スタートライン 前編
物事には何でも始まりがあるんだよ。そう言ったのは誰だったのだろう?
だったら、この気持ちはどこからが始まり?
幸せそうに微睡む愛しい女を眺めながら、俺は考える。
頬をツンっと指で押す。ムニュっとした感覚が指先に伝わってくる。
白い白い肌‥‥いや、夏だ、プールだ!海だ!で、今は日焼けで真っ赤の肌。
ククッ、お風呂に入る時‥ギャァーギャァー叫んでたよね。
日焼け止め塗ってあげるって言ってるのに、他の人が見てるから嫌なんて言うからだよ。
その癖して
「類、背中にローション塗って~」なんて甘えてくるんだから、始末に負えない。
挙句の果てに
「うーん、気持ちいい~」
なんて、いいながら短パンキャミソールの無防備な姿で寝ちゃうんだからね。
俺の事‥何もしないと舐めてかかってない?
* **
「ひぇー1年も付き合ってるのに?マジマジ」
驚いた顔で聞いてきたのは、同僚のカコだった。
「ねぇねぇ、それってつくし、なんかを隠すためにカモフラージュとかにされてない?」
なんて事を、言い出したのは、凪ちゃんだった。
カコと凪ちゃんに連れられて、スーポーティだけど、ちょっぴりキュートでちょっぴりセクシーに見える、部屋着を買った。も、も、勿論下着もおソロの可愛い奴だ。
どぎまぎするあたしに
「夏だ!旅行だ!2人で愛を語ってこー い」
色々な伝授付きで、発破をかけてくれた。
「ヨッシャ」
そう返事はした。
だけど、だけど……愛を語る?
色っぽい空気?
それって、なになに?美味しいの?状態だ。
なのに目の前の類は、いつもにもましてカッコ良くて……色気だだ漏れ状態だ。
あたし一人だけ、ドキドキしてる。
ビーチでも注目の的で……あっちからもこっちからも視線を集めてる。
まぁ、これはいつものことか‥‥‥
「牧野、そのままじゃ日焼けしちゃうよ。日焼け止め塗ってあげるよ」
長くて綺麗な指が近づいてきて、ヒャッとなって
「は、は、恥ずかしいから、いい、いい」
そう言って、勢いよく海に飛び込んだ。
で……真っ赤なあたしの出来あがり。
後悔先に立たずで、シャワーはヒリヒリで
「ギャァー、痛い痛い」
叫びっぱなし。
「類、ローション塗ってー」
半ベソで頼んでる始末。
色っぽい…何それ状態だ。
ハァッーーーーーーーーなんて思ってたのに、日焼けで火照った身体に冷たいローションは、気持ちよくて……あたしを眠りに誘なう。
いいや、ここで寝たら…本当に本当に色っぽい空気なんてものから、遠去かるーーーーー
なのに
クゥクゥクゥ 瞼がくっついて、あたしはいつものように夢の中。
夢の中でビー玉の瞳の王子様が、あたしの頬をツンツンしてる。なんだかとっても幸せな夢で「うっへへ」笑みが溢れる。
「ふぅ〜〜良く寝たぁー」
目が醒める。隣には……
「お、お、王子様」いやいや類がいて……あまりにも綺麗な横顔を、じぃ~~~っと見つめてしまった。
頬を触ってみた。びっくりするくらいに滑らかな肌にウットリ。
「類、類ー」声を掛けて、起きていないのを確認してから、類の横にピッタリと張り付いたんだ。
フンワリといい香りがする。
クンクンッ類の香りを堪能する。えへへっ……
でもなんだかとっても、変態チック?
ハァッーーー、牧野つくし、今回も虚しく花と散りました。
蛍の光がバックで、聞こえてきそうな勢いだ。
勘違いじゃ無ければ、多分彼氏。でも……未だにキス止まり。
べ、べ、別にエッチがしたいわけじゃない。もうちょっと、こうなんて言うのか?甘いムードがみたいなね。
あたしって魅力無いのかな?
やっぱり付き合ったものの友達にしか見れない。なんて思ってるんじゃんないのかな?だってさぁ、呼び方だって未だに〝牧野〟だよ、〝牧野〟。
一度感じた不安は、ドンドンドンドン溢れ出していく……
ハァッーーーーー


♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
ビー玉の瞳 凪子さま サイトオープンプレゼント♪
だったら、この気持ちはどこからが始まり?
