明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

君へと続く物語 ~シャンパーニュは永遠に 01~

whitelove.jpg

〜リレーコラボ開催中〜

本編のお話はコチラ♪
White Love 〜君へと続く物語〜


分岐後のお話は、コチラ♪
クッキー   written by 悠香
マシュマロ  written by 四葉
マカロン   written byきぃ
キャンディ  written by koma





「ぁんのシィッー?」

目を擦りながら、トコトコとやってきた幼子にそう聞かれ二人は目を見合わせる。

「ホワイトデーの物語だ」

司がかなとを大事そうに抱き上げながら答える。

「ものががり?」

「あぁ」

「ふぅーーん ぼくもでてくりゅの?」

「あぁ、ずっと続いてるからな。目下出演中だ」

「しゅちゅえん?」

「叶も一緒ってことよ」

つくしの言葉に

「ふーん しょうなんだ」

巻き毛を揺らしながら嬉しそうに叶は笑う。
司は愛する我が子の髪の毛をクシャリと撫でながら目を細め

「明日早いから、トイレしてもう一回寝んねしような」

そう声を掛け、ベッドルームに連れて行く。

つくしは、愛おし気に二人の後ろ姿を見送ったあと、テーブルの上に置かれたプレゼントを見る。
Michelメゾンのシャンパーニュがシャンパンクーラーの中にリボンをかけて置かれている。

そうあの日、司がつくしにプレゼントしてくれたものと同じMichelメゾンのシャンパーニュ

つくしの誕生した年のヴィンテージシャンパーニュ。
ヴィンテージシャンパーニュは、毎年作られるわけではない。
ワインと違い約束事の多いシャンパーニュ。その中で味の均一化を図るため、出来の悪い年は、出来の良い葡萄と合わされてシャンパーニュが作られる。そんな収穫年が書かれていないノンヴィンテージものが大半なのだ。
言い換えれば、ヴィンテージシャンパーニュは、独特な芳香と味わいを持った特別なもの。
つくしの生まれた年は、残念ながら葡萄の出来がよくない年だった。
そんな中で、奇跡と言っていいほどの出来を誇るヴィンテージシャンパーニュと噂されていたのが、Michelメゾンのシャンパーニュだったのだ。

Michelメゾンのシャンパーニュは、同じヴィンティージでも50年100年熟成出来る良質なスタイルの年しか作らないをモットーにしているメゾンだ。
なのになぜ葡萄の出来が良くない年に態々作ったのか?

Michelメゾンのオーナーがこよなく愛する恋人にプロポーズするために作ったものだった。

シャンパーニュ地方の一番陽当たりのいい場所で__特別に手塩にかけて作られた。

50年100年熟成出来る良質なスタイルにするために、一房一房の葡萄の糖度を測り大事に大事に作られた。

瓶内二次発酵の状態のものを見せ

「生涯で最高のシャンパーニュ、一緒に封を開けてくれないか?」

彼女の答えは勿論 Oui !!


Vi et Animo(全身全霊で)と名付けられたシャンパーニュ。

プロポーズ10年目の記念に最初の1本を開けた。
それから、幸せな事がある度に栓を抜く。


Vi et Animo は、どんなに大金を積まれようと彼女の許しが無ければ外には出さない特別のシャンパーニュ。


10年目のホワイトデー___司はつくしにこのシャンパーニュを送った。

Michelメゾンのオーナー夫妻を紹介して貰うために__先ず司がしたのは、暗礁に乗り上げていた大口の契約を決める事だった。
流暢にフランス語を操り、粘って粘って商談を成立させた。西田が舌を巻くほどに見事な話術だった。
事業に対して将来を見据えて話す司の姿は、商談相手のマフタン会長を虜にした。西田の思惑通り全てが友好的に進んだ。

