恋し焦がれてユニコーン 03 司つく
「つくしー こっちこっち」
「先輩、この前のお話ですが」
「牧野—」
「よぉっ、つくしちゃん」
「牧野、双子がさ‥」
って? 俺、蚊帳の外‥ あははっ、
そう、正しく蚊帳の外‥
「司—疲れたんじゃないの?」
「だな、お疲れさん」
挙げ句の果てには
「うん。明日も早いし、そろそろ帰った方がいいよ」
滋が、チョコを頬張りながらニコッと笑う。
コメカミがピクピクと動く
極めつけは
「道明寺、無理しないで帰ったほうがいいよ」
「ったく、てめぇら、いい加減にしろ!とくに‥‥」
言った瞬間、笑いが起きる。
口々に、「お帰り」と。
牧野が、ニッコリ笑って‥‥‥ 類を見てる
「てめぇーーーなにしてんだ」
「プッ,司変わんないね。牧野減らないからいいじゃんかぁー」
「‥減る‥」
「プッ、牧野減るって」
「ってか、いい加減くっついてんな」
牧野の腕を引っ張り抱き寄せる
「ギョッ」
ギョッじゃねぇ、バカ女。
バカ女を後ろから羽交い締めにする。
真っ赤になりながら、暴れてやがる。
皆が笑いながら
「じゃ、先帰るわっ」
「あぁ、じゃっ帰るわ」
「頑張れよぉー」
牧野と俺の2人が残される。ギュッと抱き締める。
小さく肩が震わせながら
「お帰り。待ってた」
身体の向きを変えて、もう一度抱き締める。
「あぁ、会いたかった」
「うん‥会いたかった」
牧野の唇に、紅く柔らかな唇に唇を重ねる。
牧野‥俺の大事な女。
唯一無二の女。
コイツが欲しくて欲しくて、この4年我武者らに頑張ってきた。
「泊まってくか?」
こくりと頷いて、恥ずかしそうに下を向く。
身体を固くしながら‥
「無理しなくていいんだぞ?」
「うん」
「やっぱ、少し無理しろ」
プッ クスクス 笑い出す。
「どっちだちゅうの‥」
「だなっ、でも無理すんな」
牧野が俺に抱きつく。
「無理するよ」
上目遣いに俺を見上げ、キスをしてくる。
「待ってた お帰り 道明寺」
* *
愛する男が帰って来る。
仕事が自信が道明寺を変えたのか、堂々とした貫禄がついている美しい男。あたしの愛する男。
気恥ずかしくて、照れくさくて、傍にいるだけで、泣き
たくなる程に嬉しくて。
一生、一緒にいるために、あたしはあたしとして生きていこうと思えるように少しずつなってきた。
もうちょっとだけ、待っていて欲しいけど、
「お帰り 道明寺」
あたしは、愛する男に大きな笑顔を向ける。
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