幸せそうに微睡む愛しい女を眺めながら、俺は考える。
頬をツンっと指で押す。ムニュっとした感覚が指先に伝わってくる。
白い白い肌‥‥いや、夏だ、プールだ!海だ!で、今は日焼けで真っ赤の肌。
ククッ、お風呂に入る時‥ギャァーギャァー叫んでたよね。
日焼け止め塗ってあげるって言ってるのに、他の人が見てるから嫌なんて言うからだよ。
その癖して
「類、背中にローション塗って~」なんて甘えてくるんだから、始末に負えない。
挙句の果てに
「うーん、気持ちいい~」
なんて、いいながら短パンキャミソールの無防備な姿で寝ちゃうんだからね。
俺の事‥何もしないと舐めてかかってない?
* **
「ひぇー1年も付き合ってるのに?マジマジ」
驚いた顔で聞いてきたのは、同僚のカコだった。
「ねぇねぇ、それってつくし、なんかを隠すためにカモフラージュとかにされてない?」
なんて事を、言い出したのは、凪ちゃんだった。
カコと凪ちゃんに連れられて、スーポーティだけど、ちょっぴりキュートでちょっぴりセクシーに見える、部屋着を買った。も、も、勿論下着もおソロの可愛い奴だ。
どぎまぎするあたしに
「夏だ!旅行だ!2人で愛を語ってこー い」
色々な伝授付きで、発破をかけてくれた。
「ヨッシャ」
そう返事はした。
だけど、だけど……愛を語る?
色っぽい空気?
それって、なになに?美味しいの?状態だ。
なのに目の前の類は、いつもにもましてカッコ良くて……色気だだ漏れ状態だ。
あたし一人だけ、ドキドキしてる。
ビーチでも注目の的で……あっちからもこっちからも視線を集めてる。
まぁ、これはいつものことか‥‥‥
「牧野、そのままじゃ日焼けしちゃうよ。日焼け止め塗ってあげるよ」
長くて綺麗な指が近づいてきて、ヒャッとなって
「は、は、恥ずかしいから、いい、いい」
そう言って、勢いよく海に飛び込んだ。
で……真っ赤なあたしの出来あがり。
後悔先に立たずで、シャワーはヒリヒリで
「ギャァー、痛い痛い」
叫びっぱなし。
「類、ローション塗ってー」
半ベソで頼んでる始末。
色っぽい…何それ状態だ。
ハァッーーーーーーーーなんて思ってたのに、日焼けで火照った身体に冷たいローションは、気持ちよくて……あたしを眠りに誘なう。
いいや、ここで寝たら…本当に本当に色っぽい空気なんてものから、遠去かるーーーーー
なのに
クゥクゥクゥ 瞼がくっついて、あたしはいつものように夢の中。
夢の中でビー玉の瞳の王子様が、あたしの頬をツンツンしてる。なんだかとっても幸せな夢で「うっへへ」笑みが溢れる。
「ふぅ〜〜良く寝たぁー」
目が醒める。隣には……
「お、お、王子様」いやいや類がいて……あまりにも綺麗な横顔を、じぃ~~~っと見つめてしまった。
頬を触ってみた。びっくりするくらいに滑らかな肌にウットリ。
「類、類ー」声を掛けて、起きていないのを確認してから、類の横にピッタリと張り付いたんだ。
フンワリといい香りがする。
クンクンッ類の香りを堪能する。えへへっ……
でもなんだかとっても、変態チック?
ハァッーーー、牧野つくし、今回も虚しく花と散りました。
蛍の光がバックで、聞こえてきそうな勢いだ。
勘違いじゃ無ければ、多分彼氏。でも……未だにキス止まり。
べ、べ、別にエッチがしたいわけじゃない。もうちょっと、こうなんて言うのか?甘いムードがみたいなね。
あたしって魅力無いのかな?
やっぱり付き合ったものの友達にしか見れない。なんて思ってるんじゃんないのかな?だってさぁ、呼び方だって未だに〝牧野〟だよ、〝牧野〟。
一度感じた不安は、ドンドンドンドン溢れ出していく……
ハァッーーーーー


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