まめヒメ Buon Natale あきつく

いつものように、賑やかで騒がしい日曜日がやってくる。
いつの間にか毎週日曜日は、俺の家にみんなが集まって来ることになっていて……
今日は、みんなでクリスマスパーティをやる事になっている。
つくしが朝から忙しくしている。

「パパ～　あーのの、かみのけ　むすんでぇ～」ヒメちゃんがやってくる。
類から貰ったお土産のリボンをヒラヒラさせながら。うん？服もお揃いかぁー　類もヒメちゃんの事になるとマメになるなぁーなんて思いながら、ヒメちゃんの髪の毛を結ぶ。
「これね、ルイちゃんにもらったの。かーいいでしょ。」
あーのも類には弱いんだよなぁ～　なんて思いながらヒメちゃんを見る。
「あーのに凄く似合ってるよ。」

「パパ、ありがとう♡　でも、あーの　れおんみたいな、おかおがよかったなぁー」
いやいや、あーの‥…まめ太のお顔だったら、F３もT２も悲しがるぞ。

「あーののお顔、パパは好きだけどなぁー」

「うーーーーん。れおんのおかおしゅごくきれいなんだって。あーのは　かわいいね　しかないもん。」

「あーのは、ママににて凄く美人さんだよ。ほら鏡を見てご覧、大きなお目目、真っ白なお肌、ママそっくりだろ？」
「あーの、ママににてる？　パパあーののおかお、だいすき？うふっ、それならいいかなぁー　パパありがとうーだいすき」
椅子から、ストンっと降りて駆け出して行く可愛いヒメちゃん。


「パパ～」
寝起きなのかな？ちょっぴり寝ぼけ眼のまめ太がやってくる。
「っん？どうした？」
「あんね、あーのがここんとこオレにつめたい。れおんきらいって‥…」

れおん、蝶よ花よ姫ちゃんよのあやのが初めて知ったれおんに負けたって思いなんだよ。ちょっとだけ許してやってくれな。

「っん？もう大丈夫だと思うよ。あーのがれおん嫌いになんかなれないよ。あーのと一番の仲良しはれおんだろ？」
「うん。そうだよね。あーのとオレなかよしだもんね」

「れおんーーー」あーのがれおんを呼んでいる。
れおんは
「パパ、ありがとうー」と言いながら、慌てて部屋を駆け出して行く。
「あーのー」


＊＊＊

ピーンポーン
「あーのーー　会いたかったぁー」
会いたかった？って、昨日も蓮連れて2人で遊びに来てた‥よ、な？

キョロキョロしながらヒメちゃんを探す滋。
桜子と司の嫁が‥…
「滋さん、あやのちゃん怪我しちゃいますから、くれぐれも抱きつかないで下さいよ」
「滋さん、今度抱きついたら、ヒメちゃん争奪戦不戦負にさせて頂きますわよ。」
「わ、わ、解ってるってーー」

くくっいつもの光景が始まる。

悠（はるか）と海（かい）がやってきて
「あきらパパさん。おはようございます。あーのとれおんはどこですか？」

蓮は勝手知ったる何とかで、スタスタと部屋の中に入って行った。
遅れんなとばかりに司が、悠と海の背中を押している。

「「「あーのー　　れおん　」」」　

ヒメちゃんは満面な笑顔で
「はるくん、かーくん、れんくん　いらっしゃい」
なんて言いながらリボンをヒラヒラさせている。

ちびっ子３人、口をあんぐり開けながら，うっとりとヒメちゃんに見とれてる。
くくっ　遺伝子だねぇーーー

明菜ちゃんがやってきて
「あーのしぇんぱい。あっちでおままごとでしゅ」
あーのの手を引っ張っている。
「うん。あきちゃん」

今の所、明菜ちゃんが一歩リードかな？

ピーンポーン

ぞくぞく大集結してくる。

総二郎も類も何故かお袋さんと共に、ちびっこいのを連れてやって来てる。
げっ？　総二郎の所は龍太郎兄さんと優紀ちゃんとこの翔平君って？
優紀ちゃんとこまだ大阪じゃなかったのか？
今日の為に、一足先に翔平君だけ迎えに行ったらしい。
総二郎のお袋さんが

「つくしちゃんの親友の優紀ちゃんの息子の西門翔平4才よ。」

親友を誇示しながら紹介してくる。
ってか、家元夫人‥…俺等みんなそれくらい知ってますが‥…

類の所は誰よそれ？類によく似てるけど‥…
類のお袋さんが　私の一番下の妹の子供なのよって言って紹介してくる
「西園寺　奏（かなで）あやのちゃん達と一緒の4才よ。」

くくっ、嫁さん争奪戦に参戦させるのはこの2人なのかぁーー　
お袋さん達もやるもんだ。


お袋と双子達は、使用人に大きな箱を抱させてやって来た。
「つくしお姉様～　お持ちしましたわぁ」なんて事をいいながら。

つくしがみんなを出迎える　
子供らみんなにサンタ帽を被らせて、何故だか滋はトナカイの着ぐるみに着替えて、パーティが始まる。

　　　 Buon Natale 　




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