Tea for Two 21 司つく

うーーーーーん　良く寝た〜　
「ギャッ」
隣にいたのは、道明寺‥

寝顔が、何だか可愛らしくてドキドキする。

えっ？　ド‥キ‥ドキ？
えっ？えっ？えっ？　誰が誰に？　えっ？えっ？


いやいやいや、その前に‥‥しばしシンキングタイム‥　なぜここにいる？
うんと、うんと、突如‥温泉の下見だとかなんとか言って、八ヶ岳に連れてこられた。
うん。そうだ。

で？で？ご飯を食べた。
美味しかった。満足、満点で、満天の星を見た。

凄いの、凄いの、月火木金土　水星以外は勢揃い。
うわぁーうわぁーはしゃいで　星を見た。

で、で‥‥　ホットワインを飲んだんだっけ。
スパイシーで、スウィティーで、美味しくて〜一杯が二杯とグラスを重ねた。

で、で‥‥　司さんが　いた？
っん？な、わけないかー。

って、事はこの辺りで、記憶が途切れたって事かぁーー。

そうすると、そうしなくても、道明寺が天文台から、運んでくれたんだ。
道明寺のクルクル巻き毛を見ながら、感謝した。

な、の、に、だ　なのに

『うぅーーん』　キャッ
『ったく、牧野なにやってんだ』
って、夢の中でも文句？　ったくは、こっちだっつーの　今は時間外ですよーだ
あっ、閃いた！！　うふふっ♪

“つんちゃん、つんちゃん、それはダメダメ、時間外でも、せ、せ、専務だよ”　
ワークちゃんが止めに入るけど
“行け！行け！つんちゃんGO！GO！つんちゃん”　
ミスチェルちゃんが、発破をかける。

えへへっ、手始めに鼻を摘む。
むむっ、綺麗な鼻梁　
コイツめーこうしてやるぅー　
ちょこっとブタ鼻にしてみた。　
いいじゃん♪いいじゃん♪
ブヒブヒ　ブヒッー

お次はどこにしようかなぁ〜　
指先で顔を撫でる。くくっココココ

上がり目〜下—がり目、くるっと回って専務の目♪
およよっ、白目が見えてちょいと怖い。

お次は、唇に触れてみる

ドキッ　どっくん　ドキドキ　どっくん‥‥
あれっ　あれれ　やっぱり　
あたし‥なんか‥へん？　なんかお腹こわすもんでも食べたかな？
唇から、慌てて指を離す。

＊＊＊

牧野の、指先が俺の顔を弄ってる。
くすくす笑いながら、弄ってる。って、お前は子供か？

鼻の次は、目か‥‥小せぇ声で、歌まで唄ってやがる。
くくっ、コイツばっかりは何してやがるんだ。
ったくよぉー、そろそろ目開けて驚かすか？
くくっ、スゲェびびんだろう。

次の瞬間、牧野の指先が、唇に触れる。
電流が走る。いや、稲妻が身体ん中を駆け巡る。
ヤベッ，男の生理現象っつーもんが、俺にもあんだ。
その瞬間、ピクンッと指先が震えて、牧野の指が唇から離れる。

ホッとしたと同時に‥

このまんま抱き締めてぇーな、なんて不埒な考えが頭を過りやがる。
違うな、成人男性の正しい答えだよな。



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