明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

無花果 〜過去01〜 類つく

ありがとう企画第四弾




憧れて、憧れて、玩ばれて捨てられるのと……

憧れて、憧れて、恋い焦がれたまま朽ち果てるのと……

どちらが幸せなのだろう?


十一年前の春の夜……16のあたしは恋をした。一瞬で世の中全てがひっくり返る。そんな恋をした。

雑踏の中、彼は大きなポスターに愛おし気にキスをしていた。瞬間……身体に電流が走った。こんな風に愛されたいと身体が震えたんだ。

その時のあたしは、“扇情的” という言葉の意味なんて知らなかったけど、その光景は、とても扇情的にあたしを刺激した。


16にもなれば、自分がどの程度の人間で、どのランクに位置するかは大体わかる。

それまでのあたしは、悪くない人生を送っていた筈だった。さして頑張らなくても通っていた進学校で上の下は維持出来るぐらいの頭は持っていたし、顔もスタイルも人並み以上には恵まれていた。男女関わらずに友達も沢山いた。パパはうだつの上がらないサラリーマンだったけど、あたし達家族を自慢にしてたし、愛してた。

でも……彼を見た瞬間、自分がいかに何も持っていないかを理解した。何にも持たないあたしは、彼の人生の通行人の役しか貰えなくて。それでも堪らなく好きで、少しでも彼の側に近付きたくて、彼が恋い焦がれる相手に近付こうと計画を立てた。

当時のあたしは、周囲には隠していたけれど、写真家 “御堂千暁” の 無花果シリーズの専属モデルをしていた。千暁さんの伝手で彼女に合わせて貰った。

藤堂静さん___美しくて、気高くて、全ての神に愛されている。そんな女性だった。悔しいほどに彼女は、全てを持っていた。


初めて、人を羨ましいと思った。
初めて、自分以外の誰かになりたいと切望した。
そして、初めて人を憎んだ。

でも……彼の愛した人を、嫌いになることなんてできなかった。

あたしの気持ちを知ってか、知らずか解らないけれど……静さんは不思議なほどにあたしを可愛がって、暇さえあれば色んな場所や遊びにへと誘ってくれた。その場には、彼が居ることもあったし、居ないこともあった。

彼のビー玉みたいにキラキラと透き通った美しい瞳に、普段あたしが映ることなんて無かったけれど、静さんがあたしの黒髪を愛おしそうに撫でるたび、彼は射るようにあたしを見た。


撮影帰りのあの日、静さんと彼が二人で会っているところに偶然遭遇した。

「つくしちゃん」
静さんは嬉しそうに、千暁さんといるあたしに声を掛けてきた。彼は心底うんざりした瞳で、あたしを一瞥した。その冷たい眼差しは、何よりも雄弁にお前は邪魔だと語っていた。直ぐにこの場を立ち去りたいと切望した。

なのに

「御堂先生、つくしちゃん、宜しければ、ご一緒しませんこと?」

美しくて華やかな笑顔で、静さんがあたし達を食事のテーブルに誘った。

千暁さんは緩やかに笑って、静さんの誘いを了承した。千暁さんは、あたしの腰に手を添え席に座らさせた。彼の視線があたしを射す。

四人での食事は、あたしにとって拷問のような時間だった。

幸いというのか…テーブルの上では、千暁さんが饒舌に話し、静さんが鈴の音色のような笑い声を立て始終笑っていたので、一見すると和やかに時は過ぎていった。


「つくしちゃんの髪、綺麗ですものね」

そう言われて初めて、酔いが回った千暁さんの指が、いつものようにあたしの髪を弄んでいるのに気がついた。咄嗟に千暁さんの指先を掴めば

「つくしの黒髪は、俺んだから」

そう言いながら、掴んだあたしの指を一本一本解いて、あたしの髪をクルリと一巻きした。

後で思えば___その言葉が、その仕草が、静さんの千暁さんへの恋心に火をともしたのだろう。

あの時彼は、これから起こる全てのことを見越していたのかも知れない。
彼の視線が射すようにあたしを見ていた。居たたまれなくなったあたしは、電話が入ったふりをして立ち上がった。


物事は、全てが最悪に進行する。

戻ってきたあたしを待ち構えていたのは

「つくし、藤堂さんともう少し飲むことにした。花沢さんが帰るって言ってるから、お前送って貰え。あっ、いつものデザート注文しといたから、食ってから送って貰えな」

「類、しっかりとつくしちゃんを送って差し上げてね。つくしちゃんまたね」

二人は、そう言い残して席を立ち上がったのだから。

その時のあたしは、どんな表情をしていたのだろう?

