Tea for Two 27 司つく
「はっ?どう言う事でしょうか?」
「どう言う事もない。ダメだ」
ダメだ、どういう事だの攻防戦の後、
取りあえず‥専務権限ってやつで、俺の意見が通った。
だけど‥だんまり無視を決め込んでやがる‥
息がつけねぇ、気分が重い‥
いつもだったら車の中は、牧野の笑い声で満ちている。
クダラネぇ、でも何だか心が浮き立つような会話で満ちている。
なのに、なのに‥今日の牧野は、頑に俺をこばむ。
車は、無言の俺らを乗せて屋敷につく‥
タマが迎えてくれる。牧野が笑う。
妖怪タマ‥今日ばかりは天使に見えやがった。
**
憂鬱な気分で始まった月曜日。はぁっーと溜め息を吐く。
‥‥コイツ、いつもの15分休憩もとらねぇ‥
なぁ牧野、何があった?
そんなこんなで、3日が過ぎる。
茨の道の方が楽じゃねぇの?ってぐれぇ針の筵の毎日だ。
こんなやるせねぇ気分なのにも関わらず、お袋から連絡が入りやがる‥
牧野を連れて、NYに来いと言いやがる‥
なんだなんだ。一体なんだ‥
俺の周りが目まぐるしく動く‥
NYに牧野と行く‥こりゃ嫌じゃねぇ ってか、嬉しい。
なのに、なのに、コイツのツレねぇ態度で、俺は傷ついてる。
あぁ、そうだ
俺はこの小ちぇ女の笑顔に、一喜一憂しちまうんだ。
バカみてぇに、惚れてんだ。
コイツが好きで好きでたまんねぇんだ。
大の男が恋に現を抜かしてるなんて、情けねぇなって、笑いたきゃ笑えばいい。
それでも、なんでも俺は牧野が好きなんだ。
「牧野、もうし訳ねぇが、明日NYだわ」
「はい」
あれ?こいつわかってっか?NYだぞNY‥
「お前も一緒だ」
「はっ?」
「ワリィ、社長命令だよ。俺にも要件はわかんねぇが2人で来いってよ」
「はぁっー」
社長に敵うわけもなく、牧野は頷いた。
ちょっと、考える仕草をして‥
「専務、3時になったら少し休憩頂いて宜しいでしょうか?」
出よ?か?
俺は笑顔で
「あぁ、ちょっと多めに取って来い」
そう言った。
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