スカートの中 07 類つく
冷たい水が、あたしの喉元を通り過ぎていく。
類の手があたしのシャツの裾を捲り上げ、ゆっくりとあたしの太腿を撫で上げる。
ゆっくりとゆっくりと‥
「って、ストップ、ストップ、ストップ‥」
「っん?なんで?」
「な、な、な、なんでって‥なんでも」
「5分以内に50文字以上、100文字以下で理由を述べて」
っん?50文字以上100文字以下?
っん?っん?‥‥
考えてる間に魔の手は伸びる。ゆっくりとじっくりと
「ちょっ、ちょっ、ちょっと」
「きちんと理由を告げたら止めてあげるよ」
「あっ、あっ、そうそう。せ、せ、生理。生理」
「っん?それは、もう先週で終わりでしょ?」
「‥‥‥コホッ、コホッ。ケホンッ‥か、か、風邪かなぁ~?」
「ちょっとした風邪なら2人で汗かけば治るから大丈夫」
そんなもん? うん、そう言えば風邪の惹き始めの時って、汗かくと治ったりするもんね。ふーんそうなんだ。
って、そうじゃない。そうじゃない。
「うんと、うんと、あのね、あのね‥‥」
「50文字に中々ならないね」
美しい顔があたしの目の前に近づいて来て、
ペロンッ 唇を一舐めする。
「タイムアウトー 終了ね」
魔性の瞳に捉えられて、
ドキンッ
ゾクッ
フワリッ
とあたしの身体は、反応する。
「イヤ、だめだって‥‥ねぇ‥」
「っん?つくしの身体は嫌がってないみたいだよ」
そう言いながら、胸を弄られる。
堪えていた声が出る。
「ねっ」
嬉しそうに微笑まれて、気が付けばいつものように類のペースで事は進められていく。
丹念に入念にあたしの弱い所を責めていく。自分の身体の筈なのに、自分のものじゃないように身体が飛び跳ね、何度も何度も絶頂を迎える。
迎えた朝は‥
「き、き、黄色い‥」
太陽が黄色く見える。
色艶良く微笑む類と、太陽が黄色く見えるあたし。
恐るべしエロ魔王。
チラリと見れば
「したりない?」
嬉しそうに聞いて来る。
イヤイヤイヤダメダメ。
「もう満腹です」
「うーん、残念。でもまぁ、まだいっぱい時間あるしね」
怖い事を言い残し、一旦部屋を出てトレイを抱えて戻って来る。
「あ~~ん」
フォークで刺した色とりどりの果物をあたしの口許に運んでくる。
流石、金持ち‥どの果物も美味しくて……
「うん。お利口お利口」
類の与えるものは、全てにおいて甘美であたしの身体を蕩かせる。
ブルンッと首を振り
「類、もう止めようよ?」
「っん?何を?」
「だ、だ、だから‥このなんていうの‥ふ、ふ、不適切な関係」
「あぁ、セフレ関係?」
コクンコクンとあたしは頷く。
「ダメ。止めないよ。あっ、それとも俺の事好きになった?付き合いたいって事?」
なんでそうなる?
「いやぁー‥‥そうじゃなくて‥もうそろそろ」
類の瞳があたしを見つめ‥見つめ‥
ポロリと涙を零す。
「俺の身体を傷物にして、俺を捨てるの?」
「そ、そんなつもりじゃないよ……」
類の瞳があたしを見つめる
「じゃあ、どういうつもり?捨てるんでしょ?」
美しい瞳があたしを真っ直ぐに見つめる。あたしは、この瞳に、すこぶる弱い。本当に弱い。
「ごめんなさい……撤回、撤回、撤回します」
「捨てない?」
コクンと頷けば、涙はどこえやら……ニコッと微笑んで
「じゃあ、じゃあさぁ、この勢いで恋人同士になっちゃおうか?」
「な、な、ならないよ」
「チッ」
チッじゃないっつーの
ポチッとお願いします♪

♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
- 関連記事