デザートなんて食べずに、今すぐにこの場を立ち去りたかった。なのに、ウェイターが美しく細工されたデザートをあたしの前に置いた。皿がコトリっと置かれた音は、まるで死刑宣告のような響きだった。あたしに出来ることは、身を縮め、黙々と皿に盛られたものを最速で平らげることだった。「ほっぺが蕩けて落ちちゃいそう」そう言って、このお店での最後は、コレと決めていた自分を恨みながら___

彼は、いつものように無言であたしを見ていた。顔を上げなくてもわかるほどの射すような視線。

最後のフィグを口に入れた時__涙がポタリとお皿に落ちた。

泣きたくなんてなかったのに、泣くつもりなんてなかったのに。
怖かった。彼にこれ以上嫌われてしまうと思うと___ただただ怖かった。
愛されなくてもいいから、これ以上嫌われたくなっかった。涙を止めようと思えば思うほど、後から後から涙が溢れて、頬を濡らした。

彼の手が、あたしの腕を乱暴に掴んだ。彼は無言であたしを待たせていた車に乗せた。次の瞬間___唇に痛みを感じた。 “痛いっ” 言葉が洩れたと同時に、彼の舌があたしの口内を弄った。彼の手があたしの髪を乱暴にかき上げながら両頬を持つ。突き飛ばそうとして顔をあげれば、目と目が合った。
彼の中の憎しみと哀しさを見つけてしまったあたしは、彼の全てを受け入れた。

頭の片隅で、初めてのキスはレモンの味がするんだよ。そんなこと言いながらレモンの匂いのするリップを塗っていた友達を思い出した。あたしの初めてのキスは、鉄の味がした。

彼の手が背中のファスナーを器用に下ろし、腕がゆっくりと袖から外されていく。もう片方の手があたしの全身を撫で回し、唇が耳朶を這いながら、耳孔を舌が刺激する。えも言われぬ甘美な何かが、あたしの身体を駆けていく。太腿の内側をゆっくりと這いまわっていた片手が横腹をスッと一撫でしたあと、ショーツの隙間に入っていった。小さな茂みを掻き分けられて、誰も触れたことのない突起を優しく摘む。二本の指はそれだけが単体の生き物のように、器用に突起を摘みあげ、包皮を剥き押し拡げる。彼の指がそこを弄った瞬間____ビクンビクンとあたしの身体が、自分の意思とは関係なく大きく波打った。執拗に彼の指がそこを攻め続ける。

「ぁっ……」
小さな声が溢れて、頭の中に靄がかかる。

堪えようと思うのに、堪えきれずに

「あぁっ……あっ…うっ……」

声が出て、ヌルリとした何かがショーツを濡らす。

「へぇ、流石、淫乱だけ合って感度がいいんだ」

屈辱的な言葉と共に、二本の指がナカを捏ねくり回しながら、ほかの指が突起を擦り上げ、もう片方の手が胸を揉み上げ乳首を転がす。

痛さと気持ち良さがあたしを襲う。

ビクンッ 膣内のある箇所を擦り上げられた時、再び身体が大きく波打って、子宮の奥が熱くなって、ジワリとした何かを吹き上げた。

「……これで、男は釘付けってわけか」

朦朧とする意識の中、腰を持ち上げられた。次の瞬間____信じられないほどの痛みが身体を引き裂いた。あまりの痛さに喉がひり付き、声も出なかった。抽送される度に痛みと圧迫感が襲う。“やめて” と叫びたいのに、繰り返される抽送のなかに、痛みとは違う甘い喜びが加わっていく。

これは、あたしに与えられた罰なのだと思いながら、意識を手放した。



つづく


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6 Comments

asu  

凪ちゃん

くくくっ
当たりをひいて、ガックシとな(笑)
超好きだ~

当たりをひいて、がっくしな類がなんか見たくなったぞ(笑)

2017/11/22 (Wed) 11:37 | EDIT | REPLY |   

asu  

yukiちゃん

ムフ
yukiちゃんの疑問もその内とけるかな~

なんか、凄く寒くなってきたから風邪ひかないでね
ムフ

2017/11/22 (Wed) 11:35 | EDIT | REPLY |   

asu  

さとちゃん

なんかエロい(笑)
あーざす(笑)

イベントは、類を書けないので
類書きたいモード発令中(笑)
タイミングあって、嬉しい( 〃▽〃)

2017/11/22 (Wed) 11:32 | EDIT | REPLY |   

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2017/11/21 (Tue) 21:47 | EDIT | REPLY |   

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2017/11/20 (Mon) 18:39 | EDIT | REPLY |   

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2017/11/20 (Mon) 16:56 | EDIT | REPLY |   

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