ずっとずっと 74
エントランスには、千尋さんとナダーの邸の車が待ち受けていた。
「滋さんも、桜子さんも愛されてますね」
僕が笑って言うと、2人は微笑み
「つくしのお陰だよん。つくしが、色々なものを取っ払ってその人自身を愛するって事を教えてくれたから。私はナダーの愛を素直に受け取れたのかも。えへっ」
滋さんが可愛らしく言葉に出せば
「薫さん、私、整形ですのよ」
桜子さんの衝撃的な告白‥…
「千尋さんには、全部話してますから大丈夫です。うふふっ、それでも愛してるっておっしゃって下さってますしね。千尋さんたら私の心が好きだって‥…‥真っ黒だった私の心を、変えて下さったのは先輩なんですよ。」
彼女達もまたつくしによって、人生が変わったのだと僕は知る。
つくしの真っ直ぐさは、人を変えていく‥…
柔軟なのに、真っ直ぐなつくし。
真っ直ぐに、天に向かって伸びようとする樹木のような彼女。
樹木の木漏れ日に、人々は集い癒されるのだろう。
***
「えへっ、今日はTSUTSUIずる休みしちゃったね〜」
「あっ、ゴメン。明日の悠斗と婚約披露パーティーに全員呼ばれてるからって、今日明日明後日とお休みなんだよ。」
「えぇ〜そうだったの?なぁんだ〜」
「なんだって何?」
「えへっ、ずる休みって、ちょっとドキドキしながらも、なんだかワクワクするなぁって思ってね‥…」
「ぷっ、つくしは真面目だもんね。」
「‥…薫、今日は沢山ありがとう。」
彼女は微笑む。その微笑みがあまりにも可愛くて
僕は、彼女を抱きしめキスをする。
そのまま彼女を、カウチに押し倒し、首筋に舌を這わせ、耳たぶを舐(ねぶ)る。
彼女の身体を後ろ向きにさせ、服を一枚一枚剥いで行く。
真っ白で華奢な背中を、指先で撫で上げる。ゆっくりゆっくりと指先で舌で彼女の躯を堪能する。
「‥うぅっ‥あァ‥あっん‥うっ」 つくしが感じ始める。
ブラのホックを外し、背中から乳房を揉む。強く優しく乳房を揉み上げる。
僕の為に用意されたようにすっぽりと僕の掌に収まる形のよいつくしの胸。乳首を摘まみ上げ、弄ぶ。
彼女の秘部から、蜜が溢れ出し、彼女の太ももを濡らす‥…
舌で蜜を掬いあげ、花芯を口に含ませる 指を熱くなった秘部に抜き差しする
「か‥お‥る‥おね‥あっ‥が‥うぅうっ あぁーー お願いもう‥」
彼女の身体から手を離し
「つくし、君が僕に跨がって‥…」 そう告げる
一瞬、戸惑いを見せるつくし
「ほら、僕を君の中にいれて‥…」
彼女の身体は疼きを止められず、僕に跨がり僕のものを彼女の中にいれる。
熱く蕩けそうな彼女の中に僕をいれる。
それだけで、僕は達しそうになる。彼女の手を取り、膝立ちにさせる
「上下に動いて‥」
彼女は快感を得ようと僕の命を聞き、最初はおずおずとそして激しく躯を動かす。
少しずつ、コツを掴めた彼女は淫らに花を咲かせる。
「か、かおる‥… うぅうぅ ねぇ いっても‥いい?」
彼女は男に与えられる快感ではなく、彼女自身で絶頂に達する。
余韻が残る彼女の躯を、少しだけ乱暴に後ろに向かせ、後ろから僕のものを挿入する。
再び、彼女は絶頂を迎える‥…
激しく、深く、彼女は白い空間を漂う‥…
彼女の中で、僕は果てる‥…
初めて、彼女の意思で絶頂を迎えた夜、僕は彼女の中で初めて何も付けずに果てる。
意識が遠のき、そのまま眠ってしまった彼女の躯を優しく抱きしめる。
そして、彼女の項を吸い上げ、紅い花びらを咲かせた。
彼女の知らない、よく見ないとわからない、紅い紅い花びらを咲かせた。
***
「綺麗だ‥…」
ドレス姿のつくしを見て、思わず口を衝いて出た言葉。
何度も何度も繰り返し、繰り返し、君に言って、つくしが耳まで真っ赤になり、お爺様やお婆様が笑う。
「もぉ、恥ずかしいぃよ。」
「綺麗だからしかたない。」
宝珠のお爺様が笑いながら
「薫、しぃちゃんが綺麗なのは解った。解ったから、最後の仕上げにネックレスをつけてあげなさい。」
ブルーダイヤを真ん中に据えた、リボンロゼット型のネックレスをつくしに付ける。
ドレスを作った時には気が付かなかったけど、まるでリボンロゼットのネックレスに合わせて作られたかのような‥…オフショルダー型のネイビードレス。
つくしの華奢な首もとに合わせた、リボンロゼット型のネックレス。中心に燦然と輝くブルーダイヤ。
母が、お婆様が‥…宝珠に嫁ぐ女性が、初お披露目の時に付けてきた、ブルーダイヤ。
持ち主の知性と才能を開花させると言われているブルーダイヤ。
ブルーダイヤを持つに相応しい、叡智溢れる僕の恋人。
今日、君は宝珠に嫁ぐものとして周りに認知される。
本当に良いのかい?もう後戻りは出来ないよ?
ふっ、君が逃げ出したとしても僕は君を掴まえに走るだろうに‥…愚問だよね。
今日、これから会うであろう司くんに、僕は戦(おのの)いているだけなのだろう‥…
君の心が司くんに舞戻らない様に‥…いいや、君を司くんが連れていってしまわないように、僕は戦いているのだろう。
君は僕に誓ってくれたと言うのに,僕は彼の影に怯えている。
彼から、別れを告げられた時のつくしの壊れ方を目にしてしまったから‥‥
つくしの心の中に居座っている彼の存在を知っているから‥…
つくしの傷はまだ癒えていない。心が血を流し続けている。
僕にも、誰にも気付かせぬようにしながら、心が血を流し続けている。僕は知らん振りを続ける。
きっと、僕は急いで君を手に入れてしまったんだろうね。
君の心が癒えきる前に君を手に入れてしまったんだろうね。
でも‥‥ あの日、あの時の君をそのままにはしておけなかった。
嫌、僕は劣情したんだ。
僕の邪な心が囁いた
カノジョヲ テニイレルナラ イマシカナイ と。
僕は、醜いね。 でも醜くい程に君を愛しているんだ。
許されるのであれば、今すぐにでも、君を押し倒し僕は君を抱きたい。僕だけのものにして、どこかに閉じ込めてしまいたい。僕の理性がそれを止めているだけ‥…
自嘲気味に僕は微笑んだ後‥…
最後の仕上げに、つくしに、僕と同じパフューム を身に纏わせる。
トップに、爽やかなシトラスとフルーティフローラルが香り、ミドルにフゼア、ラストに麝香が残る‥…僕ら2人の為だけに調合させたパフューム 。
この世の中に僕らしか身に纏わない 〜Captive(虜)〜 と名付けられた香り。
つくしの手を取り、車に乗り込む‥…
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