その距離50センチ 19 あきつく
そう思ったのに‥
あれっ?あれっ? まさかの寝落ち??
「み、み、美作さん?美作あきらさーん」
あははっ、あたし‥抱き締められたまま‥
なんか、微妙な状況で、寝られてしまった。
って、って‥どんだけ?
抱き締められたのは‥うん。嬉しい。
うん。進歩だ進歩。
人類がハジメテ月面着陸したくらい記念的。
で、で、でも‥ まさかの寝落ち‥
流石‥‥ブルーローズ‥
あははっ、笑うしかないよね?
いやいやここは、何が敗因だったか、しっかり考えるべき?
いやぁー 一筋縄でいかないのが‥ブルーローズだ。
ねぇ、美作さん‥ あたしのこと嫌いじゃないよね?
あたしの盛大な勘違いじゃなければ、好き‥だよね?
友達じゃ、こんな風に抱き締めたりしないよね?
ねぇ、そうだよね?
グスッン‥ あれっあれれ 花粉症かなぁー
へへっへへん‥グスッン‥
どっか、窓でも開いてるのかな?
やだなぁ、明日会社行けなくなっちゃう‥って、あしたはお休みかぁ‥
「うっ、うーん」
男なのに、はぁっ、何この色っぽさ。
何,このいい匂い‥ はぁっ
っすん、涙を拭いて、つくし‥笑顔だ笑顔‥
ホラッ、あんたの愛する美作さんの寝顔を見て,元気を出すんだ。
って、元気なんて、出ないぃーー 出ないよぉ。
はぁっ、今日は抱き締められただけ、一歩前進って事にしとこうかな?
うん。しておこう‥
って、押し倒しちゃう???既成事実とやら作っちゃう?
って、押し倒すって? どうやって?
ただ、倒すだけじゃダメだよね‥
ひゃぁー、こんな事なら、もうちょっとだけ経験豊富になっておくんだった。
意識の遠い所で、 既成事実?押し倒す?経験豊富になっておく?
そんな声が聞こえて来る。
ダメだ、ダメだ‥ダメだーーー 俺は慌てて、飛び起きる
えっ、美作さん?
美作さんの唇‥その距離‥3センチ‥
あたしは目を瞑る。その距離 3、2、1、0
うわっ、き、き、キス‥って、思った瞬間
美作さんの舌があたしの舌を絡めとる‥大人のキスだ。
舌が、歯茎を撫で回す‥なんだかポワワンとなちゃって‥
頭の奥が、ジーンと痺れてきた。
美作さんの指先が、あたしの髪を掻き上げる。
頬を首筋を、指の腹で撫で回す‥指先が耳朶に触れる‥
ビクンッ あたしの身体が、一瞬跳ねる‥
意地悪な美作さんは、それを見逃さない。
唇で耳朶を食む。軽く食む。舌で耳を舐られる‥
背筋に、ゾワリゾワリと何か得体のしれないものが、走る‥
「み、み、美作さん、た、た、タンマ」
ふっ、柔らかな微笑みが、美作さんに広がった。
「あ、あのね‥背筋がゾワリってくるの‥」
あたしは、一生懸命に訴える。
なんか変な感じだから‥止めてって‥なのに‥
美作さんの舌が、あたしの首筋を這う。
指先が、背をなぞり、胸‥を揉む
「み、み、美作さん‥」
唇を塞がれる。うっとりするようなキスが降り注ぐ‥
衣擦れの音がする。あたしの服を脱がせる音‥‥
舌が、胸元を這う。ブラが外される。
胸の頂きを‥指で転がしながら、弄ぶ‥‥
美作さんの唇が、胸を食む。
「‥あんっ‥」
声が出て、恥ずかしくて俯くと‥
顎を手にとり、口づけを落とし、
真っ直ぐにあたしの目を見つめ、嬉しそうに、美作さんが微笑んで
「恥ずかしがらないで‥」
美作さんの舌が、指があたしの身体を這い回る。
エロティック‥な彼の指使い‥
太腿を指が這う
あたしの身体が、ビクビクと跳ねあがる‥
初めて感じる、ゾワリとする感覚。
止めて‥止めないで‥ 裏腹な思いが駆け巡る‥
「怖い?今日はここまでにしようか‥」
美作さんは、優しくあたしの髪を撫でる。
「あんっ‥」
髪を撫でられただけなのに、声が出る。
「‥つくし‥可愛い‥」
つくし?名前で呼ばれたのが嬉しくて‥
泣きそうになる‥
「ごめん。怖かったよね」
違う‥って言いたいけど、何だか恥ずかしくて‥押し黙る。
頭をポンポンっと、されて‥抱き締められる。
「大丈夫だよ‥ゆっくりでいいから」
あたしは、美作さんに抱きついて
「‥美作さんなら、怖くないから‥」
美作さんが綺麗な顔で微笑みながら
「この先は、つくしが止めてって言っても止まらないよ?良いんだね」
コクリッとあたしは頷く。
美作さんの‥指が、舌が、あたしの全身を這い回る
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