明日咲く花

花より男子の2次小説になります。

星降るキャンプでお疲れSummer 前編 by plumeria

8月が過ぎて結構涼しくなった……日中まだ暑くても夜が丁度いい。
こいつを抱いてても暑苦しくないし、途中で水分補給もしなくていいし。
…と、思ってる横でこいつはまた俺のベッドに寝転んで雑誌を見ている。
砂風呂の次はお化け屋敷…まさかと思うけどまたお強請りか?
今度は何処だ?って覗いてみたら…北海道?牧野は北海道の地図を見てやがった。
「おい…今度は何見てんだ?もう夏は終わったぞ?まだ物足りねぇの?」
「ん?今度はねぇ…大自然の中で星を見たいの!ロマンチックらしいよぉ!」
「は?星……北海道まで行って星見るのかよ。関東でも田舎に行きゃ星はよく見えるぞ」
「そうかもしれないけどさぁ……」
今日はギンガムチェックのミニ丈のシャツに色気のないキュロット。着てるもんも少し露出が少なくなって面白くねぇ。
ただミニ丈だから少しだけ背中が見える。流石にここは日焼けしてねぇから真っ白…ヤベ、触りてぇ!
少しシャツをずらして背中を出しても地図で何かを探してる牧野は気が付かない。
それにテロンとした布地のキュロットだから尻の形が丸わかり。
……相変わらず色気のない大きさで、腰だってこれ、括れてんのか?ってぐらいここに段差がつかねぇよな、こいつ。
「あっ!あったぁ!ここ、西門さん、見て!ここなんだけど!」
「は?何処だよ」
「富良野にある『星に手のとどく丘キャンプ場』!ここね、朝になったら羊が放牧されるんだって!起きたら羊がいるんだよ?凄いよねぇ!」
「……羊?星が見たいのか?羊が見たいのか?」
「両方だよ~!西門さん、お休みないの?ここでキャンプしようよ!」
「……キャンプ?俺が?」
自慢じゃないが生まれてこの方、キャンプ場で寝たことはないが?
そんな所に行ったとしてもコテージを手配してそこで飲み明かしたことはあるけどよ。
それなのに牧野が次に見始めたのは本格的なキャンプ道具。
「何がいるんだろ…まずはテントでしょ。タープってのもいいよね!うんうん、雨が降ったらヤバいもんね!」
雨が降ったらホテルだろうよ。そんな山奥の羊と一緒に雨の中にいるのか?冗談じゃねぇって!
「 ペグ?はぁ…杭のことね?頑丈な杭ね!」
お前にはいつも頑丈な杭、打ってるけどなぁ…って言ったら殴るんだろうな。
「ペグハンマー!刺したり抜いたりするのね?テントの中のシートと…あっ、ランタン!これは必要よね!LEDランタンってのもあるんだぁ…。で、シュラフね…それにテーブルと椅子。食器と食材とクーラーボックス。焚き火台にコンロ…多いなぁ…」
「それをどうやって北海道まで運ぶんだ?お前、真面目に考えてねぇだろ?」
「だってぇ…行きたいんだもん。無理かなぁ…ダメ?」
そう言って振り向いた時の泣きそうな目…何回その目で俺を騙してんだ?
ミニ丈のシャツの前開きからほんの少し見えた鎖骨…途端、その奥が欲しくて仕方なくなるんだよな。
「んじゃ、今度の土日で行ってみるか?その代わりお礼の前払い…してもらおうか?」
「え?な、なに?前払い?」
「そ!前払い…つくしちゃん、いただき!」
「きゃああぁーっ!」
今回もまっ昼間っから牧野を抱き潰して足腰立たなくしてしまった。
「お願い…道具揃えて…」ベッドの中で死んだような声でそんなことを言ってた。
くくっ!マジ…可愛いヤツ!
*******
土曜日、朝一番の飛行機で北海道に飛んでそのまま富良野に向かった。
予め北海道支部の若弟子に頼んでキャンプ道具一式を揃えさせ、空港まで車にそれを乗せて来るように頼んだ。
このためにそいつには小遣いまでやって、本邸や支部の幹部にバレないように小細工までして。
そんな苦労したんだってのに車の中でキャアキャア騒いでやがる。
何処のガキだ!って思うようなはしゃぎっぷりに俺まで釣られて笑ってんだから…情けねぇけど、まぁ…いいやな!
新千歳空港から富良野まで高速道路を使えば2時間ちょいで着く。
