明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

恐怖の館でお疲れSummer 後編 by asu

差し出された手を掴んだ瞬間……今まで感じていた恐怖が和らいでいく。

何時もはふざけてばかりのエロ門なのに……いざって言う時は、こんなに頼りになる。あの時だって、あの時だって、あの時だって、ううん、何時も困った時には、こうしてそっと手を差し出してくれるんだ。

思わず笑みが溢れれば

「オッ 余裕出来たか?」

やけに爽やかな笑顔で笑う。

ウッ、ま、ま、眩しい。
……って、今この状況で見惚れてどうする。

でも、でも、でも
ウヒャってなるくらい、キュンキュンドキドキしてる。

「っん?お前、なんだか潤目になってんぞ。気分悪いとかか?」

心配そうな声がして、美しい瞳があたしを覗き込む。

うっ、う、美し過ぎる。
ヤバっ
す、す、好きが止まらない。

で、
掴んだ手を引き寄せてた。

しかも、グイッと力を込めて引き寄せたもんだから、バランスを崩した西門さんが………………転けた。

いや、正確に言うと、流石モテ男抜かりなし! の運動神経発揮で態勢を立て直し、あたしを抱き抱えるように尻もちをついた。

密着度 高っ! 状態。
いやっ いや あたし達、一応……恋人同士。いやっ一応じゃなくて、アツアツの恋人同士だ。案外甘えん坊の西門さんがペタペタ甘えてくることなんて、日常茶飯事……

なのに、なのに、予想外のシチュエーションに、あたしの心臓はドキドキと高鳴って

ゴクリッ
生唾まで出て来た。

「おまっ、いきなりどうした?」

「ご、ご、ごめん」

「いやっ、それよか
やっぱり熱でもあるんじゃないか?
顔、真っ赤だぞ」

殺人的に美しい、あたしの男。

美しさに惹かれたわけじゃない。なのに、なのに、この人の持つ美しさの虜になっている。

あたしの指は別の生き物になり勝手に動き出す。西門さんの首筋から耳の形に沿うようになぞり上げる。

「ぅんっ…うぅ…ハァッー」

陶酔感に思わずため息を溢せば……西門さんと目が合って、急激に恥ずかしさが込み上げてきて

「いやんっ」

妙に甘ったるい声で叫んでた。

我が意を得たとばかりに、あたしの淫魔が、ニヤリと笑って人差し指であたしの頬を撫で上げる。思いがけない反撃に、ゾクゾクとしたものが背骨を駆け抜けていく。

「こっから出ような」

耳元で囁かれて……さっきまでとは違った意味でコクンと頷いた。

淫魔は微笑む。
これ以上ないと言う美しい笑顔で。

ジュンッ
あたしの身体から蜜がこぼれ出る。

いや、あたしの全部が蜜になる。トロトロのどろどろの蜜になる。


リザーブされてた部屋で、富士山に見られながら幾度も幾度も絶頂を迎え……意識を飛ばした。

足腰立たない、もう無理!ってほどだったのに

「おっ、そういやぁ三条からの届け物が部屋に届いてたんだよな」

どこにそんな体力残ってるの?ってくらいに軽やかにベッドから飛び降りて、シュルッとリボンを紐解いている。

クルリと向き返った淫魔は…………おばけ屋敷で見た器具を手にして、美しく猥らに微笑んだ。


恐怖を打ち破った欲情は、何が打ち破ってくれるんだろう?

長い長い夜は終わらない。
関連記事
スポンサーサイト



4 Comments

asu  

さとちゃん

チッ ばれたかw

一応、ナース服と聴診器かしらん?
ムフッ

レッツ妄想!

って
診察は星空の下ってw
それいいねー
蚊にいっぱいさされそうだけどw

キャイン♡
オホホっ

2018/09/05 (Wed) 21:51 | EDIT | REPLY |   

asu  

yuki ちゃん

富士山オーシャンビューの部屋が近くにあるのだw
コレよコレでw
富士山に見守られながら……致すことと相成りました。
ムフッ

2018/09/05 (Wed) 21:40 | EDIT | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2018/09/05 (Wed) 20:54 | EDIT | REPLY |   

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2018/09/05 (Wed) 18:34 | EDIT | REPLY |   

Add your comment