ずっとずっと 9
卒業式が終わり短期の家庭教師のバイト、蓉子先生の所でのお茶のお稽古が始まった。
とは言え、受験勉強に追われる事もなく前のようにバイトに明け暮れる事もなく、かおるちゃんもホームスティに旅立ってしまったので、何だか時間を持て余してしまう。
もう一つバイトでも見つけたい所だけど
、入学して大学のカリキュラムを組んでみない事には予定が立たないので、長期のバイトは無理だ。
短期のバイトを見つけたい所だけど時期は春休み。取り組みが遅かったのか中々コレっといったものが無くポッカリと時間が空いてしまった。
暇を持て余す事になれないあたしは、ベタかもしれないけど折角京都に住んでいるのだから寺院巡りでもしてみようと思い立つ。一日一カ所ゆっくりじっくりと参拝する。参拝した寺院について図書館でじっくり調べる。歴史の街 “京都” 奥深い。
週に3回午前中に家庭教師に行く。
教え子の春菜ちゃんは、とても利発で可愛らしい女の子。
お母さんと一緒に蓉子先生の所に通っていて所作もビックリするくらい美しい。
毒のない(?)桜子の様な子で、あたしは一目で彼女を好きになる。
一人っ子の彼女も姉の様に私を慕ってくれてたちまち仲良くなった。
お母さんの万里さんもとても素敵で優しい方で、授業終わりにはあたしを待ち構えてて昼食に誘ってくれる。
話している内に万里さんは何か国語も喋れる事が判明した。
いつの間にやら英会話が苦手なあたしに英会話を教えてくれる話しになっていた。
教えにきた筈が教えて貰ってる状況で、申し訳なくてバイト代頂けないです。と言うあたしに
「じゃぁ〜変わりといっては何なのですけど、つくし先生さえ大丈夫でいらっしゃったら、4月からも引き続き春菜の家庭教師のバイトをお願いしたいのだけれど…いかがかしら?」
美しい笑顔でニッコリと笑う。
横で嬉しそうに力一杯頷く春菜ちゃん。
日程は有り難い事にあたしに任せてくれるらしい。
断る理由が爪の先もないあたし
「こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。」
元気いっぱい返事をした。
学校が始まってからは、週2日一日2時間をお願いしたいと言われた。
正式な京大生になるのだからと、時給は3500円もくれる話しになった。
4月からバイトは春菜ちゃんの家庭教師だけで事足りそうな勢いでビックリする。
「英会話のレッスンは私の趣味だから気にしない事。時間は春菜の授業の前後とつくし先生と私の都合の合う時間でいかがかしら?」
これまた嬉しい話しをしてくれる。
「ママばっかりずるい〜私も先生と沢山お話したいのに〜」
横で可愛らしくふくれる春菜ちゃん。そんな春菜ちゃんを愛おしげに見つめて微笑む万里さん。
蓉子先生のお稽古は、週1で通う約束だったのだが、来春からカルチャースクールで初心者~中級者クラスを受け持つ事になった蓉子先生。
出来れば、あたしみたいな年頃の初心者を集中的に教えてみたいと頼まれた。最低でも週2回、都合が許せば週3回程、お稽古をしたいと頼まれた。
春菜ちゃんの家庭教師だけであとは特に無理する事もなさそうな感じなので喜んでお受けする事にした。
お稽古の後の頼まれていた仕事も簡単な事務仕事ばかりで申し訳なくて恐縮してしまったのだけれど、
「ほんまに助かるわぁ〜おおきにね」
と大層喜んで下さって、夕飯をご一緒する事もしばしば。
「そういえば、先生が紹介して下さった家庭教師、新学期からも続ける事になりました。お母様の万里さんから英会話のレッスンも受けさせて頂く事になりました。ありがとうございます」
先生はビックリして
「万里さんが? 珍しいわね〜 つくしちゃんの人徳かな~」
嬉しそうに呟く。
嬉しい言葉をもらいニマニマした私を見て、先生もニッコリ微笑んでくれた。
何かに逃げるように、追われるように来た京都。
素敵な出会いが沢山あって、あたしって幸せもんだなぁ~とつくづく思う。
一つの出会いは、また違う出会いを生む。
