんと紋付袴の花婿さんが神主さんと巫女さんに導かれ本殿に向かう。皆の顔に心からの笑顔が浮かんでいる。コーン コーン...
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2016
イノセント 17 司つく
ギリッ ギリリ絡み合った視線を見た瞬間……青い炎が司の心に点火する。ギリッ ギリリ面談の時間が終わりを告げ、雅哉がつくしと部屋を出ようとした瞬間__「牧野に聞きたい事があるので少し残って貰えるか?」司から声がかかる。内心、驚きながらも他の者に悟られない様につくしは、返事をした。雅哉が名残り惜しそうにつくしを見て、束の間交わせられる瞳と瞳。ギリッ ギリリ司の胸に醜い炎が燃え上がる。「あの__社長……どん...
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2016
No.013 クピド 類つく
美味しそうな香りに釣られて__たまたま入った喫茶店アモル入った瞬間『コンニチハ コンニチハ』極彩色の羽根を持つ物体が喋ってた。しかも……「いらっしゃいませ」『イラッシャイマセ』「何になさいますか?」『ナンニ ナサイマスカ?』お店の女の子の喋る言葉を繰り返しながら鳥籠の中でクルクルと回ってる。「クピド、うるさい!」女の子が怒れば「ツクシ、ウルサイ」名前だけ変えて返している。「クククッ クククッ」そのや...
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2016
22
2016
No.012 真夏の夜の夢 司つく
真夏の夜___痩せっぽっちで小っこい犬っころが虐められていた。「止めろ」車を降りて思わずその犬を助けてた。犬は嫌いだ。なのに......なんでか不憫になっちまってついつい__助けちまった。踵を返しそのまま車に戻るつもりだった。『オィ オィ』っん?誰かに呼ばれた気がして後ろを振り返る。誰もいねぇ。さっきの小っこい犬っころが一匹 クゥ~ンと鳴いてるだけだ。プルプルッと首を振り踵を返す『オィ オィ そこのお...
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2016
イノセント 16 司つく
「ふぅっ__」小さく息を吐きながら窓の外を見てコキコキと首を鳴らし背伸びをする。サインを終えたつくしに業務に対する一通りの説明がなされ、新しい同僚が紹介された。挨拶のあと、つくし立ち会いのもと引っ越し業務が行われる。「__牧野さん、重複するものに関しては、如何なさいますか?」「重複ですか?」「えぇ、家電製品は全て備え付けになりますので、お預かりさせて頂く形で宜しいでしょうか?」そんなやり取りの後、...
21
2016
No.011 ペットショップ by komaさま
Special Thanks とりあえず…まぁ。 komaさまやさしくふんわり♪ キュンッキュン♪とあなたと運命の恋におちよう...
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2016
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2016
No.010 ティンクル あきつく
小ちゃな頃ね……あたし花の妖精に出会ったの突然彼女が話し出した。「花の妖精?」「うん。花の妖精。フワフワしててとっても綺麗だったの。あたしの命の恩人__かな」「ふぅ~ん」花の妖精か……どんな妖精だったんろう?なんて頭を過った瞬間……思い出した「あっ、俺も小ちゃな頃__ティンクルに出会ったよ」「ティンクル?」「あぁ」沢山の流れ星が流れた夜だったバルコニーから外に出て、裏山のお気に入りのの場所に向かった。真...
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2016
イノセント 15 司つく
真っ赤な夕陽に照らされながら___沈黙を破ったのは、つくしだった。「出向先の部署は、どちらになりますか?」松永の目がにこやかに微笑みながらつくしを見て「都市開発部に入って頂く形になります」つくしは、一つ頷いて立川に向き直った。「先生、出向のお話。私では心許無いかもしれませんがどうぞ宜しくお願い致します」「牧野、いいの?」つくしは、ニッコリと微笑んで松永と立川に向けてお辞儀をした。つくしが一生懸命作...
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2016
No.009 ひょんな出会いで 総つく
「あんた最低」バッシーンッ平手打ちが飛んで来た。頬はジンジン 頭の中は??????が飛び交って目を瞬かせれば「色男気取ってるつもりかもしれないけどさ、きちんと責任くらいとんなよね!」「はっ?どういうことだ?」「どういう事もこういうこと、あんた最低って言ってるの。大体さぁ色男気取るんなら……」ここまで目の前のひょろっこい女が言い放った時…… 「つ、つ、つくし……その人じゃない__」後ろから息せき切って追い...
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2016
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2016
No.008 雨の日に... 類つく
ザザッーー ザザッーー少女がただただ泣いていた。雨に打たれて泣いていた。なんで泣いてるの?___そんなことが気になってずっと見てた。どれくらいの時間、少女を見ていたのだろう?ほんの少しの時間だったのかもしれないし、長い長い時間だったのかもしれない。声を掛けたい。そう思った瞬間少女は、天に向かってニッコリ笑った。雷に打たれたように俺の中に衝撃が走った。はっと我に返った時には涙と笑顔____を残して少...
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2016
18
2016
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2016
No.007 縁は異なもの味なもの 司つく
信じられねぇ 信じられねぇマジ、信じられねぇ……この女ばっかりは予想の範疇を超えやがる。予想の範疇? あぁ、勿論突拍子もないことまで想定してる。だけど、だけど それさえも超えやがる。「牧野、お前よぉ」溜め息と共にそんな言葉が口の端から一緒に出れば「うんっ?」キョトンとした顔してやがる。ったく、なんだその顔? 世辞にも美人じゃねぇなーなんて思うのにドキンッと胸が高鳴りやがる。「はいっ。ちゃんと並んで並...
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2016
Boo ~ボットくん~
待っていたこの日が来るのを。 あたしは震える指先で異空間への扉を開ける*このお話は天使の羽根 蜜柑一房さまの ボット君レンタルイベントにてボット君をレンタルさせて頂いたお話になります。先ずは牧野つくしロボット研究所 を読んでからお越しいただけるとより楽しめるかと思います。...
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2016
No.006 バカップルの餌食 byりおりお様
Special Thanks 類 大す〜き りおりお様 あははっと大笑い 沢山の笑いでハッピーな気分になって下さいねただし__前後左右確認の上お読み下さい いやっ、本当に 前後左右確認ですよ。...