まめ太とヒメちゃん チョコチョコ協奏曲 あきつく
「お届けものでーす」
朝から、お届けもの攻撃がすさまじい。
いやいや、今日だけの話しじゃない。
このところ連日連夜だ。
色とりどりの、花やドレス、沢山のぬいぐるみに、お人形、キラキラ光ってる石??
って、これは‥
「つ、つ、つくし‥」
「う、う、うん。」
我が家のお姫様‥ あーのに送られて来るプレゼントの数々‥
ピンポーン
「お届けものでーす」
‥やっぱり、こっちからも来たか‥
時を遡ること、昨日の午後
司の嫁が、いつもの如く、滋と張り合いながら遊びにきた。
運の悪い事に、ホライズン会長からの贈り物の山を目撃した。
なんだか、一人で鳩みたいに、コクンコクンと、頷きながら帰っていったんだ。
悪い予感は、したんだ。 余りにも何も言わないで帰ったから。
で、で、 はぁっーーーー どうすんだよ この山
つくしと2人で目を見合わす。
ピンポーン
「滋ちゃんでーす」 こ、今度は、滋ってか?
つくしがいそいそと玄関に向う。俺に目配せして、プレゼントを隠してくれてと言ってる。
そうだ。そうだ。うんうん。滋がこの部屋に入ってくる前にっと
「えぇっーーーーー 滋さぁん‥ そ、そ、それは」
つくしの叫ぶ声がする。
と、と、とりあえず、つくしの元へ急ぐと
ひゃーーーーー、使用人を引き連れて、使用人達は、大きなリボンがついたギフトボックスを抱えてる。
滋の手の中には、 ”” っん?っん? ” 登記簿 と、書かれた封書を持っている。ご丁寧にシルクのピンクのリボンして。
いやいや、リボンは、この際どうでもいい‥
ちょっ、ちょっ、ちょっと待ってくれぇ
「あーーの あーーーの 滋ママちゃんだよぉ〜」
ちょ、ちょ、滋はママじゃないだろうよ。大声で叫んでるよ。
「ハァッー」先ずは溜め息吐かせてくれ。
バタンッ, バタンッ
オイ、オイ、 全部開けるのか?
「ちょ、ちょっと、滋さん‥ そこは、だ、だめーーー そこは、あたし達の寝室。」
「えっ、じゃぁー なおさら グシシッ」
グシシッ じゃないっつーの
「滋、あーのなら、美作の邸。」
「えっーーーー”” 聞いてなーい 」
そりゃ、そうだ。 朝一で、お袋が突如現れて、あーのを連れてったんだから。
「れおんならいるよ‥」
後ろで、つくしが呟く。
「えっーーー” れおんとは、昨日あったもん。」
いやいや、あーのとも昨日会ってるよ
「う、うーん。滋さん、あーのに、何のご用かなぁ〜? で、その手にしてるのは、何かな?」
「あっ、ダーリンから蓮の未来のお嫁ちゃんに渡してって♪」
「うーん、滋さんのご主人には色々して貰ってるから、これ以上貰えないよ」
「いいから、いいから。つくしにじゃないしね♪」
おぉー滋、今日は強気じゃんか。
「ほらっ、もうじき、ねっ、アレじゃない?」
「アレ?」
「もぉーー、アレよアレ♪」
アレ? あぁあぁ、そういう事か。
「ねっ、だからさぁ、ダーリンが袖の下をって‥」
「うーん。アレが何か解らないけど、袖の下はいらないよ。」
「でもさぁ〜、ホライズン会長からのプレゼントは貰うんでしょ?だったらアミールの気持ちも受け取ってあげてよ。ねっ。ねっ」
バタンッ,
えっ”この部屋に入ってくるのか?
