月夜の人魚姫 48 総つく
連続して4度目に果てた後……
「つくし、本当にちょっと待て」
ぷぅっーーと口を尖らせて
「淫乱女好きって言ったじゃん」
「あぁ,言った。でもな、今日は話が先決だ」
「えぇー先に手を出したの総だよ」
なんて言い合いになって__それがあんまりにも可愛くて
「お前、今日の事忘れんなよ」
そう言いながら、もう1Rトライして5度果てた。
小悪魔?いいや悪魔は、ニッコリと笑って
「精根尽き果てた?」
そう聞いてきやがった。
悪魔を、いいや俺の人魚を抱きしめて
「責任とってくれ」
そう言った。
つくしの目が大きく身開いて
「えっ?誰が誰の責任取るの?」
なんて聞きやがる
「お前が、俺のだ」
当たり前だとばかりに答えれば……
慌てて首を振り
「ダメ,ダメ、ダメ」
なんて言い出しやがった。
「__なんでダメダ?」
と問えば
「あ、あ、あたし、こ、こ、子持ち」
頓珍漢な事を言い返して来る。
「問題ないだろうよ」
プルプルと首を振って
「西門さんの子供もう産んであげれないし」
俺の子供?俺の子供なら蒼がもう居んだろうよ
焦ると……西門さん呼びかよ ったく
「蒼がいんだろよ」
目をパチクリとしばたいて
「な、な、なんで?」
プッ……この期に及んでなんではないだろうよ?
「莢さんから連絡入ったぞ……」
「えっ?えっ?えぇーーーーーーーー」
「お返しだってさ」
「えっ?でも、でも…..」
「邸にいま、豪さんも居んだわ。で、もってつくしの家の父ちゃん母ちゃんも居んだわ」
「えっ?」
「雪さんが、お袋に全部ゲロッた」
「えっ,でも__蒼、その3人の事は何にも言ってなかったよ」
「あぁ、茶の稽古の後に着いたからな。喜んで7名様で出掛けて行ったよ。総ちゃん__ククッ パパ、ごゆっくりだってよ」
「えっ?なんで?」
「あんっ?蒼がお茶の人になりたいって言うから、俺の子供になったら、お茶の人になれるって言ったら、うんなる。だってよ」
つくしの目がパチクリと動く。
「でも、でも、あたしじゃ反対されるよ」
「お袋達には、散々バカだって言われた結婚を2回もしたのは、どこにでも誰にも文句を言わせねぇためだ」
「えっ?」
「結果的に、説明不足で回り道にしちまったけどな__しかも、そんなん無くてもいまのお前に反対する奴はどこにも居ないだろうよ」
「__それは、倉科未悠だから?」
どこか不安げな顔しながらそう聞く。
「あぁ、そうだな」
「__だよね」
「あぁ、でも勘違いすんな。倉科の家だからじゃねぇよ。シレーヌのやり手副社長だからだよ」
「えっ?」
「まぁ、そういうワケだ」
つくしの肩を抱く。
「あたし……前の牧野つくしとは違うよ」
俯き加減に口にする
「そうか?じゃぁ俺同じ女で何度も楽しめるって事だな」
「総ってバカだね…..」
「だったら、責任とってくれ」
「だから、何の責任?」
「5度も俺の純情弄ばれた責任」
ニヤリと笑えば___
「でも、さっきも言ったように、あたしもう子供は産めないの__」
「あっ、悪りぃ、俺もパイプカットしたんだわ」
大きな瞳が更に大きく開かれる
「な、な、なんで?」
「まぁ、色々とだ」
お前が出て行って、見つからないと解った時__
俺は全てを捨てたんだ。
あっ、姑息な俺は、いつお前が戻って来てもいいように冷凍精子だけは、保存してあったんだけどな。
「バカじゃないの?」
「蒼が居るからいいだろうよ」
「蒼が居なかったらどうしてたの?」
「つくしが居りゃ、そんでいいからな」
「あたしが子供欲しいって言ったらどうしてたの?」
おっ、そう来たか
ったく、面倒な奴だよな
「冷凍保存してた」
「じゃぁ、やっぱり総は子供作れるじゃん」
「あっ、嫌、処分するように連絡済みだ」
「えっ?」
「だから__責任とってくれ」
俺は、つくしに頭を下げた。
つくしがフワリと俺を抱き締めて
「バカ,バカ、バカ、あんた大バカだよ」
「大バカもんにした責任とってくれ」
つくしの顔が泣き笑いに変わって
「仕方ないなぁ……」
そう呟いた。
人生最高の幸せが訪れる。
あと2回! 明日も更新になります


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