ずっとずっと 128
極上の歓喜溢れる曲を。
僕等の愛する琉那。
君は、この世の全てから祝福されて誕生したんだ。
僕等の愛する愛する可愛い娘。
僕の希望。
僕の光。
お爺様達の喜びようといったら、
お正月とお盆が同時にやってきたような騒ぎようだったんだよ。
君が泣けば、君のベットには幾本もの手が伸びる。
君が笑えば、君の周りに花が咲き、光が溢れる。
この世の中の幸せを愛を、君に与えたい。
無垢な瞳が、いつまでも幸せに輝き続けますように。
僕は祈る。
***
「つくし、見てみて ルゥちゃんが‥」
薫の声がする。後ろを振り向くと 琉那が、今まさに、はじめの一歩を歩き出そうとしている所。
はじめの一歩。自分の足で生きていく為の大切な大切な一歩。
「うーん。9ヶ月で歩き出すなんて、ルゥちゃん天才なんじゃないのかな?」
真剣な表情で薫が話しながら、動画を撮っている。
親ばか‥この一言につきる。
クスリとあたしは笑う。
本当に子煩悩な人なんだなぁ。と温かい気持ちになる。
1ヶ月検診も、3ヶ月検診も、半年検診も、いやいや、予防接種も、離乳食講座、ベビーサイン、ベビーマッサージと、インディゴちゃんに呆れながらも毎回付いてきてるんだもんね。
まぁ、離乳食講座の時は,あたしもビックリしたから、インディゴちゃんが呆れるのも無理ないかな。
ベビーサイン、ベビーマッサージに至っては‥
でもね、仮にもLJの代表‥ 仕事大丈夫なのか心配になって、片倉さんにこっそり聞いたら
「薫様は大変優秀でございますが、つくし様と琉那様のご用事に付き添われる時は、その優秀ぶり以上の力を発揮されて、瞬く間にお仕事をされていますので、逆にご用事をもっと入れられても宜しいかと‥」
片岡さんには珍しく、クスリと笑いながら話してくれる。
まぁ、片倉さんも琉那には甘いからなぁ‥
つぅ爺も、棗さんも、琉那の為なら仕事の一つや二つのキャンセルなんて幾らでも大目にみちゃうしね‥
なんて思っていたら
「っん?仕事は、ちゃんとしてるよ。しないと代わりに行こうとしてる人達がわんさかいるからね」
全てお見通しのように薫が答える。
わんさか‥ たしかに‥ 亜矢さんも雪乃さんも 琉那の事になると大変だもんね。
「それにね、ルゥちゃんが絶対に生活に困らないようにしなきゃいけないのが、僕の一番の役割だからね。」
いやいや、琉那が生活に困る事なんて絶対にないかと‥
「ルゥちゃんとつくしが望むなら、僕は全てを与えるよ。例えば、それが僕の命でもね。」
ニコリと薫が美しい笑顔で微笑みながら、琉那を抱き上げる。
琉那が、キャッキャキャッキャと大きな声を立てて笑っている。
片手で琉那を抱きながら、もう片方の手であたしを抱きしめる。
あたしの唇に口づけを落とす。項に舌を這わせ、あたしを煽る
「続きは夜ね...」
薫が怪しく微笑む‥
僕の大切なものは、この2人。それしかない。
つくしと琉那、この2人の為ならば、命さえも惜しくない‥
幸せなら幸せなほど、僕は怯える。
何に?
この幸せを失う事‥
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