「あっ、あきら君 おはようー」
「‥おはよう」
目敏く、俺の後ろのギフトボックスの山を見る。
「あっーーーー。 冴子の奴ーーー 許せん。 ってか、司ん家から貰ってるんなら、アミールのも受け取ってよねぇー」
つくしが、ジロリと俺を睨む‥
ってか、悪いの お、お、俺? じゃぁないよね?
「あぁーーー もう、アレってなに?アレって?」
「えへっ、バレンタインディー♡」
やっぱな。
「なら、今日,美作の家でチョコ作ってるよ。」
滋の目がキラキラ輝いてる‥ シメタとばかりに、つくしが突っ込む。
「あのさぁ、このままプレゼント撤収しないなら、あーのからのチョコはあげない。」
おっ、強く出たぞ。
「で、どうする?」
「うっ、司のとこのはどうすんのよ?」
「もちろん、道明寺に電話して撤収してもらう。」
「じゃっ、じゃぁ、ホライズン会長の所のは?どうすんのよ?」
「うっ”」
「ホラッ、ずるいじゃん」
ずるいって‥滋‥ つくしが、そろそろ本気で、怒るぞ
「撤収してもらう!! 滋さんも、‥今すぐ撤収しないなら、しばらく家に出禁ね。」
ニッコリと、つくしが笑って言い放った。
ひょっ、これが一番怖いんだ‥ よ
流石に、滋もヤバいと悟ったのか、そそくさと帰って行った。
それから、司に、滅茶苦茶怒鳴り込み
「あっ、道明寺? あのさぁー、今すぐ撤収しないなら、バレンタインディーは金輪際、あーのから、道明寺家の人間には渡さないから。」
冷たく言い放ち、ものの5分もしない内に,撤収部隊が駆けつけた。
ホライズン会長には、親父から取りあえず、宝石以外のものは頂いて、宝石は返してもらうと共に、後はもう頂けないと
丁重に断りの連絡を入れて貰った。交換条件をつけて。
***
「ママ〜、パパ〜 ただいま〜」ヒメちゃんが、お袋に連れられて帰ってくる。
ラッピングしたチョコを見せてくれる。
つくしが、言葉は穏やかにだか、真剣に誰と誰の分なのかを確認してる。
「うんとね、れんくん、かーくん、はるくん、かなくん、しょうくん、ミシェルと、れおんのだよ。あとは、類君達と、おじいちゃま。」
明らかに、ホッとした顔をしてる。
なんだか、俺もホッとする。
だけど‥あきらかに 一つだけ明らかに他のとは、違うラッピング
奏に渡すのかな? あははっ、大丈夫‥かな? 嵐を呼ぶよな?
うーん 俺、知らないっと。
***
バレンタインディー当日‥
あいつらがぞくぞくと集まってくる。ミシェル君もフランスから参戦‥
ってか、バレンタインディーってやつは、女子が持っていくんだろう?
なんで、毎回、毎回、俺ん家なんだ。
あーのが、皆に一つ一つ手渡ししてる。
まぁ、これ順番も大変だったんだけど、ジャンケンで何とかなった。
で、で、なんとなーく‥みんなの目線は、一つだけ違うラッピングに注がれる。
そりゃそうだよな。うんうん。
アレ貰ったやつは、恨まれる。うん。絶対に恨まれる。 間違いない。
あーのから、チョコが一つ一つ手渡される。
ニコッと
「あーのの、きもち。うけとってね♡」
なんて、可愛く言われて、ちびっ子野郎どもはデレデレだ。
ついでに、司も、総二郎も、類も、嬉しそうに貰ってやがる。
で、誰にあのチョコはいったのかな?チラッと見ると‥
「パパ、はいどうぞ」
あーのが、俺にチョコをくれる。スゲェ嬉しい。
このグッとくる感じは、娘を持った親父の特権だよな。
だ、だ、だ、だけど‥‥
あーの‥ そ、そ、その皆と同じので‥ 良かったかな?
冷たい視線を感じて、バレンタインは過ぎていく。
な〜んて、本当はすげぇ幸せなんだけどな。
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