baroque 08R
莟は少しずつ花開き
pleasure
大きく美しく
pleasure
花を開かせる
刹那____
つくしの動きが、思考が、全てが止まる……
「ホント、悪かったな。痛かったろ?まさかな俺じゃなくてお前を叩くなんて思いもしなかった。マジごめんな」
総二郎の言葉でゆっくりとゆっくりと全ての感覚がつくしの元に戻って来る。
「あっ、大丈夫、大丈夫。ほらっ、あたし面の皮厚いから大丈夫だよ。気にしないで。あっ、もうこんな時間だった。あたし帰るね」
まるで美しい指先から逃れるかの様に、口早にそう告げながら立ち上がり去って行く。
「あいつ__頬に指が触れたくらいで真っ赤になるなんて、すげぇ初心でやんの」
総二郎の頬が柔らかく微笑みながらつくしの後ろ姿を見送った。
コツン、パタパタパタッ
カツン、コツン
ドキドキと高鳴る心臓の音を誤摩化すかのようにつくしは、夜道を全速力で走った。マンションの前に着くとつくしは、ゴクリッと唾を飲み込んでいた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ__」
マンションを出た時と同じ様に地下車庫のエレベーターから部屋に戻っていった。お風呂に入って髪を乾かし終えた時、寝室のドアがカチャリッと開く音がした。つくしの心臓は跳ね上がる。
「あれっ、つくし__まだ起きてたの?」
薫が驚いた顔をしながらつくしを見つめている。
「___あっ、うん。なんだか目が覚めちゃって。も、もう一度お風呂に入ってた所。それより、お仕事お疲れさま」
「うん。ただいま」
薫が優しく微笑みながらつくしを抱き締めキスを落とす。つくしの身体が薫を拒むように微かに揺れた。
「うんっ?どうした?嫌だった?」
つくしはブルンと一つ首を振り全てを隠すかの様に薫の背中に腕を回した。
薫の指先がつくしの黒髪を掻き上げながら艶かしく這い回る。優しいキスが深いキスに変わり唇を開かさせていく。舌を絡めとり吸い上げる。角度を変えながら幾度も幾度もキスをする。ツゥーーーっと銀糸が垂れ呼吸が上がる。舌先が耳をなぞりあげ耳を食む。
「ぁあっ」
吐息が漏れるのが合図のようにつくしの身体はフワリと宙に舞いベッドに縫い付けられた。
パジャマのボタンが外され乳房が露になった。掌は優しく胸を揉みしだき、唇は首筋から脇を這いながら乳輪に沿って弧を描く。乳首が固く勃ち上がっていく。触れそうで触れない舌先に、つくしの身体は焦れて行く。
「あぁっ…あぁっ….お願い」
「どうして欲しいか言ってごらん」
「あっ...お願い」
「それだけじゃだめだよ」
「おね…が…舐めて……あっあぁ」
薫は満足気に微笑み固く勃ち上がった乳首を口に含み転がす。時折、歯を立て甘噛みをすればつくしの瞳がとろんと潤み薫を見つめる。ショーツを脱がせながら太腿に指先を這わせる。
指を秘裂に這わせ撫で上げる。蜜でじんわりと湿りだしている淫部に二本の指を挿れればねっとりと指に肉襞が絡み付く。指を動かす度にクチュックチュリッと水音が聞こえる。
唇が全身に這う。足の指一本一本を口に含み愛撫される。
「あぁぁ....だめ....汚い....よ......」
「……綺麗だよ....それにつくしこれ好きだろ」
足指を丁寧に舐られれば、滾々と蜜が溢れ出していく。
「ほらっ、見てごらんこんなに愛液が溢れてるよ」
恥ずかしさで必死に脚を閉じようするのを押さえつけ顔を埋める。ビラビラとした赤い花びらを口に含み舌先で赤く膨れた花芯を扱きながらノックするように突つく。
「は……ぁ、ぁっあぁっん……薫……薫……お願い」
「つくし……可愛い…つくし……何がお願いか言わなきゃ駄目だよ」
「あんっ……はぁっ…ぁあん…挿れて…薫のを…」
薫の熱い塊がつくしの中に入って来る。つくしの肉襞が快楽を逃すまいとするかのにようにすっぽりと性器を飲み込み絡み付く。薫が律動を繰り返す度につくしの肉壁と擦れあい抑えきれない程の快楽を生んでいく。
「つくしの中……すごい熱い……あっ……凄い気持ちがいいよ」
「は……ぁ、ぁっあぁっん……ぁっあぁっん」
つくしの瞳が蠱惑的に揺らめきながら、もっともっととせがむかのように腰を押し付けて来る。
薫の熱い塊が子宮の奥底を深く突き上げる。
激しく腰を打ち付ける音と共にジュブッ ジュブッと卑猥な水音が響く。
「あぁっ……薫、薫、薫———あぁぁ......もぅもぅ...あぁっ」
「つくし……逝くよ」
律動が激しさを増し深く深く打ち付ける。つくしの中に白い閃光が光るのと同時に薫が白濁とした精を放出させる。
ぐったりと横たわったつくしの髪を撫でながら口づけを落とす。
「つくし、愛してるよ」
薫の言葉につくしは眠ったまま応えない。
それでも、愛おしい宝物を愛でるように薫はつくしの全身を愛撫する。離しはしないと心に誓いながら花びらを咲かせる。


ありがとうございます♪
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