ツーリング物語 asuhana家バージョン
教育上問題があると思われるセリフや表現がございます。
周囲にお子様がいないことをご確認の上、お読みください。
今日は牧野とふたりでツーリング。
やっと暑い時期も終わり、寒くなるまでの期間は絶好のツーリングシーズン。
多摩川沿いから川崎へ抜けて246を南へ進む。戸塚からは国道1号をひたすら走って湘南へ。
いつもなら江の島へ行くところを今回は片瀬漁港から江の島を眺めた。
濃い緑が江の島をいつもよりも神聖な場所に感じさせる。
バイクを降りて江の島を眺めながらオレは牧野をそっと抱き寄せた。
牧野は上目使いでオレを見る。
その表情が堪らず唇を重ねる。
どれくらいの間ふたりの影がひとつに重なっていただろうか。
クスクス
ヒソヒソ
ジロッ
「なんだてめぇらはっ!ジロジロ見てねぇで帰って宿題しろっ!」
思春期に入りかけた小学校高学年と思われる数名の男子がオレと牧野のラブシーンを眺めていたことにも気づかなかった。
「なんだよ、こんなとこでオッサンとオバチャンがイチャイチャしちゃってさ!行こうぜパンダ!」
このクソガキどもめ、親の顔を見てみてぇよ。どんな教育してんだ。
この景色を見てみろ、キスどころかこの場で牧野を押し倒しても足りないくらいだ。
いいムードをブチ壊しやがって。
旅にちょっとしたアクシデントはつきものだ。
「もう、恥ずかしいから早くいこ、なんか喉乾いちゃった」
そうかそうか。いいぜ、近くに海を眺めながら休憩できる雰囲気のいいカフェにでも行こうぜ。
「あ、コンビニが見える!あそこで休憩しようよ!」
牧野…オマエはオレをセ〇ンイレ〇ンでいい気分にさせるつもりか?
断固反対するつもりが、牧野はオレに跨り発射…いや違う、牧野の単車はオレを置いて発車した。
いつも思うが、オマエはオレを待つということを知らねぇのか?
牧野に遅れること数分、いい気分にさせてくれるコンビニに到着すると、ミネラルウォーターを持つ牧野がオンナの店員とニコニコしながら喋っている。
トニセンだのカミセンだの意味不明な言語が飛び交う中、オレは牧野に近づいた。
「知り合いか?」
「え、違うよ」
ネームプレートを見ると「アルバイト 花咲明日香」と書いてある。
なんだかやけにエロそうなオンナだな。
相当旦那にイカせてもらってんだろうな。
肌がテカテカしてやがる。
「飲み物の他になにかいるものある?お菓子とかおにぎりとか」
そんなものはいらねぇよ。
オレはすぐにでもオマエのアレコレを飲み干す…いや…なんでもねぇ。
「ありがとうございましたっ♪」
とご機嫌でオレ達を見送るエロ店員に軽く手を上げ店を出た。
「ああ気持ちいいー!、美しい海を見ながら飲む水はおいしいねっ!」
牧野…結局腹に入れるもんが一番いいってことだな?
オレもペットボトルのキャップを取って、海を眺めながら水を飲んでみる。
確かに美味い。
こんな気分になれるのは愛する牧野と一緒にいるからだな。
ドドドドドドドドドドドド
駐車場でしばしの休息をとっていたオレ達に向かって、1台のハーレーが近づいてきた。
やっぱオレも大型取りてぇな。
でも牧野が嫌がるだろうな、オレのはデカイし。(?)
ハーレーはオレ達の前方で停車しエンジンを切った。
よく見るとタンデム(※注1)しているようで、ハンドルを握っていたのはモデル顔負けのスタイルで髪の長いオンナだった。
オンナが運転か。珍しいな。
ん?でもちょっと待て、どこかで見たことがあるような…気のせいか?
そう思って見ていると、後部座席から小さな物体がピョコっと飛び出した。
ん?なんだあれは?
「ねえ…道明寺…あれって…」
「なんだよ」
「あの人たち…」
「おや、奇遇だねぇ、道明寺君に牧野さん」
キムタクwwww (※注2)
***
この夫婦、いつ出くわしても謎だらけだ。
なぜこんなハゲかけた小太りのおっさんに、モデル体型の若い姉ちゃんが嫁に来るんだ?
嫁のほうがおっさんにベッタリなのも謎だ。
遺産目当てだろ?じゃなきゃ説明がつかねぇ。
もしかして…おっさん絶倫なのか…?
