恋し焦がれてユニコーン 04 司つく

また同じ時を刻めるように、この４年間‥道明寺を待ってた。
あたしは、道明寺に抱きつく。
「‥すんっ‥すんっ、待ってたぁよ」
「あぁ」
「ふぅぇーん、本物だ」
「あぁ」
「会いたかった」
「あぁ」
「道明寺好きー」
「あぁ‥って、オマエやけに素直じゃねぇ？」
「‥いつもだよぉーいつもぉーーーーもうね、ずーーーっと待ってた。うん。待ってた」

って、オマエ‥酔っぱらったな‥
抱き締めて、牧野の匂いを思う存分堪能する。
くぅーーー　いい匂いだ。
牧野だ。俺の手の中に牧野がいる。
でもよぉー、寝っか？　この状況で？

牧野を抱き締め、ベットに腰掛ける。
牧野の香り、肌、髪の毛‥　全部牧野だ。

ってか、牧野じゃなきゃ大変か？ククッ
牧野の全てが好きだ。
なんでかわかんねぇけど好きだ。相変わらずの庶民ぶりも、もったいない教のところも、全部引っ括めて牧野が好きだ。
コイツがコイツでいる限り、俺はコイツに惚れ続ける。
デコピン一つ食らわせて、牧野を抱き締めて目を瞑る。
温かな人肌と共に，眠気が訪れる。
心地好い幸せな眠気が訪れる。
コイツの側にいると、自ずと笑顔が溢れ出して行く。
意識が幸せな時間を漂い始める。幸せな幸せな時間を。


＊ ＊

『‥うーーーん。もう食べれないよぉー‥うんっ？えへへっ　ぅんっ　うあははっ　うんっ』

牧野の寝言で、目が醒める
寝言もここまでいくと特技だな。
くくっ

『っん？ぅん　あははっ‥類　あはっうんぅん、そぉうぉぉう』

って？類？？？　ったくバカ牧野‥！！
鼻を摘んで、牧野を起す

「ぐはっ　ぷわっ‥って、な、な、なに？」
「このバカ女、何の夢見てんだ」
「ゆ、ゆ、夢？ぁに、言ってんの？はぁっーーー人の事起して夢？っん？夢ってなに？」
「なにじゃねぇだろう。類の名前呼んでやがったぞ。キョトキョトしてんたんじゃんねぇの？」
「はぁっーーーーーーー？　何言ってんの？バカはあんただ、あんた」

喧嘩なんて、コレっぽちもしたくねぇのに、、喧嘩を売っちまう。
牧野が、俺だけを好きで待っていてくれたなんてこったぁ，百も承知なのに‥
つまんねぇ、ヤキモチをやいちまう。

プリプリ目の前で怒ってやがる‥
でもよぉ、寝言で「類」はねぇよな？

ったくよぉーーー

牧野の顔を盗み見る。
「‥食べ物の夢見てた。うさぎ屋のパフェ」
「げっ、あそこか」
「うん」
「そっか、じゃぁ今度俺が連れてくから、うさぎ屋に行く夢も俺といく夢にしろ」

我ながら、バカだなと感じて、可笑しくなる。

ぷっ　くくっ　あははっ

大笑いして、夜は更けて行く。


笑いがおさまり、目が合った。
愛しい女‥



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