明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

巡り逢い 12

上ずった声がなおる頃、つくしの胸に

会いたくなかった。
でも、会えてよかった。

そんな思いが広がっていた。

司と再び出会ってしまう事が怖かった。
心が、身体が17歳のあの時に戻ってしまいそうで____


でも、司と再び出会う事によって激しく悲しかった恋が、綺麗な思いに昇華されていくのをつくしは感じた。

17歳の自分は、嘘偽りなく目の前の男を愛していたと。その思いは、キラキラと光り輝いて心を飾る花となった。

そう十年の歳月は、確固たるつくしの軸になるものを作り上げていた。それは、類と二人で過ごした歳月。

つくしは、改めて感じる。
どれだけ深い愛に見守られていたのか、どれだけ幸せを注がれていたのか。

類に会いたいな。仕事中だと言うのにそんな事を考えて……
ふわりっ つくしが微笑んだ。

司は、目の前にいるつくしを何気なさを装いながらもただただ見つめていた。
この女が欲しい。フツフツとそんな思いが湧き上がって来る。

白い肌が、黒い髪が、華奢なその身体が、そして美しい微笑みが___司の欲望を煽った。


なにがなんでも、この女を手に入れる。強い思いに囚われていく。


「本日は、忙しい中ご足労を頂きまして」

そんな言葉と共に仕事が終わる。

「いえっ、こちらこそお時間をとって頂きましてありがとうございます」

つくしは立ち上がり礼を述べた。


送りに出てくれたエフィテヒアの黒田が

「牧野さん、この後のご予定は?」

そう聞いてきた。
何度か会ったことのある黒田の言葉に

「実は、明日はお休みを頂いておりますので、今晩はこの近所にあるホテルに泊まろうかなぁ~と思っています」

つくしは正直に答えていた。

「えっ、それってお一人でですか?」

「あっ、はい。実は花沢で取り扱っているワイン工房が、ここから少し先の所にあるので明日の昼にでも伺いたいなと思ってまして」

「花沢物産で日本ワインですか?」

「えぇ、五年ほど前にフランスのお店で口にしたワインがそこのものでしてね。ご縁があって花沢で取り扱わせて貰ってるんですよ。フルーティーな飲み口なので女性の方にも大人気なんですよ。黒田さんも是非試してみて下さいね」

「はい。是非。あのぉ、牧野さん今晩のご予定は?」

「ホテルで食事でもしようかなと考えてます」

「あのぉ、ご迷惑でなければなんですけど__お夕飯是非ご一緒してもらえませんか?」

「えっ、あっ、はい。黒田さんもこちらにお泊りですか?」

そう聞けば、大きく縦に頷いて。

「はい。実は、今晩こちらで知り合いと会う約束が出来たんで一か八か中々取れないレストランに連絡したら奇跡的に取れて喜んでたら__突然の約束だったから来るのが夜遅くなりそうだって……でも今回逃したら今度はいつ取れるかわからないし、でも一人じゃどうしようと思ってたんです」

ウルウルする瞳に見つめられ

「はい。喜んで。って私で良かったんですか?」

「もちろんです。ありがとうございます。じゃぁ、後ほど連絡させて頂きますね」

手を振りあって二人は別れた。

この時、司と再会したことを、思い出になっていた自分の思いとともに類に伝えれば良かった。

でもつくしは、類のお気に入りのワインと共に顔を見て伝えたかった。類を誰よりも愛していると。

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6 Comments

asu  

さとちゃん

どっちも頑張れ!それ私もなるなる。
なんなら片方引き受けよう(笑)

2017/09/01 (Fri) 20:30 | EDIT | REPLY |   

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2017/08/26 (Sat) 18:15 | EDIT | REPLY |   

asu  

ゆきこちゃん

おはよう(*^^*)

忍び寄る……影
奏でられる不協和音

と言ったところかな?

ムハッ


2017/08/26 (Sat) 08:37 | EDIT | REPLY |   

asu  

ノエちゃん

(゜-゜)(。_。)(゜-゜)(。_。)
類にとっての鬼門。
いい人過ぎるのよ。類!
と叫んでみる(笑)

2017/08/26 (Sat) 08:32 | EDIT | REPLY |   

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2017/08/26 (Sat) 08:22 | EDIT | REPLY |   

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2017/08/26 (Sat) 07:16 | EDIT | REPLY |   

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