牧野が言ってた”星に手のとどく丘キャンプ場”ってすぐ近くの土地を貸しきってそこにテントを張ることにした。
『羊が来るかもしれませんけどねぇ』…なんてそこの管理人は言ってたが、一般客が大勢いる中には行きたくなかっただけ。
星を見たいんなら静かに2人だけの方がいいに決まってるからな。
今日は風がねぇからテントを張る場所はあんまり気にしなくていいって事で広めの草原にした。
そこに用意したテントを広げ設営開始。
牧野はソワソワしながら子犬みたいに俺の後ろに纏わり付いて鬱陶しい!
「ここは俺がやるからお前は水でももらってこい!手を出さねぇなら邪魔だっての!」
「え~、意地悪~!何か出来るかと思ったのに~!」
「牧野に説明する方が面倒臭い。飯の準備がお前の仕事だから行ってこい」
「はあーい!」
そう言えば嬉しそうにタンクを抱えて少し離れた事務所の方に行った。
振り回すタンクに揺れてる黒髪の後ろ姿…何でこんな奴に惚れてんだろって思ってたら小石に躓いて転げてた。
くくっ……見てて飽きねぇな!
「うわ…マジ、面倒くせ…支部のヤツにさせときゃよかった……」
まずはポールを差込み、裾にある四隅のエンドピンに差し込む。インナーテントを立ち上げ、フロントポールを設置する。
ここまで出来たら重たくなったタンクを引き摺りながら牧野が帰ってきたから仕方なく出迎えてやる。
俺が水の入ったタンクを持ったら両手を広げて先に走って帰りやがった!
「うわぁ…こうやってテントって張るんだね!流石、西門総二郎!テントまで完璧じゃん!」
「アホか!そんな事で煽ててんじゃねぇよ、早く食事の準備しろ!」
この後ペグを打ち込みテントを固定、フライシートを被せてポールに結び完成。所要時間1時間…まぁまぁだな!
テントの中にマットを敷いてシュラフを広げて、寝る場所はこれでよしと!
「今度はなんだ?」
「西門さん、ご飯の準備するからコンロと焚き火台出して。バーベキューだからね~」
「炭に火を起こしとかなきゃ時間掛かるぞ?」
「うん!任せた~」
「そろそろランタンつけるか?北海道は陽が暮れるの早いからな」
「うん!お願い~」
「……」
惚れるとここまですんのかなぁ…って思うぐらい力仕事をする自分が信じられねぇ。
でも、目の前で嬉しそうに野菜切ってる牧野を見るとやりたくないことをしててもやっぱり笑いしか出なかった。
テーブルも椅子も全部俺が準備して、炭火が起きたら肉を焼くのも俺で、ランタンが倒れないように設置するのも全部俺…。
牧野は「焼けた?」ってニコニコしながら聞くだけ。
「これ、焼けてるから食え」って皿に入れると大口開けて頬張ってる。その顔が何とも言えず…可愛いよなぁ。
バーベキューが終わったらテーブルを片付けて、椅子だけ並べて夜空を見上げた。
片手にはビール持ってちょっとだけ頬が赤い。
この時期、北海道の夜は肌寒いから腕がくっつくぐらい近寄って星を眺めた。
「西門さん、綺麗だねぇ……」
「あぁ、綺麗だな」
「落ちてきそうだねぇ……」
「くくっ、落ちてきたら拾ってやるよ」
「あはは!落ちてこないよぉ!」
「落ちてきたらどうする?」
「えぇ~?」なんて笑いながら俺の顔を覗き込んだ。
俺が星なら真っ直ぐお前目掛けて落ちてくるけどな……なんて言葉は出さねぇけど。
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2 Comments

asu  

yukiちゃん

ねぇーー
西門総二郎をここまで動かしてみたいもんだよね

働き者のいい男!
クラクラしやうよねー♡

2018/09/06 (Thu) 19:45 | EDIT | REPLY |   

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2018/09/06 (Thu) 13:56 | EDIT | REPLY |   

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