総誕イベント・愛と欲望の果て~能登でちゃぷん~第五話 by asuhana
第五話
珠洲岬に降り立てば
「綺麗だね」
「あぁ 綺麗だな」
そんなありふれた言葉しか出なくなるほどに圧倒される。目の前に広がったのは、碧い碧いどこまでも碧い海だった。
ビュービューと煩いほどに風が吹く。
どちらからともなく、手を伸ばし繋いでいた。繋いだ手が凄く温かく感じた瞬間
「幸せだなぁ」
風の音に紛れてしまいそうな、つくしの小さな呟き。
その小さな呟きに、この手の温もりの本当の正体を知る。
喜びは二倍に、悲しいことは半分に。
っんなワケねぇだろうって思ってた事が、本当だって知ったのは、コイツと一緒にいるようになってからだ。
「あぁ すげぇ幸せだ」
沢山の浮名を流してきた筈なのに、おうむ返しのような言葉しか出ないのが情けねぇが、繋いだ手に力をこめて言葉を返す。
フワリとつくしが微笑んで、俺を見上げる。
ヤベッ
すげぇ可愛い。
俺、悶えそうだ。ってか、悶えていいよな?
あっ、いや今はダメだ。 いくらひと気が無いとは言え、ザ・観光地。いつ誰がやってくるか、わかんねぇ。
ココは、観光地観光地……。
頭の中で呪文のように唱えて、滾るナニを抑えた。
でかした俺。理性が欲望に勝利したぞ。
なのに、なのにだ、俺の天使は、ちょこっと背伸びをして、俺の頬にキスをする。
ぼっ
キスされた場所から熱が顔全体に広がっていくのがわかる。
いやいや、新婚とは言え、俺達結婚してんだぞ。デロデロのグジュグジュな事までしてんだぞ。なのに、なに照れてんだ俺。
意地悪天使は、嬉しそうに耳元に唇を寄せ
「総、す・き💕」
なんてのたまいやがる。
いや、好きはいい。非常に良い。ぶっちゃけ嬉しい。
だが、だが、間違いなくコイツはいま楽しんでやがる。
その証拠に、すげぇワリイ顔してやがる。
ったぁー、人の苦労も知らねぇでってのは、こういう事言うんだな。
覚えてろ! てか、覚悟しとけ
デロデロに愛してジュブジュブでグチュグチュの夜にすっからな。
負けんなオレ
頑張れオレ
先ずは、宣戦布告だ!
繋いだ手のひらを指先で弄ぶ。
まさかの俺の反撃に、つくしの身体が微かに揺れる。
反撃成功!
優位に立ったと思ったのも束の間に
ゲッ
つくしの上気した頬が、潤む瞳がヤバすぎて、ズキュンドキュンと心臓が撃ち抜かれる。
く、く、苦しイィーーー
俺はこんなに可愛い恋女房を持って、幸せなのか、そうじゃないのか、3秒悩んだ。
3秒後に
「ぷっ」
思わず笑ってた。
キョトンとした顔して俺を見上げるつくしの額にキスをして
「俺、自分の女房が可愛すぎて、悶え死にそうだ」
素直に口にした。
「バッ、バッ、バカ」
顔を真っ赤にしながら、慌てるつくしが、これまた可愛くて可愛くて、タマンねぇ
「なぁ、つくし……あんま、煽んな」
懇願するように甘く囁けば
「あ、煽ってなんかない!もうっ、このエロ門!」
唇を尖らせる。その唇が、まるで食べて下さいよ!と言ってるようで……
つくしの唇にかすめるようなキスをして
「エロ門になっていいなら、ココで押し倒そうか?」
つくしの瞳を見つめて、そう聞けば
「いやいや、寒いし、風ビュービューだし、岩ゴツゴツだし」
テンパってるのか、いろんなことを言い出した。
なぁ、流石に俺も著名人。自分で著名人ってぇのも照れるが、ここ数年は、つくし一途で浮いた噂一つない品行方正を絵に描いたような男だからな。
待てオレ 論点ズレてる。一先ず話を戻そう。
そうだそう。いくら俺でも、流石に人目につきそうなところで押したおさねぇよ。
って、人目につかなきゃ外でもいいのか?