司は、WinWinの関係性となったマフタン会長にニッコリと微笑み

「烏滸がましいのですが__お願いがございます」

Michelメゾンのオーナー夫妻を紹介して欲しいと頼み込んだ。

「新たな取引のためかい?」

訝しがりそう聞いて来るマフタン会長に___
薄らと頬を赤らめて

「好きな女にプロポーズするためです」

きっぱりと答えた。

マフタン会長は、大きな声で笑った後に快くMichelメゾンのオーナー夫妻を紹介してくれた。


メゾンのオーナー夫妻に会わせてもらった司は、滔々とつくしに対する愛を語った。つくしをどれほどに愛しているかを真剣に、そして幸せそうに語る姿にオーナー夫妻は感動して、つくしの生まれ年のヴィンテージシャンパーニュを分けてくれたのだ。

「結婚が決まったら、お祝いにMichelメゾンのシャンパーニュをメープルにハウスワインとして卸す契約をしてあげるわ」

なんて嬉しい言葉を付けて。

嬉しい誤算に__西田は心の中でガッツポーズをとった。



司を褒めると約束した西田が後日つくしに、どれほどに司が素敵で優れた人物かを語ってくれた。つくしがニッコリと司に微笑めば

司は、小鼻を蠢かせながら
「まぁ、なんだ。ははっ任せろだよな」

照れ笑いを浮かべていた。

ちょっと暇が出来る度に

「なぁ、西田__ありゃ、間違いなく俺に惚れなおしたよな」

「それはもう、司様のバリバリお仕事なさる姿につくし様が惚れ直さないわけはございません」

なんて言う台詞を何度も何度も繰り返し言わされる事には辟易したけれど__その後の仕事が捗ると思えばなんのそのだ。


西田は真っ青な空を眺めながら


「__私、西田、何があろうともつくし様の味方でございます。どうぞどうぞ道明寺HDのために人参をぶら下げ続けて下さいませ」

そう誓った。





続きは午前6時~

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
ありがとうございます♪
関連記事
スポンサーサイト



10 Comments

asu  

さとぴょんさま

調教師 西田ww

2017/03/15 (Wed) 21:08 | EDIT | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/03/15 (Wed) 14:37 | EDIT | REPLY |   

asu  

yukikoさま

全然大丈夫よ〜

西田さん__つくし様様でございまするぅ♪

2017/03/14 (Tue) 21:14 | EDIT | REPLY |   

asu  

kachiさま

お疲れさま。
寝かしつけで寝ちゃう。
良くやりました〜。

起きる筈だったのに?
ありゃりゃみたいな。


西田さんとつくしがいないと 司はまわりません。
ハイっ (笑)

2017/03/14 (Tue) 21:08 | EDIT | REPLY |   

asu  

蘭丸さま

私も変わって欲しいぃーー
愛されて愛されて♡


道明寺 花沢 もうこの時点で勝敗ついてたよねぇーーー
花より団子 で__

あっ、牧野つくしってすごいんだよ

生物学者に牧野先生という方がいてその方が名付けたつくしがあるのよぉー
多分__そこから付けてるのかな〜?と推察。



2017/03/14 (Tue) 21:05 | EDIT | REPLY |   

asu  

悠香さま

ありがと〜♪♪

2017/03/14 (Tue) 21:02 | EDIT | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/03/14 (Tue) 12:16 | EDIT | REPLY |   

kachi  

No title

こんばんは〜
なんて時間だぁ
あん。寝かしつけてるはずが寝ちゃってた。。。

お話の更新ありがとうございます♪

おー。シャンパーニュ♡
素敵なエピソード♡

WinWin 出来る男の本気カッコ良いですね♡

そして、西田さん
つくしへのフォローを忘れない辺りこちらもかなり出来る男です(笑)

叶くんへのパパっぷり萌えますわ♡

続きも楽しみにしてまーす♪

2017/03/14 (Tue) 02:42 | EDIT | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/03/14 (Tue) 00:52 | EDIT | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/03/14 (Tue) 00:15 | EDIT | REPLY |   

Add your comment