プリンス・チャーミング 司つく

俺と牧野が結婚した翌日、各紙の見出しは
「　世紀のシンデレラ　」「　玉の輿婚　」
道明寺HD　道明寺司氏、かねてからお付き合いのあった一般女性と結婚
王子様を射止めた牧野つくしさん。　世紀のシンデレラストーリー

ちげぇ　あいつはシンデレラなんかじゃねぇー
第一だ、シンデレラが大口開けて笑うか？　
シンデレラが人を蹴っぱくるか？

第一だ、シンデレラの相手はプリンス・チャーミングだ。
けっ、俺は王子じゃねぇよ。俺は、道明寺司だ。
そしてあいつは　牧野つくし　だ。
あっ、いまは俺のカミさん　道明寺つくしだ。
それ以上でもそれ以下でもなんもねぇ。

ただ一つだけ　あいつは俺のカミサンで　俺の愛する女だ。

知ってんか？
朝起きた時、好きなやつが隣に居る幸せ

知ってんか？
小っこいテーブルで2人で笑いながら、飯を食う幸せ

知ってんか？
俺を俺として見て、愛してくれる奴がいる幸せ


つくしには内緒だが、俺はあいつと一緒になれて
あいつが言う、幸せ探しとやらが上手になったぞ

あいつが嬉しそうに
「ほらほら、茶柱が立ってるよー　ぐふっ幸せ一個みっけ」
そう言って笑う。
知ってんか？　それわざわざタマが茶柱縁起茶ってぇーのを、用意してるみてぇだぞ。
こないだ　こそっり入れ替えてたぞ。


俺も朝から幸せ一個見つけたぞ
お前が嬉しそうに笑ってんのが、俺の幸せだ。
つくしが旨そうに飯を食えば、それが俺の幸せだ。


俺等のダチも、邸の奴らも、今じゃババァも親父も、お前が、シンデレラじゃねぇーって良く知ってんよなぁ。

「シンデレラじゃなくて、美女と野獣ならわかるけどね」
類が肩を震わせながら言ってやがったな。つくしの美女は認めるけどよぉー野獣ってあんだよな？なぁっ？

俺は、世間の奴らに向けて自慢する。俺のカミさんは世界で一番だと。俺のカミさんはシンデレラじゃねぇと。幸せをいっぺぇー貰ってんのは俺なんだ。俺がお前を選んだじゃなくて、お前が俺を選んでくれたんだと。


なぁ、おめぇの欲しいもん俺が全部くれてやる。
だからよぉー　俺よか一日でも、一時間でも、一分でも一秒でもいいから、俺より長く生きてくれ。俺はお前がいねぇこの世の中に、一秒でも居たくねぇんだ。

お前は笑いながら、
「一日でも一時間でも一分でも一秒でもいいから、あたしより長生きして」と返して来る。

なぁ、つくし俺の微々たる願い事くらい、たまには黙って聞いとけよ？　
聞けない、聞いとけ。で喧嘩になって‥…
最後に顔を見合わせ笑い合ってキスをする。


なぁつくし、俺は幸せだぞ　お前だけが欲しくって、お前と一緒になる事を夢見てきたんだかんな。

夢って叶っちまうとつまんねぇぜーっていう奴がいんけどよぉー　そりゃー違うぜ。　夢は叶った時に、でっけぇー希望にでっけー幸せに変わんだよ。


「司、あたしの夢が叶ったよ」
大きな笑顔で、俺の愛して止まねぇ笑顔で、お前が言う。

「司にね、あたしにね、ううんあたし達にね、家族が増えるよ。」

なっ、　夢はでっけー希望に、でっけー幸せに変わんだろ






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＊リクを頂いた、シンデレラの司からバージョンになります♪
シンデレラも併せて、お読み頂くと嬉しいです♥

この先に繋がる、小っこいの　生まれた日のこと
その内お届け出来たらいいなぁーと思ってます♥