バカ言ってるんじゃない 25 司つく
なんだか知らないが、この3人にかかると俺は全くもって形無しだ。
3人の入っていった部屋を開ければ‥‥
「っん?」
ズラリと並んだ、人、人、人。
「お待ち申し上げておりました」
そんな声と共に、牧野は奥の部屋に連れて行かれ、
「司様、恐れ入りますがシャワーをお願い致します」
考える暇も無く、シャワーを浴び、タキシードを着ていた。
ガチャッ 扉が開く。
「あっ‥‥」
ウェディングドレスを着た牧野が目の前にいる
「牧野、お前どうした?」
「あんたが来るから」
プクゥーーと膨れて、そんな事を言う。
「どういう事だ?お前が会いたいってメール寄越したんだろう?」
「そ、そ、そんなの、だ、だ、出すワケないでしょ」
「「えっ」」
2人で顔を見合わせて、全てを理解する。
「「百瀬社長!」」
うふふっと、微笑みながら
「だから絶対来るって言ったでしょ」
「えっ?それって騙されたってことですか?」
「あらっ人聞きが悪いわ。ねぇ工さん」
「ねぇ、結花さん」
「第一会いたいってちょっと書かれたくらいで、会社にも連絡しないで、そのままジェットに乗るなんてあり得ないでしょ?」
「えっ?会社に連絡してない?」
いやいや、そこに反応すんなそこに
「道明寺!」
ほらっ、始まった。
「社会人として、あんたはどう考えてるの?」
「つくしちゃん、ストップ、ストップ」
「あっ、はい。すみません」
結花さんナイス‥‥って元々の原因は、百瀬夫婦だ。
だけど‥今だけはナイスだ。ナイス百瀬だ。
ナイス百瀬に連れられて、南国のウェデングチャペル
バシャバシャと写真を撮られてる。
「つくしちゃん、顔、引き攣ってる。ちゃんと笑って笑って、道明寺君も笑って笑って」
「ちゃんとした笑顔にならないと終わらないよ」
発破をかけられて
「道明寺、ちゃんとしてよね」
「ちゃんとしろは、牧野だろうよ」
ギャーギャーキーキー騒いでる内に、
「おっ、いいですねー」
「今度は、ゆっくり微笑んで」
バシャバシャ 写真を撮られ撮影が終わった。
~~~~~
清々しい朝だった。
「つくしちゃん、賭けしない?」
「はいっ?」
「今日、道明寺君が来るか、どうかの賭け?」
「えぇー来ませんよぉーなんで、来るんですか?」
「うふふっ、今日絶対に来るわよ絶対」
「絶対来ませんって」
そんな会話の後に、あたしが勝ったらメープル東京での向こう一年間のお泊まりフリーパス。なんとディナー付き。
あたしが負けたら、ここ南国メープルのイメージモデル。
乗らない手はない。だって、来る筈ないもの。
なのに‥バカバカ、バカ道明寺‥なんで来るの?
バカバカバカ‥‥
でも、嬉しくって
だから、どうしていいか解らなくって‥‥
憎まれ口ばかり叩いてしまう。
あっ、あたし‥‥もしかして‥恋してる?
気づいてしまって
思わず顔が赤くなって、道明寺の手が伸びて来て顔がもっともっと赤くなちゃった。
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