はじまちゃった 前編 類つく はじめてみよう番外編
でも、でも、でも___うんと策士だ。
「つくしーーーつくしーーー大変、大変!」
ホラッ、
また何か叫んでる。今度は、一体どうしたの?
氏原さんが怖ず怖ずと
「牧野さん、牧野さん、あのぉ花沢社長のお守り……あっ、いえ、お手伝いをお願い致します」
「あははっ……」
あたしは、顔を引き攣らせて返事する。
もぉ、ったく。仕事が出来やしないっつーの。
「花沢社長、どうされましたか?」
「見て見て 今度はモデルさんみたいだよ。匠やるよねぇー」
嬉しそうに出して来たのは、匠のスクープ記事
って......類、それリークしたの類でしょ?
昨日、匠からラインが届いてたよ。
〝またまた類さんに嵌められたー! 俺、戦線離脱しますって十回くらい申告したんですけどねー〟
って。
匠から聞いてるよぉーなんて言ったら__眉間にピクピクと皺が寄ってあとが大変な事になるだろうから言わないけどね。
「あっ、つくし、誰もいない時は、類って呼ばなきゃ」
はーいー?
誰も居ないって、氏原さんが居るでしょうが__
ホラッ、氏原さん後ろ頭掻き出しちゃったよ。
「花沢社長、そろそろ次の準備に取りかかって頂かないと__」
「うーーんーーやる気でないんだよねぇー」
「否、仕事ですからやる気が出る出ないじゃなくてですね……」
うーーん なんて言いながら、椅子をクルクル回してる。
突然 あっ!って顔して目を輝かせる。
「あのさぁ、次の案件決まったらご褒美くれる?」
「はいぃ?ご褒美?ご褒美って何ですか?」
突っ込むあたしに、ツカツカと氏原さんが後ろからやってきて
「牧野さん、ここは、はいとご承知下さい。でないとお時間の方が……」
時計を見れば__悠長に会話してる時間じゃなくて
「ねぇ、つくし。いい?いい?」
類の瞳と、氏原さんの瞳に負けてしまって
「了解致しました」
なぁんて答えてた。
類の瞳がキリリっと輝いて、顔までキリッとなって…..一瞬、あんたパタリロ?なんて事が頭に浮かんだくらい、超絶イケメン社長に早変わりしてた。
いやいや、ボォーッとしてても、超絶イケメンはイケメンなんだけどね。
本気モードの類のイケメンぶりは、普段類を見慣れてる筈のあたしも、ぽややんってなっちゃう。
って、お願いだから
いつもでしょ?なんて突っ込まないでね。
2時間後__本気モードの類は、難攻不落の案件をなんともまぁ、花沢に都合のよいように纏め上げ、調印してた。
で、で、で___
「氏原、この条件なら明日休みでOKだよね?」
「勿論でございます。ごゆるりとお過ごし下さいませ」
そんな怖い会話がされて__氏原さんは去って行った。
キラリンッ 類の真っ白い歯が電気の光に反射した。
うわっ、ま、ま、眩しい____
で、で、で____
恋人繋ぎで車に乗って、あははっハロウィン用の仮装を買いに来ている。
うぎゅっ? ハギュっ? ムギュギュ
えぇーー それ? えぇーーこれ?
「俺のご褒美だから。ホラッ約束したしね♪」
♪を浮かばせながらニコッと笑う。
あははっ___笑うしかないっつーの。
で、で、で____
「ねぇ、コレッて?」
「うんっ、女王様だって」
超絶ミニのボンテージ????
ひゃぁっーーーーー
「こ、こ、これは?」
「巫女さんだって」
スケスケになってる巫女さん着物。
いやぁーコレは神様を冒涜してるでしょ
「こ、こ、これは?」
「ラムちゃん」
だっちゃぁー って
いやいや あり得ない
「あらっ」
なんだか普通に見えちゃった 黒猫ちゃん
セパレートのワンピースに。ネコ耳ちゃん
で、で、で____
いやぁーん
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