明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

愛してる。後編 類つく

あたしの愛する夫は、ビー玉色の瞳をもった王子様。

初めて見た時から、あなたは、あたしの王子様。
いつでも、あたしを見守ってくれる王子様。
沢山沢山の事を乗り越えて来れたのは、あなたのお陰。

気が付けば、いつも傍にいてくれるあなたに、もう一度恋をしていた。
だけど‥‥もう一歩が踏み込めないで‥‥

心にブレーキがかかったままに時が過ぎていた。

気が付いて、その瞳であたしを見て、
その手であたしに触れて、
その唇で‥‥日毎に気持ちが溢れ出していた。


「俺の気持ち‥」
類に手渡された、チューリップの鉢植えは、真っ白なチューリップ。
白いチューリップの花言葉は 〝失われた愛〟
そうか‥失われちゃったんだ‥‥悲しい気持ちでチューリップを眺める。
こんな凝った振り方しなくてもいいのに‥‥
鼻の奥がツーンとして、渇いた笑いが喉に張り付いて‥涙がツゥッーーーと流れていく。後か後から流れて止まらない。

そんな事はおかまい無しに、温かい部屋の中で‥チュリーップは開花する。
白い花弁が星のように開花する。中には鮮やかなサファイヤブルーが隠れていた。



〝えっ?〟 もう何が何だかわからなくって、えっ?えっ?しか浮かばない。

もしかして? そんな想いで鞄の中の携帯を見れば‥
あははっの電池切れ。慌ててコードにさして、電源を入れる。
夥しい数のメールと、着信履歴。

ピンポーン チャイムが鳴って
「牧野、牧野、いるんでしょ?」
息せき切った、類の声がする。

鏡を見れば、泣き腫らした目と、お世辞にも可愛いと言えない部屋着姿のあたしが居て‥‥

ピンポーン ピンポーン と五月蝿い程にチャイムが鳴り響く。

でも‥こんな顔でこんな姿で類の前に出たくなくって。
エイヤッと、布団を被る。同時に携帯の着信音が鳴り響き‥

「牧野、開けて、いるんだろう」
類にしては珍しい怒声が聞こえる‥‥次にドンドンドンとドアを叩く音がして。
騒音もいい所でしかも止みそうに無くって‥仕方ないから、扉を開けたら‥
類が、ドドッと流れ込んで来た。

「あははっ」
何だか可笑しくなって2人で笑った。

泣き腫らした目と、色気のイの字もない格好で出迎えたのに‥‥
笑いが収まった後に、類の口づけが降って来た。
熱い熱い口づけが‥‥



ダメダメ言う類を見ながら、そんな事を思い出しながら、お願いしてた。

「じゃぁ、俺をその気にさせてみなよ」
なんて、言われて‥あたしの身体は、ドクンッと鼓動を早くなって類に口づけをしていた。

愛され愛する喜びに浸る。
プラスして‥お願いごとも叶ったりして‥思わずニンマリと笑いが出る。

「つくし‥もう一回サービスして」
そう言われて、ダメとか言いながら‥そのまま流されて‥

あははっ‥あの時、類にお願いしてた事は、叶わなかったけど‥
あたしの一番の願いごとが叶っていた。


類、愛してる。愛してる。愛してる。







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