いつかあなたと陽だまりで 8 司つく

あいつが俺の元から消えて８年が経つ。この８年間、お前への思いは一瞬たりとも冷めはしない。
いや、お前と出会って２４年間、お前への思いが冷めた日など一瞬たりともありはしない。
４０過ぎたオヤジが、お前の事を思っただけどで、ガキみてぇに劣情しちまうんだからな。
おめぇを抱きてぇな。ただただそれを願ってんだからな。

この８年、寝る間を惜しんで道明寺財閥を俺の手中に収めてきた。
あと少しで、チェックメイトだ。

俺の妻だという女を追い出す手筈も整っている。

ククッ，あの女‥　お前が出て行って直ぐに‥
俺が一度も抱きゃしねぇのに、妊娠したんだぜ？　
すげぇよな。処女懐胎かよ？　あいつは俺との子だと言い張る。
酔って帰ってきた日に抱いたらしいぜ？
ククッ、俺がお前以外の女に身体が反応する訳ねぇのにな

ガキは、案の定俺には似ても似つかねぇ。
西田が動いて、既に裏はとってある。

あの女は、道明寺の邸は息がつまるだなんだ言って、月の大半を実家に帰ってやがる。
実家とか言ってやがるが、どうだかな？

まぁ、面白れぇから、そのまま泳がしてあるけどよ。


あともう少し、もう少しだ。　
全てに片がついた時、俺はお前を捜し出す。

お前を捜し出し、再びお前を手に入れる。
お前が他の男のものだったら？　
フッ、お前が愛せんのは俺だけだ。
俺がお前だけしか愛せねぇ様にな。

お前は俺のもんで、俺はお前のもんだ。



だがな時折、泣きたくなる程、淋しくなんだよ。　

お前の顔が見てぇ

お前の声が聞きてぇ

お前の鼓動を感じてぇ

お前の　お前の　　そう願っちまうんだ。

だけど、俺はゼッテェに急がねぇ。全てを手にしてお前を迎えに行く。
もうお前を日陰の身になど置きやしねぇかんな。


なぁ、つくし‥　今日は星が綺麗に出てんぞ。

なぁ、つくし‥　おめぇ元気にしてんか？

なぁ、笑ってか？　

あぁー　お前に会いてぇなぁ　

お前の貧乏飯食ってよ、お前の隣でお前を抱きしめて寝てぇな。

なぁ、つくし　愛してんぞ





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