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とは言え、受験勉強に追われる事もなく前のようにバイトに明け暮れる事もなく、かおるちゃんもホームスティに旅立ってしまったので、何だか時間を持て余してしまう。
もう一つバイトでも見つけたい所だけど
、入学して大学のカリキュラムを組んでみない事には予定が立たないので、長期のバイトは無理だ。
短期のバイトを見つけたい所だけど時期は春休み。取り組みが遅かったのか中々コレっといったものが無くポッカリと時間が空いてしまった。
暇を持て余す事になれないあたしは、ベタかもしれないけど折角京都に住んでいるのだから寺院巡りでもしてみようと思い立つ。一日一カ所ゆっくりじっくりと参拝する。参拝した寺院について図書館でじっくり調べる。歴史の街 “京都” 奥深い。
週に3回午前中に家庭教師に行く。
教え子の春菜ちゃんは、とても利発で可愛らしい女の子。
お母さんと一緒に蓉子先生の所に通っていて所作もビックリするくらい美しい。
毒のない(?)桜子の様な子で、あたしは一目で彼女を好きになる。
一人っ子の彼女も姉の様に私を慕ってくれてたちまち仲良くなった。
お母さんの万里さんもとても素敵で優しい方で、授業終わりにはあたしを待ち構えてて昼食に誘ってくれる。
話している内に万里さんは何か国語も喋れる事が判明した。
いつの間にやら英会話が苦手なあたしに英会話を教えてくれる話しになっていた。
教えにきた筈が教えて貰ってる状況で、申し訳なくてバイト代頂けないです。と言うあたしに
「じゃぁ〜変わりといっては何なのですけど、つくし先生さえ大丈夫でいらっしゃったら、4月からも引き続き春菜の家庭教師のバイトをお願いしたいのだけれど…いかがかしら?」
美しい笑顔でニッコリと笑う。
横で嬉しそうに力一杯頷く春菜ちゃん。
日程は有り難い事にあたしに任せてくれるらしい。
断る理由が爪の先もないあたし
「こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。」
元気いっぱい返事をした。
学校が始まってからは、週2日一日2時間をお願いしたいと言われた。
正式な京大生になるのだからと、時給は3500円もくれる話しになった。
4月からバイトは春菜ちゃんの家庭教師だけで事足りそうな勢いでビックリする。
「英会話のレッスンは私の趣味だから気にしない事。時間は春菜の授業の前後とつくし先生と私の都合の合う時間でいかがかしら?」
これまた嬉しい話しをしてくれる。
「ママばっかりずるい〜私も先生と沢山お話したいのに〜」
横で可愛らしくふくれる春菜ちゃん。そんな春菜ちゃんを愛おしげに見つめて微笑む万里さん。
蓉子先生のお稽古は、週1で通う約束だったのだが、来春からカルチャースクールで初心者~中級者クラスを受け持つ事になった蓉子先生。
出来れば、あたしみたいな年頃の初心者を集中的に教えてみたいと頼まれた。最低でも週2回、都合が許せば週3回程、お稽古をしたいと頼まれた。
春菜ちゃんの家庭教師だけであとは特に無理する事もなさそうな感じなので喜んでお受けする事にした。
お稽古の後の頼まれていた仕事も簡単な事務仕事ばかりで申し訳なくて恐縮してしまったのだけれど、
「ほんまに助かるわぁ〜おおきにね」
と大層喜んで下さって、夕飯をご一緒する事もしばしば。
「そういえば、先生が紹介して下さった家庭教師、新学期からも続ける事になりました。お母様の万里さんから英会話のレッスンも受けさせて頂く事になりました。ありがとうございます」
先生はビックリして
「万里さんが? 珍しいわね〜 つくしちゃんの人徳かな~」
嬉しそうに呟く。
嬉しい言葉をもらいニマニマした私を見て、先生もニッコリ微笑んでくれた。
何かに逃げるように、追われるように来た京都。
素敵な出会いが沢山あって、あたしって幸せもんだなぁ~とつくづく思う。
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