Tea for Two 11 司つく
うーん いい匂い〜
ふっ ふふんっ
幸せな幸せな夢を見る。お腹いっぱーい、美味しいものを食べるの。
ふっふんっ ふっふんっっ
っん? ホントにいい匂い‥
パチッ
ひゃっ ココどこ???
睫毛がパサパサ音がするんじゃないの?ってくらい瞬きを繰り返す。で、で、で
ギャッ! 目の前にいた人の顔が‥ あまりもあまりにも、近くって‥思わず突き飛ばす。
「痛っ」 聞き覚えのある声がして、マジマジと顔を見る
「ど、ど、道明寺専務‥」
丁度その時‥天の助けとばかりに、ノックの音がして‥
「坊ちゃん‥お食事をお持ちしましたよ。」
ちんまりしたお婆ちゃんが杖を持って、立っていた。
居住まいを正し、慌ててあたしは挨拶をする。
「牧野つくしと申しまする。」
慌てたあたしは、ベットから飛び起きて、絨毯の上に正座して‥有ろう事か‥申しまする‥
ちんまりお婆ちゃんは、キョトンとした顔をした後に、ぐふぐふぐふぐふ笑い出した‥
絨毯に転げ落ちてる、道明寺専務。 絨毯に土下座状態のあたし。
そして、仁王立ちのお婆ちゃん‥
あははっ、何だかあたしも可笑しくなって、ちんまりお婆ちゃんと2人で目に涙を溜めながら笑ってた。
「牧野様やい」
ちんまりお婆ちゃんが笑いながらあたしの名前を呼ぶ。
「様いらないです。つくしでお願いします。」
あたしも笑いながら答える。
「それじゃぁ、あたしの事は、タマと呼んどくれ」
「いやいやいや。」
目上の方を呼捨てなんて出来ませんと慌てて断ると
「そうじゃね、じゃぁタマ先輩と呼んどくれ」
2人で笑い合う。
「っん、っん‥ーん、コホン」
咳払いをしている方を振り向くと、道明寺専務がベットに腰掛けて、あたし達2人を見つめてる。いつもよりも、うーーんと優しい眼差しで。
ふーーん 専務ってこんな優しい目も出来る人なんだ。そっかぁ、タマ先輩の事余程お大事なのね。へぇー良いとこあるじゃん♪ なんて事をつらつら考える。
あっ、その前に‥
「‥あ、あ、あの‥す、す、すみません。」
「あぁ?何をだ?」意地悪く専務が聞いてくる。
うーーーん。やっぱり撤回、撤回
「いろいろです色々。」
くくっ 笑いながら
「お前ん家解んなかったから、取りあえず邸に連れてきたんだ。」
ぶっきらぼうに答える。
あぁ、邸‥うんうん。お邸ね。お邸。ふぅん。 って?って? ココはどこ?
「あんた駄々漏れだよ。駄々漏れ。ココは道明寺のお邸だよ。」
どうやら、車の中ですっかり夢の中の住人になったあたしは、専務が何回声をかけても起きなかったらしく‥専務がご自分の実家まで連れてきてくれたらしい。
「す、す、すみません。目もすっかり覚めましたので、あたし帰ります。」
身の回りの物を集め帰り支度を始めるたあたしに
「運転手は、結婚記念日で女房が待ってるらしいから帰らせた。」
「あぁそうですよね〜今日なんですよね。奥様のお好きなピンクの薔薇は専務からお渡し頂けました?」
「お前が吉野に言付けてくれたんか?」
「‥あっ、はい‥差し出がましいかと思ったんですが‥」
「鏑木のもか?」ふぇん。や、や、やっぱり怖い。
「あっ、‥はい。も、も、申し訳ございません。鏑木様は大層な愛妻家でいらしゃって、一番喜ばれるのが奥様に対してでしたので‥」
「いやいや、怒っちゃねぇよ。逆だよ逆。すげぇ感謝してくれてよぉ」なんて事を鼻の頭を掻きながら話してくれる。ホッあたしは安堵する。
安堵した拍子に‥ あたしのお腹の虫が盛大に鳴り響く
グゥッ〜
タマ先輩が笑いながら
「さぁさ、食事の用意がしてありますから、たんと召し上がってくださいな。」
背中を押され、テーブルにつかされる。ポンポン手を打ったかと思うや否や、食事が運び込まれ‥
あぁ〜美味しいです♪ うーーーん 幸せ だの言いながら、たらふく食事を頂いてた。
「牧野お前、ホント旨そうに食うな」なんて言いながら、専務は嬉しそうに見ている。
優し気な眼差しに‥ アレッ? アレレッ?
ドクドクドックン‥
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いよいよか。いよいよ気が付く?
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