ずっとずっと 129
キラキラ光る美しい髪の毛に、琉那が手を伸ばす。
インディゴちゃんが、琉那を優しく抱き上げる。
「もぅ、あんたはいつ見ても可愛いかねぇ〜」
インディゴちゃんに抱かれて、得意気に琉那が笑う。
「ルゥちゃん、こっちこっち」
薫が、琉那に向って手を広げている‥
「薫‥ あんたどんだけ、ルゥを独り占めすると?」
少し呆れながら、インディゴちゃんが、わざとくるりと向きを変える。
琉那が嬉しそうに笑う。
「じゃぁ、ルゥの誕生日パーティで。」
そう言って、インディゴちゃんの手から、琉那を抱き上げる。いいや奪い取るかな?
インディゴちゃんが、ククッと笑い、琉那の頬っぺをちょこんとつつく。
流石に‥ちょっぴり恥ずかくなったのか、頬が染まる。
そんな薫が心から愛おしいと感じる。琉那を愛し、あたしを愛してくれる人。
この幸せを大事に大事に育てていきたいと心から願う。
もうじき琉那の誕生日。
親しい人を招き、一才の誕生日を祝って貰おうと、誰よりも誰よりも力を入れて準備をしている。
琉那が、将来困らない為のプレーン作りも兼ねているのだろうけれど‥
会場の花一輪だって、琉那に相応しいものをと吟味している。
この人の愛し方は度を超していると思うのは、どうやらあたしだけで‥
「薫、ホワイトローズは、アバランチェ、ブルーローズは、アプローズでね。」
「ルゥちゃんの衣装は、ラベンダー色のシフォンドレスだったわよね?しぃちゃんとお揃いよね?もう楽しみね〜二人揃ってお姫様みたいよね〜。」
雪乃さんも亜矢さんも大張り切りだ。
それにしても‥ あたしのお姫様発言には苦笑してしまうけど。
相変わらず、あたしを愛し慈しんで下さる。
つぅ爺と棗さんも然りで‥ フランスの古城をママになった1年記念にプレゼントしてくれた。
丁重にお断りいれたら、二人とももの凄くいじけて、秘書の方々から懇願されてしまったのには‥あははっ笑うしかないよね。
銀の匙ならぬ、ダイヤモンの匙をくわえて生まれた琉那。
薫によく似た美しい娘。なのに‥ 雪乃さんも薫も、頑にあたしに似てると言い張ってるし
ふふっ こんなに薫にそっくりなのにね。
「っん?どうした?」
「あたしは、幸せだな〜って、」
「っん?それは違うよ。僕等みんなが、つくしに幸せを貰ってるんだよ。」
王子様健在の笑顔で薫が笑う。
いまだに見惚れてしまう美しい笑顔、大好きな笑顔。
ピシッ
「痛っ」
「あははっ、今日はつくしが、隙ありだね」
つくしの口から、” 幸せ ” の言葉が出る度に僕の心は、至上の喜びに満たされる。
もっともっと、君の喜ぶ笑顔がみたい。もっともっと‥
つくし、僕等が琉那の誕生日に、青い薔薇にこんなにも拘るのはなぜかわかる?
青い薔薇は ” 奇跡 ” だから。
僕たちは、君を手に入れた奇跡を、大事に大事にしているんだ。
司君が、君を手放してくれた 奇跡を。
僕が君を手に入れられた 奇跡を。
君は、僕たち家族にとって決して、決して失ってはいけない人だから。
つくしに抱かれた琉那が、僕に向けて手を伸ばす。
僕は、幸せに酔いしれる。
君が居て、琉那がいる幸せに酔いしれる。
そして、僕は決心する。
つくしと交わした約束を決行することを。
「あんたはバカだ。悪い事は言わないやめときぃ」
インディゴちゃんにはそう言われたけど、自分でもそう思うけれど‥
僕は、確認したいのかもしれない‥
彼よりも、僕達を選んでくれると言う事を。
琉那を抱き上げる。琉那が笑う。花咲く笑顔で‥
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