小っこいの バランバランダイ 司つく
「っん?なんだ」
「バランバランダイ って なんでしゅか?」
バランバランダイ?
うぅうーーーん こりゃまた厄介な事を聞きやがる。
ダイは、dieの事か?
って、ことは、バラバラの‥ いやいやまさか、そんな物騒な事を聞きやしねぇだろう。
じゃぁなんだ? 考えろ俺。頑張れ俺。
「コチョ あげるでしゅか?」
あぁ〜 コチョねコチョ。これは小っこい語で、チョコだ。
「あぁ、バレンタインディーな。」
ジロッと睨みながら
「しゃっきから、そういってるでしゅよ」
いやいや、バランラバランダイって、言ってんぞ。
「あははっ、そうだよ。チョコあげる日だ。それもな、飛っきり好きな男にな。」
「とびっきりしゅき ってなんでしゅか?」
「すげぇー 好きでたまらねぇってことだな。まぁ、なんだな、あーたんにとってのおーたんみたいなもんだな」
「すずたん、あたちにくれりゅでしゅよ。あとね、つばしゃにもハインハインくれるんでしゅよ」
「あぁ、そりゃ。友チョコってやつだな。」
「ともコチョでしゅか?」
「あぁ、友達にあげるのが、友チョコだな。お世話になってる人にあげんのが、義理チョコ。まぁこんな感じだな。」
「へぇ〜 そうでしゅか おーたん おりこうしゃんでしゅね 」
まぁ、そりゃなぁ エヘンってもんだよ。
「あたちも、みんなにあげりゅでしゅ♡」
そう言い残して、たったか走って行きやがった。
それはそれは穏やかな、先々週の日曜日の午後だった‥…
まぁ、なんだな、日々の忙しさにこの日した会話は、すっかり忘れてたんだな。
で‥今日だ。
小っこいのが、でっけぇでっけぇ、紙袋を持ってやってきて、朝から邸中のものに配りまくってやがる。
ニコニコしながら
「はいでしゅ。」 折り紙を四つに折り畳んだお手紙付きだ。 手紙って言っても、中に書いてあんのは、ニコニコマークってやつだな。 でもな、小っこいのがすげぇところは、それぞれに雰囲気に合わせて折り紙の色だったり、柄だったりを変えてる所だな。
そんな気持ちが嬉しいのか、貰ったやつらも、ニコニコになってやがる。
一通り配り終えた頃、奴らがやってくる。まぁいつものこったな。
小っこいのが、タッタカ走る。
「類たーん」
バフンッ 類が結をキャッチする。
まぁ、なんだな。俺はこの頃、小っこいのが類に対してのキラキラお目目ってやつか?あれには寛大だ。よく考えて見れば、結がいい年頃になる時は、類は親父だからな。
そりゃぁ、寛大にもなる。 あははっ、大人の余裕って奴だな。
類には、チューリップの折り紙かぁ
「あい。あきた」
星と月の折り紙だな。
「あい。そうじとう」
薄紫色の和紙? おぉ、そんな雰囲気なんだな。
「あい。しげるたん」
香りつきのとっておきだな
「あい。さくらこたん」
ホログラムのピンクかぁ
「あい。ゆうきたん」
おっ、薄いグリーンにハートのドットか。
中々、考えてんな。
「あい、すずたん」
すずちゃんの大好きな猫ちゃんに折ってある。
中々うめぇもんだ。
あとは、親父達に九条家の残りの人達‥
明らかに、みんなとは違うハート型に折られた折り紙が2つ出て来た。
真っ赤なハートと、淡いピンクのハート‥
で、貰ってねぇ奴は‥
俺と、つくしと、翼と、桐人
折り紙は2つ。行き先はどこだ??
「あい。ツバシャ」
翼には、お手紙無しで、ひよこのぬいぐるみか。
さぁ、次は誰だ。
俺の胸は高鳴る‥
「あい。あーたん」
つくしには、ピンクのハート
よっしゃ。そう来たら赤いハートは俺だよな。
「あい。おーたん」
イェーーーイ 赤いハートだぜ。
俺は、心の中でガッツポーズを決める。
ぐふふっ 桐人をチロっと見てやる。
ぐぐっ、敵ながら天晴れ。涼しい顔をしてやがる。
最後に、小っこいのが、がさこそ取り出したのが、青の小鳥の折り紙
「きーたん どうじょ」
「結ちゃん ありがとう」
そう言いながら、桐人が結に渡したのが、ピンクの小鳥の折り紙。
二人でニッコリ微笑んだ。
ひゅるり‥ 俺,何か負けた気がした。
あぁーーー バランバランダイの俺の心
**オマケ**
みんなに だいしゅき つたわったかにゃ?
ハートしゃん、きーたんに おちえて もらったんだお。
だからね、きーたんには ことりしゃん あげるね って、いったんだよ。
そちたらね、きーたんも ことりしゃん くりぇたんだ。
やしゃしいね きーたん♡
小っこいの 不定期連載中
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