好き好き好き 司つく

目の前の男は、いつもあたしを悩ませる。　
今も昔も‥‥　いつもあたしを悩ませる。


彫刻のように美しい顔、美しい肢体‥…
今も昔も、この男の容姿は完璧だ。

だけどだ、だけど‥…今も昔もこの男は、最悪だ。
最悪ったら　最悪だ。

「好きだ　気がおかしくなるほど惚れてる。俺が欲しいのはおまえだけだ」
そんな事を言っていたのに、あいつはあいつは‥…
あたしの手の届かない世界に行った。


4年経ったら迎えに来るって言った。
えぇえぇ待ちました。待ちました。　で、いま何年経った？
10年だよ。10年。ひょっー　10年だよ。
４年が過ぎて、5年が過ぎて、８年、９年
あたしは、あんたを切り捨てた。


なのに、なのに　突然、目の前に現れて

「俺ら、結婚しねー？」じゃねーよ。
あたしは瞬時に答えた
「嫌だ。」
あんたは引き下がらない
「ぁんでだよ。結婚しろ。」

なんでだよ。そのセリフは、あたしのセリフだ。
っざけんじゃない。
４年目に
「まだ迎えにいけねぇ　ちょっと待っててくれ」
そのセリフから６年だよ。６年。音沙汰なしに６年誰が待つんだよ。

「なぁー　俺ら、結婚しよ」
「ムリ、ムリ。」
「お前、もしかしたら男いんのか？」

はぁっーーー　バカかこいつは？　男云々じゃないだろう。

「ちっ、お前が誰を好きだろーとどーでもいいけどよ‥…どうせ俺のもんになんだ。」

ちっ、って何だ？　ちっ、て？
誰が誰のもんだ。あたしはあたしのもんだ。
ってか、あんた頭が可笑しいんじゃないの？
ざっけんじゃ、ない。

なのに、なのに、なんでだろう？　
あたしの目から涙が落ちる‥…ボタボタボタボタ涙が落ちる。

あんたが慌てる姿が目に入る
「泣くな、お願いだから泣くな。長い事待たせて悪かった。俺は今も昔もお前だけだ。お前しか欲しくねぇんだ。だから泣くな。」

「クルクルパーの道明寺」
「あぁ」
「自惚れ野郎の俺様男の道明寺」
「あぁ」
「日本語弱い道明寺」
「あぁ」
「あんたなんてあんたなんて‥・」
「あぁ」

「嫌い嫌い嫌い」
「あぁ」

「でも、でも、あんたが好き。どんなに嫌いになりたくても、やっぱりやっぱりあんたが好き。好き好き好き」
「あぁ」

あたしは素直になる。あんたが好きと素直になる。

「長い事待たせて悪かった。もうなんも心配する事はねぇんだ。お前しかいねぇ、俺はお前しか愛せねぇんだ。」


聖なる夜だからあたしは、あんたをもう一度信じるよ。
今日は、特別な夜だから。あたしはあんたを好きだと素直に言うよ。


May the miracle of Christmas fill your heart with warmth and love.


今宵あなたの元にも奇跡が訪れて、あなたの心にぬくもりと愛が届きますように






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