スカートの中 15 類つく
何時からだろう?一緒に眠るようになったのは
幾度も幾度もキスを交わした後だったから__
あの時もこの怪我には、大活躍して貰ったなぁーなんて思いながらつくしに手を伸ばす。
たまたまお笑い番組の見過ぎで深夜迄起きるのが続いて、偏頭痛がしてただけなのに…….俺に都合の良いように解釈してくれて
極めつけは、加代が溜め息を吐きながら
「寝ている間に何かがあったらと思うと……心配で、心配で夜も寝れません」
クククッ,加代は一度寝たら余程の事じゃない限り起きないって話だよね
つくしの顔をチラッと覗いて
「つくし様がお側にいて下さったら……心配ではないんですが……ご無理でいらっしゃいますよね?」
ヨォヨォヨォヨヨヨッとでも効果音が聞こえてきそうな感じで頭を抱え俯く。
俺? 俺は後ろで控えていた秘書の田村と共に笑いを堪えるのに一生懸命だった。
「あっ、あっ、あっ、あの……」
つくしが一言発したら
「宜しいんでございますか?__うぅっ流石つくし様でございます。うぅっ、類様の事をどうぞどうぞ宜しくお願い致します」
畳み掛けるように、つくしに了解させていた
「大変,大変有り難うございます。もうつくし様様でございます。そうでございますよね田村さん」
一生懸命、笑いを噛み殺していた田村は、眦に涙をためて
「左様でございます。私、田村のそして加代さんの心痛がつくし様のお陰で一つ減りました」
二人揃って拍手なんてしちゃってる。
加代が助演女優賞。田村が助演男優賞。ってとこだね。
頼られたら断れないつくしは、その日から俺の部屋で眠るようになった。
勿論最初は、二つのベッドでね
帰国した両親が…...
若い男女が同室だなんて破廉恥な事を!
お預かりしてる大切なお嬢さんを!
なんて、まるで古典芸を見ている様な流れで怒り出した。
母さんが、田村と加代に向き直り
「あなた方2人が付いていてどういう事なの?事と場合によっては、残念だけどあなた方お二人には辞めて頂かないと__」
凄い剣幕で怒り出す。
田村と加代は、下を向いて一生懸命笑いを堪えてる。
つくしは、あのそのしながら
「梨々香さん……あの、あの、違うんです。田村さんも加代さんも全く悪くなくって……あの、あの」
母さんがフッと笑いそうになったのを堪えながら、つくしを振り返る
「では、つくしちゃんが田村や加代に絆されたとか何とかじゃなくて、あくまでも合意の上と言う事かしら?」
「__あっ、はい。そうです」
母さんの剣幕に戦いて返事をしてる。
母さんは、一つ頷いてから
「類君、男としてしっかり責任をとらなきゃね。亨さんもそう思うでしょ?」
父さんの方を振り向いて確認している。
「勿論だよ。牧野さんからお預かりしている大切なお嬢さんなんだからね」
父さんが〝コホンッ〟と大きな咳払いを一つしてから
「類は、つくしちゃんとのこれからをどう考えているんだ?」
なんて聞いて来る。
勿論、好きで大事に思ってるって伝えたさ。
で
クククッ 婚約をしなさいと相成ったと言うワケさ。
「つくしちゃんもいいよね?」
父さんがつくしに念を押した。
つくしは、困った顔をしながらもコクンと一つ頷いたんだ。
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