スカートの中 04 類つく
「送信‥‥とっ!」
ふぅっーーー ようやっと終了~!
背伸びをしながら、椅子から立ち上れは、あたしを見つめてる類と目が合う。
「お疲れ」
フワリ優しく微笑まれる。
惹き込まれるぅーーーーーーーーー
ブルンと首を振る。
「あっ、あのさぁ‥あたしこの後グルメ雑誌の取材も入ってるんで出掛けるんだけど」
「ふぅーん。じゃっ、俺も付いて行こうかなっ」
いやぁ、着いて来なくていいでしょ?
「あのさぁ、取材だし‥‥ちょっと遠くまで行くし」
「どうやって行くの?」
「どうやってって、レネちゃんで行くよ」
あっ、レネちゃんって言うのは、あたしの愛車。レネちゃんなんて可愛い名前だけど、オフロードもばっちりの優れもののジープだ。
「車持って来てるの?」
あっ、と思ったのも後の祭りで、懇々とお説教が始まる。
途中から面倒になったから別の事を考えてたけどね。
勿論、真剣に頷きながらね。
っん? 誰? 類に向ってなんて事をなんて言っるのは?
いいの、いいの。だってね、ネチネチ五月蝿いんだよ。
「ちゃんと聞いてる?」
「はいっ。聞いてます」
「じゃぁ、復唱してみて」
ほらっ、復唱ときたよ。ったく、冗談じゃない。
「ゴメン、復唱の意味がわかんない」
「もう一度繰り返す事」
「あははっ、流石にそっちの意味は解るよ。これでもあたし特待生だったしさぁー」
「だったら、復唱して」
ゴクリッ
ま、ま、マズイ。 結構怒ってる。
えぇい奥の手だ。下を俯き、目をギュゥゥッーと閉じる。
ヨシッ!
ウルウルと類を見上げる。
「だめ。騙されない」
チーン 速攻で返事が戻って来る。
ははっ‥怖っ でもここで、怯んじゃぁ女が廃る。
瞬きしなきゃ、ほらっウルッと涙が流れてく。
「つくし‥」
うぷぷっ ホ~ラッ 騙され~たっ♪
「目薬貸そうか?」
「ひゃっ」
あっという間に抱きしめられる。
フゥッーーと、首筋に息をかけながら、スカートをたくし上げようと‥
「ダメェーー、そ、そ、それ以上したら、き、き、嫌いになるよ」
手の動きが止まり、
「じゃぁ、今は好きって事?ねぇねぇ」
打って変わって、ご機嫌に聞いてくる
「‥そんな消去法ズルイよ‥‥」
「じゃぁ、それはいいや。代わりにチュッて、して。そうしたら許してあげる」
チュッって、してって、チュッて、してって‥
「早くぅーーー」
目の前に、整った形の唇が差し出される。
綺麗だなぁーこの唇。あまりの綺麗な形に見惚れて、指先で触れていた。
類の瞳が、妖しく妖しく光る。
吸い込まれる。この瞳に‥‥‥
その瞬間
ピンポーン ピンポーン ピンポーン
チャイムが鳴り響く。
天の助け!とばかりに慌てて玄関に向う。
「チッ」
あたしの背中で、類の舌打ちの音が聞こえてくる。
ふぅっーー 危なかった。危うく騙される所だった。
ふぅっ、クワバラ、クワバラ
足取り軽く玄関に向いながら‥
っん?ちょっと待て。セキュリティー厳重なこのマンション。一体誰?
ピンポーン、ピンポーンが、ドンドンドンに変わった。
「キャッ」
後ろを見れば、類が立っていて
「どうせ、母さん達でしょ」
あぁ、そうか。
えっ?
あぁ、そうかじゃないぃーー
ご協力お願い致します♪


♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
- 関連記事