Tea for Two 23 司つく
「ねぇ道明寺は、お腹大丈夫?」
なんて聞いてくる。
「っん?腹?腹は大丈夫だ」
「じゃぁさぁ、胸は?」
胸???? 牧野の胸をじっと見る。
「あっ、何見てんの」
バコンッといい音が響き渡る。
「痛っ」俺が言うと、「自業自得」と言い返して来る。
この女、ゼッテェーその手に持ったマジックペンの存在を忘れてやがる。
こいつの脳みそは、マジ半端ねぇーなと感心する。イヤイヤイヤ、感心してる場合じゃねぇよな。
体勢を立て直し、すっかり俺の隣で寛いでる牧野。マジックペンは、蓋を閉められて、床に転がっている。目を凝らして良く見るとデカデカ“油性ペン”と書かれている。
阻止出来て、マジ良かったと安堵する。
イヤイヤイヤ、安堵してる場合じゃねぇ。なんで落書きなんて、しようと思ったのか聞かなきゃなんねぇ。
背中を俺にくっつけて
「変な事しよとしちゃってゴメンね」なんて言って来る。
くぅぅーーーーっ マジ可愛い。
「油性ペンは、落ちなくなるから寄せな」
なんて事を口走っしたら
「じゃぁさ、じゃぁさ、水性ペンならいい?」
キラキラした目で聞いてきやがる。
俺は慌てて首をふり
「顔になんか書くのは禁止、禁止」
ぷぅ〜っと、頬を膨らませて
「えぇーー猾い、猾い。いいじゃんかぁーちょっとくらい」
イヤイヤイヤ駄目だろう‥俺、一応道明寺HDの専務だ。そいつの顔に落書きの跡があったら、不味いだろうよ?なぁどうよ?
「牧野にも書くか?」
「ぷっ、女の子の顔に落書きとかあり得ないっしょ」なんて事をヌケヌケと言いやがる。
コイツの思考回路は‥‥どうなっていやがるんだ?
コイツにとって、俺ってなんだ?
コイツと一緒に、暮らすようになって‥わかった事が幾つかある。
先ず、朝ヘンテコな体操をする。
朝から、旨そうに飯を食う。
すげぇ、可愛い顔で笑う。
すぐに怒って、すぐ笑う。
仕事がビックリするぐれぇ良く出来る。
誰に対しても、平等だ。
そして,哀しいかな?いいや嬉しいのか?司さんに惚れてんだ。
かぁっー参った。
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