イノセント 22 司つく
「牧野様、お荷物をお預かりさせて頂いておりますのでこれからお届けに上がらせて頂いて宜しいでしょうか?」
「あの、宜しければ持って参りますが」
「お夕食の方もご指示頂いておりますので__それにかなりの量をお預かりしておりますので……」
「……あっはい解りました。では宜しくお願い致します」
つくしが部屋に戻り数分後ハンガーラックに掛かった大量の衣服が届けられる。つくしは眉間を抑えながら対処する。
ハウスキーピングの人間も一緒に同行していて__手際よくクロゼットには衣服が、シューズボックスにはパンプスが整然と並べられていく。
一緒に届けられた食事を取りながら全てのものが塗り替えられていく気分になって溜め息を吐いた。
翌日から一週間程、杉下に秘書としての基礎業務を教わる事になった。本来の業務とはかけ離れている印象を持っていた秘書業務だが立川のアシスタント役を長年勤めていたつくしは、すぐに要領を掴んでいく。同時に将来的に今蓄える能力は無駄にならないのではないかと考えを改めていた。
貪欲に仕事を吸収しようとするつくしを眺めながら司は愉快で堪らなかった。
司が選び買い与えた服を着て朝から晩迄自分に付き添っているのだ。
毎晩の様に会食に付き合わせる。帰りの車の中でロヒプロール入りの飲み物を手渡し飲ませる。ロヒプロールは口にした後三十分程から効き始め七時間ほど昏睡状態に陥るのだ。意識のないつくしを幾度も弄ぶ。
持て余した性欲はいつも通りに大迫が用意した女で処理をする。なのに、つくしに対する欲望は収まらないで増すばかりだ。心が急く__早く全てをこの手にしたいと
「大迫、新和の方はどうなってるんだ」
「首尾よく進んでおります」
司の頭の中には、つくしを手に入れる為の幾つかのストーリーが出来上がっている。この手から逃がしはしないように綿密に蜘蛛の糸を張り巡らしている。
お人好しのあの女は必ず自分のものになる__司はその時を思いほくそ笑む。
意識は無いのにも関わらずつくしの身体は司によって少しずつ少しずつ花開いて行く。
このまま最後まで手に入れたい欲望に何度も駆られたが……つくしが自らの意思で司に抱かれるのに意味があるのだと自戒する。ならば態々危険を犯さなくともそれまで待てばいい筈なのに……つくしに触れていたい気持ちが勝ってしまうのだ。つくしの姿を見て苛立つ気持ちとは裏腹に唇に指先に触れたいと……求めて求めて求めてしまうのだ。
つくしの裸体を抱きよせながら心が凪いでいくと同時に、つくしの全てを手に入れることを渇望し欲望が肥大していく。
抱き寄せたまま頬に指先を這わせ口づけをする。
秘裂に指を這わせ指を挿れればトロトロと蜜が溢れ出し身体が反リ返り吐息が漏れる。
「もうじき……お前は俺に堕ちて来る。くくくっ」
窓の外には、虎落笛が鳴いている。
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