買い物を済ませたおっさん夫婦は、オレ達に挨拶すると足早に単車に乗って走り去った。
おっさん、今どこに手を置いてた?
右手。あれ、絶対胸揉んでたよな?
腰や尻も触ってたぞ?
夫婦だかなんだか知らないが、あれは危険運転にならねぇのかよ。
教習所時代オレにはしつこいくらい口出ししてきたくせに、自分は嫁のあちこち触りながらタンデムかよ?
しかもオレが免許取って1年未満(※注3)なのを知っててわざとタンデムしているんじゃねぇかとさえ思える。
忘れよう…。
あんなおかしな夫婦のことは忘れて今夜牧野とどう楽しむかだけ考えるんだ!
「まき…っ!」
ど、どういうことだ!
牧野は半分飛び出してるんじゃねぇかと思うくらい大きな目でオレを睨んでいる!しかも可愛い口から飛び出した言葉が
「何よ、いやらしい目つきで舐めるように見ちゃって」
なんだと?!オレがか??誰をだ???
も…もしやこれは…
「ち、違う牧野!オレはただ」
「ただ何?!」
「き、木村が…」
「木村教官の奥さんが何よ」
ちょっと待て、木村とは行ったが嫁についてはなにも…
「いいよね💢出るとこ出てて縊れてる上に美人だもんね、木村教官の奥さん」
「ち、違うんだ!」
「悪かったねっ!ズンドーの貧乳でっ!!」
「オ、オレは何も言ってないっ!」
ヤバイ、これは完全に勘違い&誤解してるぞ!
なんでこうなるんだ!!
この後はオーシャンビューのホテルで海を見ながら牧野の身体の隅々まで堪能する予定なんだぞ?
このままじゃ、ホテルに連れて行くことすら怪しくなってきてる!
「ち、違う。話を聞けよ、牧野」
「ああっ??」
相変わらず飛び出しそうな目でオレを睨みつける牧野の両肩を掴み、これでもかというくらい優しく抱きしめた。
「オレが愛してるのはオマエだけだよ」
「ウソばっか…木村教官の奥さん見てデレデレしてたくせに」
「オマエも見ただろ?あのセクハラ野郎。タンデムできないオレ達に見せつけるようにわざとあんなことしてたんだぜ?」
耳にフッと息を吹きかけるように囁く。
オマエがこれに弱いのはオレしか知らない。
ほらみろ、目がトロンとしてきたじゃねぇか…。
こうなればもうこっちのモンだ。
顎を持ち上げてウットリをオレを見る牧野の唇を奪う…いや、奪おうと…
クスクス
ヒソヒソ
「おいパンダ、見てみろよ、さっきのオッサンとオバチャン、今度はオマエの母ちゃんの働いてる店の前でイチャイチャしてるぜーっ」
…
……
………
「この…クソガキっ!!!さっさと家に帰ってクソして寝ろっ!!!」
注1…二人乗りのこと
注2…当サイトではお馴染み教習所の教官「木村タクヤ氏」
注3…自動二輪は免許取得後1年間二人乗りは禁止
asuhana様
遅くなりましたが、1周年おめでとうございます。
突貫でしたので、こんなアホ話しか書けませんでしたが受け取って頂ければ嬉しいです。
思えば私が「ずっとずっと」の薫に耐えきれず、コメントを送ったのがきっかけだったでしょうか?
どうなんだろう?と思いつつもお贈りしたイラストを喜んでいただいて、紹介してくださったことで交流が始まりましたよね。
なんだか何年も前のことのように思えます。
あの頃はまさかお話を献上するとは思っていませんでした(しかもこんなの)
しばらく休憩されるということですが、必ず戻ってきてください。
戻ってこなければ某S香さんに依頼していろいろ用意します…(・∀・)ニヤ
お読みいただきましたasuhanaファンの皆様
美しき明日花ワールドをこんなお話で汚してしまってすみません。
本来ならもっと爆笑モノを投下したかったのですが、現在コメディ脳が休息中でしてこれが限界です。
「バカだねー」くらいでスルーしていただければ幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
Beautiful days やこ
*****
海老鯛しちゃいました。ぐふふっ
このシリーズ好きなんです♪
ありがとうございますぅ
大笑いさせていただきました♪
↓ランキングのご協力よろしくお願い致します♥


♥ありがとうございます。とっても嬉しいです♥
- 関連記事
-
- 大嫌い!司ver byロキさま
- ツーリング物語 asuhana家バージョン