ポワワ〜ンと、あんな事やこんな事の淫らな妄想が浮かんできて、小さい島でも買うかなんて、真面目に算段してた。
トントン、トントン
誰かに肩を叩かれる感覚に我に返れば、すっかり冷静さを取り戻したつくしがいて、何かを指差している。指示に従うように、指差す先を見つめれば
太陽が碧い海をオレンジ色に染め上げて沈んでいくのが目に飛び込んでくる。
「綺麗だな」
「うん。綺麗だね」
やっぱり、そんなありきたりな言葉しか出てこないが、幸せを感じながら、もう一度手を繋ぐ。
珠洲岬に降り立てば
「綺麗だね」
「あぁ 綺麗だな」
そんなありふれた言葉しか出なくなるほどに圧倒される。目の前に広がったのは、碧い碧いどこまでも碧い海だった。
ビュービューと煩いほどに風が吹く。
どちらからともなく、手を伸ばし繋いでいた。繋いだ手が凄く温かく感じた瞬間
「幸せだなぁ」
風の音に紛れてしまいそうな、つくしの小さな呟き。
その小さな呟きに、この手の温もりの本当の正体を知る。
喜びは二倍に、悲しいことは半分に。
っんなワケねぇだろうって思ってた事が、本当だって知ったのは、コイツと一緒にいるようになってからだ。
「あぁ すげぇ幸せだ」
沢山の浮名を流してきた筈なのに、おうむ返しのような言葉しか出ないのが情けねぇが、繋いだ手に力をこめて言葉を返す。
フワリとつくしが微笑んで、俺を見上げる。
ヤベッ
すげぇ可愛い。
俺、悶えそうだ。ってか、悶えていいよな?
あっ、いや今はダメだ。 いくらひと気が無いとは言え、ザ・観光地。いつ誰がやってくるか、わかんねぇ。
ココは、観光地観光地……。
頭の中で呪文のように唱えて、滾るナニを抑えた。
でかした俺。理性が欲望に勝利したぞ。
なのに、なのにだ、俺の天使は、ちょこっと背伸びをして、俺の頬にキスをする。
ぼっ
キスされた場所から熱が顔全体に広がっていくのがわかる。
いやいや、新婚とは言え、俺達結婚してんだぞ。デロデロのグジュグジュな事までしてんだぞ。なのに、なに照れてんだ俺。
意地悪天使は、嬉しそうに耳元に唇を寄せ
「総、す・き💕」
なんてのたまいやがる。
いや、好きはいい。非常に良い。ぶっちゃけ嬉しい。
だが、だが、間違いなくコイツはいま楽しんでやがる。
その証拠に、すげぇワリイ顔してやがる。
ったぁー、人の苦労も知らねぇでってのは、こういう事言うんだな。
覚えてろ! てか、覚悟しとけ
デロデロに愛してジュブジュブでグチュグチュの夜にすっからな。
負けんなオレ
頑張れオレ
先ずは、宣戦布告だ!
繋いだ手のひらを指先で弄ぶ。
まさかの俺の反撃に、つくしの身体が微かに揺れる。
反撃成功!
優位に立ったと思ったのも束の間に
ゲッ
つくしの上気した頬が、潤む瞳がヤバすぎて、ズキュンドキュンと心臓が撃ち抜かれる。
く、く、苦しイィーーー
俺はこんなに可愛い恋女房を持って、幸せなのか、そうじゃないのか、3秒悩んだ。
3秒後に
「ぷっ」
思わず笑ってた。
キョトンとした顔して俺を見上げるつくしの額にキスをして
「俺、自分の女房が可愛すぎて、悶え死にそうだ」
素直に口にした。
「バッ、バッ、バカ」
顔を真っ赤にしながら、慌てるつくしが、これまた可愛くて可愛くて、タマンねぇ
「なぁ、つくし……あんま、煽んな」
懇願するように甘く囁けば
「あ、煽ってなんかない!もうっ、このエロ門!」
唇を尖らせる。その唇が、まるで食べて下さいよ!と言ってるようで……
つくしの唇にかすめるようなキスをして
「エロ門になっていいなら、ココで押し倒そうか?」
つくしの瞳を見つめて、そう聞けば
「いやいや、寒いし、風ビュービューだし、岩ゴツゴツだし」
テンパってるのか、いろんなことを言い出した。
なぁ、流石に俺も著名人。自分で著名人ってぇのも照れるが、ここ数年は、つくし一途で浮いた噂一つない品行方正を絵に描いたような男だからな。
待てオレ 論点ズレてる。一先ず話を戻そう。
そうだそう。いくら俺でも、流石に人目につきそうなところで押したおさねぇよ。
って、人目につかなきゃ外でもいいのか?
ポワワ〜ンと、あんな事やこんな事の淫らな妄想が浮かんできて、小さい島でも買うかなんて、真面目に算段してた。
トントン、トントン
誰かに肩を叩かれる感覚に我に返れば、すっかり冷静さを取り戻したつくしがいて、何かを指差している。指示に従うように、指差す先を見つめれば
太陽が碧い海をオレンジ色に染め上げて沈んでいくのが目に飛び込んでくる。
「綺麗だな」
「うん。綺麗だね」
やっぱり、そんなありきたりな言葉しか出てこないが、幸せを感じながら、もう一度手を繋ぐ。
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